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ヨガインストラクターになりたての頃

皆さまご機嫌いかがでしょうか。ヨガインストラクターで日本茶アドバイザーの まるやま ゆみ です。

今日は、ヨガインストラクターの養成講座に通っていた時やインストラクターなりたての頃、どんなことに困っていたのか思い出しながら書いていこうかと思います。
完全に私の備忘録です。人様のお役に立てるとは思いませんが、奇跡的にインストラクターの勉強中のあなたの目に留まり、”こういうの自分だけじゃないんだ”と安心してもらえたら嬉しく思います。

インストラクションが苦手

以前の記事にも少し書いたのですが、私はインストラクションが本当に苦手です。
ヨガインストラクター養成校で勉強していた頃。本当にインストラクションをするのが苦手でした。

『えーっ…手を前に出してぇー…あっ、そこじゃなくて、こう(動作を見せる)…で…えぇー…て、あっ違う、足を…(ごにょごにょ)』
言葉に詰まるし、どう表現するか分からなくなるし、自信が無くなって声が小さくなりました。
今勉強している最中のあなたは、どうなんでしょうか。もっと上手にできますか。
モデルやタレント等、人前に出るお仕事をしていてスラスラと言葉が出てくるような方も大勢習いに来ます。見た目から何から『もうできあがってんじゃん…』という人も一定数います。そもそもインストラクターとして仕事をしている方がスキルアップの為に学びに来ることもあるので、そのあたりの実力差というのは、本当は気にするような事ではないのですが、当時は本当にどうしたらいいか途方に暮れていました。

未だに”立て板に水”みたいな流暢な説明や、”大地に根付くように足を安定させます”とか”地球のエネルギーを吸い上げるように”みたいな幻想的な説明は苦手です。自分でレッスンを受けても、そういう方にあたると『ちょっと何言ってるか分からないですけど…』となって集中できなくなります。
私は長いこと某大手ホットヨガスタジオに通っていたので、そういうインストラクションが多かった印象があります。

まねるところから始める

結局、どんなものでも同じですが、誰かの物まねから始めるしかないのです。物まねして、こんな時はどうすればいいのかというノウハウを学ぶ。
私はどういうインストラクションをするのか、できるのか、したいのか。お手本となる先生を見つけるのに苦労しました。
お手本の先生が見つかったら、話し方をひたすら真似しました。言い回しやタイミング等を真似します。
私は完コピとまではいきませんが、先生に似た言い回しをすることがあります。本当は完コピできないとダメだなと思っていますので、この自粛期間に改めて練習したいです。ちょうど動画が手に入りましたから。

語彙力を増やす

物まね以外では、ボキャブラリーを増やすために『言い回しの言葉メモ』をつけていました。これは、レッスン後に気になったことをメモしたり、YouTubeを見たり、DVDを見たり、本を読んだり。『この動きをどう表現するのか』を調べてメモしていました。
生徒さんが納得できる表現がどんなものか、それは生徒さんの数だけあるのでとても難しいですし、ある程度はあきらめるしかないのですが、それでも『自分以外に響かない言葉を使い続けるのか(自分に酔ってる状態)』『なるべく多くの方に理解してもらえる表現を探すのか』では雲泥の差があります。インストラクターは人に伝える仕事です。自分に酔いしれて、相手を置いてきぼりにしてはいけないのです。
そして、一つの動作に対していくつか違う表現の仕方を考えておくことも大切です。パターン1で失敗したらすぐにパターン2に移るようにしないといけないわけです。だってレッスンの時間は限られています。思う存分、双方納得できるまで話し合い、という訳にはいきません。

インストラクション中何を話すのか

通学中はアサナ(ポーズ)のアライメントを習って感動してますから、いろんなことを言いたくて仕方なくなります。これは誰でも陥りがちです。
ただ、ここは誤解しないでいただきたいのですが、自分が感動したことはどんどん生徒さんに伝えた方が良いと思います。感動してテンション高めに説明すると、生徒さんにも感動や興奮が伝わります。その方が生徒さんを感動させることができると思います。
ただし、ポイントを絞らないと生徒さんを混乱させます。自分の感動ポイントに優先順位をつけて一番目のことだけ伝えると良いと思います。
選べないのは百も承知です。でも選ぶのです。
どうやって?それは自分がそのアサナを練習しまくるしかないと思います。自分が練習しまくって、これだ!というポイントを見つけるしかない。
ここが自分のオリジナルになる部分かと思います。
インストラクター仲間や先生に話を聞いて、意見を参考にするというのも良いですね。意見をすり合わせることで自分の感覚を一般化することができます。これにはボキャブラリーを増やす効果もありますね。

アシスト・アジャスト

これも苦労しました。どうやったらいいのか、本当に分からなかった。
インストラクターなりたての頃付いていた先生はオリジナリティあふれるアジャストをする先生で、そこに定評のある先生でした。全くおんなじことはできません。
今から思えばその先生、特徴的なRYTのスクールを2校卒業していました。一つはインド人が教える学校。私が知る限りインド人は元々の柔軟性も手伝って結構ハードなアジャストをします。もう一つは、整体の施術方法なども教える学校。この知識があると結構ぐいぐいアジャストできると思います。当時は気が付かなかったけど。

アシストやアジャストを何のためにやるのか、という根本的なことを自分で説明できるようになった方が良いと思います。
別にこんなこと誰にも聞かれません。生徒さんもそんなことに興味なんてありません。
ただ、自分がアシストやアジャストをする目的を明確にしておくと、生徒さんにどう接するのかが見えてきます。
当初ついていた先生は積極的にアシスト・アジャストをするので、私も積極的にアシストやアジャストを行い、『正しくヨガができるように導く』のがインストラクターの使命だと思っていました。
でも、ものすごく語弊のある言い方ですが、今はこんな事はどうでも良いと思っています。
生徒さんは別に『正しいアライメントに基づくヨガ』なんて求めていません。運動して気分が良くなったらそれでOKです。無理に体を触って、その方の稼働範囲以上に体を捻じったり、伸ばしたりする必要なんてないのです。
そんなことをするのは、こちらの知識を押し付けるエゴでしかありません。ただの自己満足です。

生徒さんが少しずつ体の可動域を広げ、うまく体を使えるようになるためのサポートをする。そのためにはどの順番でアサナを行い、理解してもらうか。動けるようになってきたら、今度は少しずつハードルを上げていく。
最終的にヨガは呼吸を全身に通すために行うものだと思っています。そのために必要なのは、正しいアライメントなのです。
その時初めてアライメントの話をして、呼吸が通る体に導けばよい。
今はそう考えています。

生徒さんを見る

最後はこれしかないです。よく見る。
始めのうちは見たって全く分かりません。特に養成講座に通う生徒同士はある程度ヨガができる人ばかりなので、余計分かりません。
でも、よく見てると、習ったアライメントの通りアサナができない人がいることに気が付きます。ほんの少しでも骨盤が平行にならない人、背中が丸まる人、かかとが浮いている人…揚げ足取りではありません。どうしてそうなのかをよく見ていくと、実は柔軟性だけでヨガをしていて、必要な筋力が無い場合やその逆で筋力だけでヨガをしている人もいるでしょう。どこが足りないのか見えてくると必要な手助けが分かるようになります。

まとめ

結局は、自分で実践するしかないです。で、実践する環境。つまり『この人!』と思える先生に出会えるかどうか。
これは運も絡んでくるので、何とも言えませんが、探して動いていると意外と見つかるものです。意外と近くにいるかもしれないし。

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