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育児にボードゲームを!〜教育的な利点と実践〜#5

約3ヶ月ぐらい前から3歳の子がボードゲームデビューをしました。その中で改めて3歳の子どもがボードゲームをする上でさまざまな可能性を感じたので、今回紹介したいと思います。今回の記事では、ボードゲームが如何に子どもの学習と成長に貢献するか、そしてその活用法について、具体的なアイデア等をお伝えします。単に勝つための単純なゲームではなく、3歳の子にとってとても大切なスキルを身につけるためのゲームです。

ボードゲームと育児:教育と楽しみの交差点


育児は、一日一日が新たな発見と成長の連続です。その中にボードゲームを教育ツールとして利用することで、学習体験をより豊かで楽しく、同時に有意義なものにすることができます。
この記事ではボードゲームが子どもたちの学習と成長にどのように寄与するのか、そしてそれを実際にどのように取り入れていくのかについてご紹介します。ボードゲームは子どもたちの認知的、社会的、感情的スキルを育む重要な教育ツールになり得ます。また遊びを通じて学ぶという原則に基づいており、子どもたちにとって魅力的で関与しやすい方法で学習経験をすることができます。これは、子どもたちが自分自身のペースで学び、自己効力感を育てるのに役立ちます。大変な育児の中に、ボードゲームを取り入れることで、教育と楽しみの交差点となり、子どもをより成長させる強力なツールとなると考えています。

3歳児のスキルアップ:身につけてほしい能力とその育て方

育児をしていると、こんなふうになってほしいなぁということを思うことがしばしばあります。例えば、言葉をもっとたくさん知ってほしいなとか、妹に対して優しくしてほしいなとか、我慢すること、基本的な数の概念、クリエイティビティ、問題解決力など、考えれば考えるほど、どんどん考えてしまう私の悪いところですが、そういったことがボードゲームで遊んでいく中で身についているように感じています。
ボードゲームと言ってもさまざまですが、ゲームの特性上、順番があるものが多いです。そこで順番を理解することができると、我慢するということがゲームの中で身についています。もちろん我慢といっても、相手を待つという程度ですが、以前の我が子であれば、常に自分のターンが続くような遊び方をしていましたが、ゲームを何度もするうちに、4人で遊んでいても3人分を平気で待てるようになりました。私が子どもにしたことと言えば、「次はママの番だよ」「〇〇よく順番守れたね!」など、今が誰の番であるか、それを守れたことを認めるということです。
また、同じゲーム中に「次は妹ちゃんだね!〇〇サイコロをどうぞできるかな?」と声かけをすれば、最初はできなくても、だんだんできるようになり、そのできた経験を何度も何度も味わせる。気づけば今では、妹に対して「一緒に遊ぼう」と優しく声掛けをしてくれたり、駒を渡したりすることもできます。ボードゲームの全ておかげではないですが、ボードゲームを通すことでさまざまな成功体験を短い時間で何度もできるのは、3歳の子にとってすごく教育的効果があったのだと思います。

子ども向けボードゲームの選び方:年齢とスキルに合わせて

ボードゲームを育児に取り入れる際、適切なボードゲームの選択は重要です。まず最初に、ボードゲームは通常、パッケージに記載された推奨年齢があります。これはゲームが必要とする認知能力と子どもの年齢が一致するかどうかを示しています。基本はこの年齢に合わせて買うのがベターです。もちろんその年齢以上の物を買うのも悪いことではないですが、買ってからやっぱり難しいとることもよくあるので、その場合は子どもでもできるルールに変更することが必要となってきます。
次に、教育目標(こんなふうなことを学んでほしいなというもの)も重要な選択基準です。例えば、手先を使うスキルをつけたい場合は、知育玩具のような手触りの良いゲームを選んだり、数字を覚えてほしい場合は数が関係するボードゲームを選んだりするのもいいでしょう。
最後に、子ども自身がゲームを楽しめることが最も重要です。こんな力をつけてほしいという思いばかり先行してゲームを選んでしまったら、実際に子どもは楽しめず、手に取ってもらえないことも多々ありました。子どもの興味は教育的な価値を最大限に引き出します。これらの観点を考慮に入れることで、子どもたちにとって最適なボードゲームを選ぶ手助けとなります。

おすすめのボードゲームと我が子の教育的効果

まず私が3歳児に紹介するボードゲームは『はじめてのゲーム 果樹園」です。

はじめてのゲーム 果樹園
いろとりどりのコマ

このゲームは赤、青、黄色、緑、カゴ、カラスが描かれたサイコロをふり、色が出ればその色の果物をとる、カゴが出れば好きな果物をとる、カラスが出ればカラスが果樹園に近づくというゲームです。みんなで協力して、果樹園にある赤いりんご、緑の青リンゴ、黄色の洋梨、青いプラムをカラスが来る前にとることできれば勝ちです。
このゲームはほとんどが運のゲームです。唯一考える場面はカゴの目を出してしまった時に、どの果物を取ればはやく全ての果物を取ることができるか考えるくらいです。なのでこのゲームの推奨年齢は2歳からとなっています。

このゲームのいいところはみんなで協力するところです。勝つ時はプレイヤー全員が勝ち。負ける時はゲームにプレイヤー全員が負けるということになります。なので、子どもと大人が一緒になって喜びや悲しみを味わうことができます。
またそれぞれの果物が木でできており、手触りが良く、また大きいので誤飲の心配もありません。

はじめてのゲーム 果樹園をすると我が子はいろんなことができるようになりました。
①色の識別:サイコロを振ることは教えればすぐにできました。そのサイコロの出目が何色かを一緒に確認し、同じ色はなんだろう?と一緒に確認していくと、気づいたら自分でサイコロを振って、同じ色の果物を取ることができるようになっていました。
②順番を待つ:最初はサイコロを振ることが楽しくて、ずっと僕がやると言い続けていましたが、「次はパパだよ」「その次は〇〇だね」と自分の番と次の番など、見通しをしっかりと伝えるようにすると、10回ほど遊んだ頃には自然と順番を待てるようになれました。
③数の認識:赤いりんごは今何個?というのを一緒になって数えることを何度もしました。またカラスが進む時も、「あと3回カラスが出たら、果物を食べられちゃうよ」と数字を入れて説明することで、数に触れる機会が増え、自然と「1・2・3」と言えるようになりました。
④協力:妹と遊ぶとついケンカしてしまいますが、このゲームはみんなで勝つ、みんなで負けるというゲームです。ケンカしながらも、勝った時はみんなで喜んで、負けた時にはみんなで「負けちゃった〜シクシク」と大袈裟と思えるほどのリアクションをしていくと、少しずつ兄から妹に「次サイコロどうぞ」と渡せたり、「一緒にあそぼ」と言って誘ったりしていました。

これらのことはもちろん日常でも身につくものです。しかし、それは大人が日常からしっかりと意識して教えていくことで身につくものだと私は思います。大人が子どもを理解するためにさまざまな本を読んだり、ママ友に聞いたり、そうやって知った知識を子どもに試しながら子どもも大人も成長していきます。ボードゲームもその成長をサポートする道具の一つです。道具として、大人も子どもも楽しみながら学べ、成長できるものなので、ここまで紹介しています。

ただネックなところもあります。それは実際に木を使われたりしているので価格が高いというところです。
私もこのボードゲームを買おうとした時、流石に即決はできませんでした。ただ買って本当に良かったと思っています。
買ってから3ヶ月経ちますが、全く飽きることがなく、2日に1回は「パパ!カラスのやろ」と、はじめてのゲーム果樹園の箱を持って来ます。

子どもと一緒になって笑顔で盛り上がれる時間がたくさん作れるところもボードゲームが好きな理由でもあります。

ボードゲームを通じた育児の未来

ボードゲームは、幼児が楽しみながら学習することができます。色、形、数の認識から順番の理解まで、ゲームを通じて幼児は多くの基本的なスキルを獲得します。これらの早期学習体験は、その後の学習への基盤を形成します。

さらに、ボードゲームはスクリーンタイムの健全な代替手段となります。デジタルデバイスの過度な使用が懸念される現代において、ボードゲームは子どもたちに対人スキルや直接的な遊びの重要性を教える有用なツールとなります。

最後に、ボードゲームは家族全員が参加できる活動です。共有の遊び時間は親子の絆を深め、子どもの社会的・感情的な発達を支援します。

ぜひ育児にボードゲームを取り入れて見てください!

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