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英語が話せるようになりたければ、まず渡航するべき4つの理由

 英語を習得するために留学を決めた人が1度は考えること。それは、ある程度勉強してから行くか、とりあえず行くか。これは筆者も考えました。

 高校では英語科に通っていたものの、英会話はまったくできなかったため、少なからず不安はありました。高校を卒業してすぐに留学するか、大学に行ってある程度英語を極めてから行った方が良いのか・・・。

 結局、思い切って卒業後すぐに留学することを選んだわけですが、最終的に思い立ってすぐに来て良かったと心から思ったのです。決断に至った訳は以下の記事をご覧ください。

そこで今回は、筆者が結果的にすぐに留学して良かったと思った理由についてまとめてみました。

①リスニングは現地に行ってからの方が上達が早い。
②学んだことは即座に実践できる。
③外国人の友達ができれば会話の上達が早い。
④逃げられない危機感が努力を促す。


①リスニングは現地に行ってからの方が上達が早い。

 日本での英語教育って文法がメインですよね。でも、会話は「聞くこと」から始まります。そもそも、「聞き取れないと話せない」のです。

 例えば、初めてホストファミリーと対面した時の簡単な挨拶は、誰しも覚えてから行くと思うのです。「Hello! Nice to meet you. I'm~」と挨拶をして握手をする。ここまでは良いのですが、相手が挨拶以上のことを話してきた瞬間「・・・」となってしまう。。。これ、あるあるなんです

 もし聞き取るのが得意だったとしても、初めから会話として心地よいテンポで的確な受け答えを出来る人はほとんどいないのではないでしょうか。私もまさにそうでした。詳しい会話は覚えていませんが、初めてホストマザーが私に言ってくれたのは「会えて嬉しいわ」とか「よく来たわね」とか「自分の家だと思ってね」とか、そんな簡単なことだったのだろうと思います。

 その時は日本人のサポートスタッフの方が一緒についてきてくれていたので、会話はその方に任せて私は場つなぎ的にニコニコしているだけ。まさに愛想笑いの日本人です。
 聞き取れないから何を話して良いかもわからないし、的確な英語表現を探すうちに会話はどんどん進んでいってしまう。
 これが筆者の、そしておおよその日本人が最初にステイ先で経験するであろうことです。

 こちらが返さなければ会話は終わってしまいます。日本でどれだけ英語を勉強して来ても、結局は最初にこの壁にぶち当たり、勉強の成果を発揮する所にたどり着くまでに時間がかかります。でも、そういうものです。

 それならば一層、初めはそういうものだと割り切って、早々に現地で徹底的に耳を慣らした方が早いと思ったのです。耳はいずれ必ず慣れます。耳が慣れてくると、その場に応じた受け答えのパターンがわかってきます。そんなことを何度も繰り返しているうちに、会話が少しずつ長く続くようになっていくのです。そしてそのうち、英語脳になっていきます。現地の語学学校で、そこまで根詰めて勉強していたとは言い難い筆者ですらそうだったのです。

 これは、赤ちゃんが段々と言葉を話せるようになっていく過程と全く一緒です。
 初めは大人が言っていることがわかりません。でもそのうち表情からなんとなく理解するようになり、よく耳にする単語から記憶していきます。そして、知っている単語が聞こえた時に何かしらの反応を示すようになります。知っている単語が脳に蓄積されていくうちに、簡単なものから順に話すようになります。その頃には赤ちゃんの耳も日本語に慣れてくるので、大人の言っていることも大体はわかるようになってきて、発語も増えてくるので簡単なコミュニケーションが徐々に可能になってきます。

 個人差はあれど、自ら勉強しようとしているわけでもない、全てにおいてゼロの状態の赤ちゃんでも2-3年で話せるようになるのですから、大人の知識や経験を持ってプラスアルファの努力をすれば、話せるようになりそうな気がしませんか?

 もし渡航までに時間があって何かしらの準備をするならば、とにかく聞く。その他の勉強が無駄だとは言いませんが、英語が苦手だからと参考書上で先に知識をつけようとしても、苦手な人ほど挫折します。筆者もそのタイプです。むしろあまり知識もないまっさらな状態で、とにかく耳を鍛える。これに付きます。

 これが、常にネイティブの英語を耳にするという意味で私がとりあえず渡航することをおすすめする理由です。

 しかしこのご時世、渡航に関して金銭面や時間の余裕だけではない壁があるのも事実です。少しでも何かしたい、いつか行くときのために耳だけでも慣らしたいと思う方は、無料で洋楽や海外のラジオが聞けるアプリや動画サイトを活用するのもおすすめです。
 もちろん、BGMになるだけでは意味がないので、家にいる時間や移動時間にストレスにならない程度に聞いて、意味が分からない単語を気になった時に調べてみる。そうすると、次にその単語が出てきたときに聞き取ることができます。これを繰り返すことで聞き取れる言葉やフレーズはかなり増えます。そうすると、いつかネイティブと会話する機会が訪れた時に必ず役に立ちます。

 是非試してみてほしい方法です。

②学んだことを即座に実践できる

 語学習得の上でとても大事なことは、学んだらすぐに会話に取り入れること。日本にいながら英会話が中々上達しないのは、日本人に囲まれた環境では、せっかく覚えた実用的なフレーズも実際に使う機会がなくてすぐに忘れてしまうから。ネイティブスピーカーの友人がいて、毎日一緒に過ごすのであれば別ですが、英会話スクールでネイティブの先生に習っていたとしても、毎日通う訳ではないですよね。
 その点、実際に現地に行けば語学学校などで覚えた単語やフレーズが面白いほど頭に入ることに気づきました。留学したばかりのころは皆会話に不便さを感じているので、学んだことをすぐに会話に取り入れた方が友達やホストファミリーとよりコミニュケーションがとれます。それが自然とできる環境は語学習得のためには欠かせないです。

 語学以外の知識を身に着けるときも、インプットしたらすぐにアウトプットするのが大事、とよく言われますよね。覚えたことはすぐに誰かに伝えてみることで、より脳に刷り込まれるという学習法です。
 語学もこれと同じで、その日新しく覚えた単語やフレーズは、すぐに会話に取り入れる。
 なにより実践。これに勝る攻略法はないのです。現地にいると、それが自然とできることは大きなメリットですね。

外国人の友達ができれば会話の上達が早い

 先ほども「なにより実践」が大切と書きましたが、語学学校などで多国籍な友達ができればすぐに実践できる環境が整います。日本人同士でも、友達とは好きな音楽の話やオススメのお店の話、昨日あったことなど、他愛もない話で盛り上がりますよね。
 異国の友達とも、そんな何気ない話をしながらお互いを知って親しくなっていく過程で、自分の語彙力は確実に上がっていきますし、何よりも英語を話すということに慣れていきます。文法や単語の使い方が完璧に合っている必要はありません。語学学校の生徒はみんなネイティブではないので、完璧な文法で話さなくとも不思議と会話は成立します。むしろ文法の正しさが気になってしまった方が、会話は上達しないと思っています。
 初めは知っている単語を繋げただけの文章で良いのです。
「駅はどこですか?」と聞きたかったら「Where? Station?」だけでも通じるものです。まずは話すことに対する壁を取っ払って、話すことに慣れること。

 目的が「話せるようになること」ならば、話すことに慣れてきたら教科書には載っていない「話し言葉」もどんどん活用していけば良いのです。

「Really?」だけじゃない色々な相槌だったり、時にはスラングを覚えることもあるでしょう。でも、それは人とコミュニケーションを取る上では大切なスキルだと思いますし、「会話の上達」が目的であるなら、学校のテストで高得点を取るよりもずっと価値があることのように感じます。このようなスキルはたくさんの友達と遊びながら接していく中で育まれていくものです。インターナショナルスクールに通っていない限り、この学び方は日本にいると中々できないですもんね。

逃げられない危機感が努力を促す

自分を追い込むという意味でも、まず渡航することは効果的です。

 実際に行ってしまうと、言葉が通じなかろうが生活しなくてはいけないので、ホストファミリーや先生、店員さんが言うことなどを必死に理解しようと努力します。そして、どう話せば自分の意思を伝えられるか考えます。うまくコミュニケーションがとれなかったら悔しくて、わからないことを調べようとします。これを繰り返しながら、徐々に会話の法則性を見つけていくのです。
 生活の為となれば、不思議と自然に努力するものです。極端な話、今突然英語圏以外の国に放り込まれてすぐには帰れない状況になっても、一年も経てばその国の言語がある程度わかるようになって話せるようになるでしょう。

 ただ、早く話せるようにならなくては!と自分を追い込みすぎて楽しいはずの留学がプレッシャーになってしまっては元も子もないので、どんどん話せるようになる過程をゲーム感覚で楽しめたら最高ですね。
 筆者は初め、ファストフード店の店員さんの言葉が早すぎて全く理解できず、何回も聞き返しては嫌な顔をされ、結局買わずに店を出た経験があります。そしてしばらくその店へ行くのをやめましたが、その間に割と聞き取りやすい店で耳を慣らしたせいか、しばらく経ってからまたそのファストフード店へ行った時にすぐに理解できて、普通のテンポで注文ができたときは大きな自信になりました。この店で聞き取れたらどこでも行ける!と。

まとめ

 いかがでしたか?以上の4つは私が感じたことであって、人にはそれぞれ適したやり方があるとも思っています。ただ一つだけ言えることは、私は留学したいタイミングで思い切って渡航して後悔したことはなにもないということ。自分の語彙力の乏しさを悔やんだことは多々ありますが、だからこそ、あれこれ考えずに留学して正解だったと思えたのです。
 
 もちろん、日本である程度勉強してから行って無駄になることは一つもないと思います。文法が得意な方は知識がある分上達も早いでしょうし、単語力もある方が確実に有利です。英語の知識があって、それを会話においてすぐに活用できて自然な発音で話せるなら、それが間違いなく最強です。

ただ、今まで英語が苦手だったから、ちゃんと勉強してこなかったから話せるようになるもの難しいのではないか、と思っている方に対して、そんなことは絶対にない、そして必ず話せるようになる、と背中を押してあげたいのです。
 話せるようになりたかったくせに、生徒としてさほど真面目でも、テストの成績が良かった訳でもない筆者ですら、語学学校を卒業してから、9割ネイティブしかいない学校に進学して、現地で働いて、結局約8年暮らしたのです。

 とはいえこのご時世、緩和されてきているとはいえ、まだまだ思うようなタイミングで留学しづらいのも事実です。でも、いつかチャンスが訪れた時の為に、誰かの頭の片隅に小さな知識として残ってくれますように。

 こんな筆者の経験談が、留学に興味があるのに迷っている方の参考になれば嬉しいです。

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