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傷ついた私が辿り着いた場所にあった「絵」の話。

突然ですが今月末9/27より横浜あざみ野にて、グループ展に絵を出展します。
「え?みかさん絵とか描く人だっけ?」
「なにゆえに絵?」
はい、首をかしげるお気持ち分かります。
安心してください。本人もかしげております。笑
どこをどうしたらこんな流れになるのか?
でもこの一連の流れは、私の人生に必然だったとも思う。


物語は3年前から始まっていた


昔から絵が苦手だった。
何故か?理由ははっきりしていて、「絵には正解がない」から

中学生までの私は、「頭が良くてしっかり者のみかちゃん」という、まわりの大人が求める自分を演じて生きてきたので、算数のテストみたいに明確な正解がない絵が苦手だった。

特に一番困るのが「なんでも好きに書いていいよ」ってヤツ・・・!
そう言われると逆に何も書けないんですけどっ・・・!

「絵=苦手」という思い込みはけっこう根深く、大人になってもずっと「アート」「芸術」「クリエイター」とかってキーワードは、自分とは無縁の言葉だと思ってた。

そんな私が、絵と少し仲良くなるきっかけがあった。
3年前、絵の1dayワークショップに参加したのだ。

そのワークショップを開催していたのが、今回のグループ展の主催者である、大野ゆっこちゃん中村峻ちゃん

3年前の1dayアートワークショップ。なつかしー!みんなでひとつの絵を仕上げてるところ

この時私は、「絵とは自己表現なんだ」という感覚を掴んだ。
それまで絵って、特別な才能を持つ特別な人が描くものだって思い込んでいたけど、自己表現の手段のひとつなら私にも出来る!

この時に得た気付きはとても大きく、絵が「自分には関係のないもの」から、「機会があれば触れてみたいもの」になった。

ちなみに、その時描いた絵のひとつがこちら。
「わたし意外と絵うまいじゃん」と図々しく思った。笑

名前にも入っているので「羽」のモチーフが好き

怖くて仕方ない場所こそ、本当に行きたいところ

「絵は自己表現」と気付いたからこそ、ゆっこちゃんから今年の3月に4泊5日の宿泊型のアート合宿を開催すると聞いた時は、「絶対行かない」と思った。笑

だって寝て食べる以外はただひたすら絵を描く合宿よ?
そんなところに行ったら、間違いなく自分の心の奥底にリーチ出来てしまう。
魑魅魍魎的見たくなかった自分が出てくるに違いない!
「そんな恐ろしい場所、どこの変態が行くのかな」と思ってた。←失礼

なのになのに!まさか自分が行くことになるなんて!!!!

なぜ行くことになったのか?その件を書くと、とても長くなるので端折るけど、端的に言うなら引き金になったのは離婚だ。

もっと正確に言うと、離婚そのものより、それに伴い元パートナーに親権を譲ったこと。もちろん覚悟を決めての決断だったが、自分のアイデンティティとも言える存在が隣からいなくなり、予想以上に苦しんだ。

私は心理カウンセラーでもあるので、自分のことはある程度俯瞰出来る。
今のこの感情に蓋をし見ないように仕舞いこんだら、きっと長く引きずる傷になるだろう。

早期に向き合った方がいい気がするけど、一人では難しい。
誰かの手を借りたいが、下手に知識があるので自己啓発とか心理学とかの左脳的アプローチだと、適当にやり過ごしてしまいそう。

そんなタイミングで目の前に、右脳的アプローチでこれ以上ないくらい自分に向き合うことが出来て、しかも私が信頼し尊敬してやまない二人が主催しているプログラムを差し出されたとしたら。

もう、観念して参加するしかないよね。笑

アート合宿で得た最高のギフトは「自己信頼」

果たして覚悟を決めて参加した、アート合宿。
どんな恐ろしい場所かと思っていたけど、結論から言うと、ユートピアのように優しく愛に包まれた場所だった。

ここからは、合宿から帰ってきてfacebookに載せた文章を少し編集してお届けします。

​参加前は、恐らく溜め込んでいるであろう、怒りや苦しみ、悲しみなどの負の感情を吐き出すことが、合宿のゴールだと思っていた。
​でも絵を通して、思いもかけなかったことに気付いた。

怒りや悲しみを表した絵を描いてみるけど、続かない。
「わたし怒ってるんだから!」と想いを込めて書こうとするけど、書けない。なぜなのか?

自分が書いた絵を目の前にして気付いた。
溜めていると思い込んでいた感情を、実はとっくに手放していたことを。

描きたいのは、世界の闇より光。絶望より希望。
理屈抜きで内側から止めどなく溢れる衝動に、私は私が思うよりずっと強く、前に進む力を持っていたことを知った。

どんな時にもこの世界の美しさを見て、人生を愛せる力が私にはある。

2日目に模造紙に自由テーマで描いた絵に私は、「ライフ イズ ビューティフル」と名付けた。​
今、描きたいと思うものを描けた!という満足感があった。

自分で選んだ大きさの模造紙に書く

すっかりそれで合宿の目的を果たした気になっていたけど、それで終わりではなかった。

主催の峻ちゃんが、まるで神から遣わされた生きもののような澄んだ目をして、最終日にズバッと指摘した私の課題。
それが、「自分で自分に制限を設けていること」。

感覚より頭で考えてしまうところ。
失敗を恐れて少し背伸びすれば届く範囲にしかチャレンジしないところ。
自分の美しさからはみ出さず、綺麗に納めようとするところ。
自己決定力があるけど、それゆえに他者の介入や偶発性的選択肢を阻み、未来を狭めてしまうところ。

まさかこんな本丸の課題が隠れていたなんて・・・!
最終日は、それら全てかなぐり捨てる覚悟で、全集中で絵を描いた。

​不思議なんだけど、絵ってちゃんと伝わるんだね。
私が絵に塗り込めた気迫、覚悟、決意、生きざま。
それは何も語らずとも見ている人に伝わって、静かに涙を流してくれる人もいた。

そういえば思い出したけど、そもそも私は自分の生きざまで、人に気づきを手渡したい人だった。​なんでそんな大切なことを忘れていたんだろう。

これが最終日に描いた絵。グループ展で展示します。

今でも思う。
私はこのアート合宿でなければ、こんな短時間で自分を立て直すことは出来なかった。

得たものをひとことで言うなら、「自己信頼」。
絵という鏡を通して自分を知った。
それは自分が認識していたより強く真っ直ぐでブレがなく、「わたしが私を一番見くびっていた」素直にそう思った。

そしてすごいのは、こういうプロセスが何も私だけに起こったわけではないということ。
合宿に参加した一人ひとりに、こういうブレイクスルーが起きている。
すごくない?
その媒介となっている絵を、今回展示するんだよ。

長くなったので、続きます。(まだ続くのかい!w)

ちなみに、今度のアート合宿は年末だそう。
開催情報はゆっこちゃんのHPから。少しでも興味ある人は飛び込んでくれ!

グループ展「edge!!」は、9/27(水)、30(土)、10/1(日)在廊予定。
読んで、何かを感じた人は、ぜひ体感しに来て欲しいな。


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