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「学校に染まるな!」を読んで、思ったこといろいろ

「学校に染まるな!バカとルールの無限増殖」(おおたとしまさ著 筑摩書房)
とガツンとくるタイトルに惹かれて、読み始めました。

これは、私のような保護者には、とても気持ちいい本です!学校の担任の先生から、やたら電話がかかってくる保護者なら、きっと私と同じような感覚が味わえると思います(笑)

6年生のぶー、先日、小学校最後の参観があり、児童が親に手紙を読むという授業。サプライズで親から手紙を書いて渡すというので、事前にぶーに手紙を書きました。
内容は、「ぶーがどんぐりや石が好きな理由わかったよ、ぶーはまだ古代人なのよ。だから、現代人になるのはもう少し先みたいよ。現代社会の常識ができるようになるは、そのときだね。だからお母さんは、忘れ物多くて、先生に怒られてばっかりのぶーのこと、心配はしてないよ。ゆっくりしっかり順序よく、成長していこう!」と。この本を読んだばっかりで、そんなメッセージをぶーに伝えたくなりました。

その手紙を読んだぶーは、「現代社会の常識って何?」と質問してきました。

なんだろうね?

忘れ物しない、遅刻しない、名札つける、掃除当番サボらない、先生の話はちゃんと聞く、とか、
要するにちゃんとすること(笑)
そんな答えしか頭に浮かばない私も、かなりヤバいと思いました。

バカとルールの無限増殖装置=学校

なるほどです!
学校は失敗していい場所、失敗から学ぼう!と担任の先生もいいます。
でも、忘れ物連続したら一日中怒られ、宿題やってこなかったら一日中廊下に立たされ、友達とケンカしたら、ベランダに締め出される。ぶーは「廊下に立たされるのはいいよ、ぼーっとできるから。でも、廊下を通る友達や他の先生から、大丈夫?とか声かけられるのが嫌だ」というぐらい、慣れっこですが、『失敗から学ぶ』にはなっておらず、『罰に慣れる』にはなったようですが。
担任の先生がいう失敗とは、どうも、授業中に手を挙げて発表したけど間違えた、とか、とても狭い意味での失敗のようで、先生が許せない失敗、いわゆる学校の常識は、絶対なんだと思います。

昨日、ある健康保険組合に質問があり電話しました。その質問には答えてもらいましたが、気になることがあり、「それは、なぜそうなのですか?」と聞くと、「そういうルールだからです」と。ここにも、バカとルールの無限増殖の結果があった!と(笑)そんなふうに答えて恥ずかしくない社会人、意外といますよね。
そんな視点で、社会を見てみると、滑稽で、笑ってしまうことたくさんありますね。

私自身もかなり毒されてますが、
なんとか、自分のバカさに気付いて、またバカが出た!と笑いながら生きていきたいと、この本を読んで思いました。

ぶーは4年生からWアカに通って中学受験の勉強をしてきました。その中で、算数や理科を担当してくれたM先生が5年生の面談で「あいつはあのままでいいと思います。まだ幼いから、今は、あいつの尖った部分、ツノを折らないで。中学受験間に合わないかもしれませんが、先では心配ありませんよ。ああいうタイプはひょっとするとひょっとするから」と。中学受験のための進学塾で、それはないよ、と思いつつ、確かにツノはおるべきじゃない、と直感ではわかってました。
ぶーは塾の授業中、ボールペン分解したり、消しかす団子作ったり、ぼーっとしたり、寝たり、、するこもありました。でも、他人の邪魔してなければ、そのM先生は放置でした。高い授業料が、、と親はたまりません(笑)
6年生秋の面談では、「残念ながら、少し角が取れて丸くなってきたけど、成績少し持ち直してきましたね。あいつは地頭はいいから、先では大丈夫だから。高校か大学受験で発揮できる」と。
結果、なんとか間に合って、中学受験で志望校に合格して、塾に挨拶に行くと、M先生が、ドヤ顔で、「やっぱり言った通りでしょ。ひょっとしたでしょう!」と。
当時はこの先生で大丈夫?と思ったりしてましたが、Wアカにも、こんな面白い先生がいて、子どもたちも救われるのかもしれません。
この本で、ロゴスとピュシスという言葉がありましたが、ぶーには、まさに、ピュシスの歌を聴いてる、そんな感性があり、そのことをツノがあるとM先生はおっしゃってたのかなと。ツノが丸くなることは、ロゴス化されたということかもと思いました。

ぶーを授かってから、子育て本、中学受験本、たくさん読んできました。おおたさんの本も他にもいくつか読みました。その中で、この本は最高に面白い、どの章も共感とともに、いろいろ思ったことたくさんありましたが、ここには書ききれません(またの機会に書きます!)

この本を、ぶーの親友に回そうと思います。その親友は、ストイックな性格で、頭もよく、努力家で、高い目標を持って、中学受験に挑みました。結果は不合格。私でさえ、嘘でしょ、と言葉を失いました。だって、ここまで一途に頑張ってきた姿を見てきましたから。今は明るく元気そうですが、そのお母さん曰く、家では別の顔らしく、「努力しても、俺はどうせ報われない」と言ったりしてると。恋焦がれた志望校に振られて、大失恋したみたいになっていると。
だからこの本を読んでもらいたい、特に第5章を。努力が報われるかどうかなんてどうでもいい、努力せずにはいられなかった、そんなことに出会えて頑張ってこれたこと、それが幸せなんだと。どうか心に届きますように。

おおたさん、素敵な本をありがとうございました。私は、モンテッソーリに興味を持ってそれを参考に子育てしてきたのに、なぜか中学受験に子どもを引き込み、、、いろんな思いが頭の中でぐちゃぐちゃに絡まっていたようで、、それが、解けた感じです。
教育は人材育成ではない、私も人材って言葉好きではなかった、その理由も、この本を読んで、すっきりしました。
親や先生はもちろん、それ以外の方々にもぜひ読んでいただきたいと、心からそう思います!

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