被害者となって泣き寝入りしないための法律超基礎講座:自分の身を守るための法律とは

どんなに善良な人であっても、ある日突然、被害者になることがある。
普通に不動産を貸しただけなのに、何故かある日、支払いをしてくれなかったりする。
交通ルールに従って青信号を横断していただけなのに、信号を無視して来た車にはねられて大怪我をしたりする。

日本の法律は良く言えば加害者に優しい法律になっており、悪く言えばやった者勝ちの法律になっている。

例えばあなたに10万円の損害が出たとしよう。
10万円を貸したのに返してもらえない、あるいは、交通事故にあって10万円の損害を受けたのに1円も払ってもらえない。
このようなことは日常で頻繁に起こることである。
そんな時に、法律で解決しようとすると弁護士に頼んで10万円を回収しようという話になるのだが、現在の相場では、弁護士に依頼すると大抵、着手金として20万円を請求され、その他に諸費用、成功報酬費用、消費税などがもろもろとかかり、10万円を回収するために30万円の費用を出すことになり、20万円の赤字になりました、10万円を泣き寝入りした方が経済的には良かった・・・なんていうことはザラにある。

筆者自身や筆者の身の回りの親しい者が同様の被害にあったことがある。
そんなときに皆が抱える悩みは、「自分は何も悪くないし、当然にもらえるはずのものがもらえないなんて、おかしい!くやしい!何とかして、取り返したい!」というものだ。
そんな時に被害者の救済をしてくれるのが、弁護士を雇わずに自分一人で裁判所に訴えを起こして解決する、という方法である。

「弁護士を頼らずに自分一人で裁判をするなんて、そんな大変なことができるはずがない」と多くの人が思うだろう。
だが、冷静になって考え直してみてほしい。
選択肢として、①10万円を泣き寝入りするか、②弁護士に頼んで10万円は取り返せても30万円の費用が掛かって損を拡大させるのか、③ダメ元で自分で訴えて10万円を取り返すのか、というものがある。
このときに、③の可能性を解説するのが、本講座である。

筆者は金融業界で20年ほど勤務をしており、営業や資産運用、調査部門などの現場を10年ほど経験するとともに、いわゆる法務部と言われる部署で10年ほど働いてきた。
筆者は法務部門に勤務する中で、大手を含めた様々な弁護士事務所の弁護士の方々と共に働いてきた。
金融業界は金融の専門知識が複雑で理解が困難なため、筆者は結果的に様々な法律知識を得ることが出来たと共に、金融については弁護士よりも法律に詳しくなってしまった側面さえある。

そんな筆者が、日常生活をする上で被害者になっても、一定の知識があれば自分一人で裁判を起こし、泣き寝入りをすることがなくなる方法を具体的に解説していく。

こういった法律のノウハウは残念ながら、弁護士を本業としている者は教えてくれない。
何故ならば、弁護士を使わずに訴訟が出来る人が増えてしまうと、弁護士の仕事が減るからである。
だからと言って、泣き寝入りをせざるを得ない状況が放置されるべきではない。
そこで、弁護士ではない筆者が泣き寝入りしてしまう人が少しでも減ってくれることを願って、法律知識として解説するというものである。


人はある日、突然に思いがけない瞬間に被害者になったりする。
被害者になってしまってから知識を身に付けるのでも良いが、被害者になる前に、備えとしての知識を持っておけば、自分だけでなく、身の回りの大切な人たちが被害者になった時にも救うことが出来たりするのである。

備えあれば患いなしなのである。


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