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「SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術」を読んで学びになった部分3つ

こんにちは、漫画家志望のカゲワサビです! 最近は漫画力UPのために、いろいろな漫画の指南書を読んでみています🙏

今回は脚本術の名著として知られる「SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術」を読んで学びになった部分を抜粋&紹介していきたいと思います!

①10つのストーリータイプ

書かれる脚本は10つのストーリータイプに分けられます。
自分の作品がどのジャンルなのかを把握し、そのジャンルでは大事な部分を学ぶことで自分の作品をブラッシュアップできます。ブレイク・スナイダー氏が提唱した10つのジャンルは下記になります。

【10のジャンル】
・家のなかのモンスター
例:「ジョーズ」「エイリアン」
内容:閉ざされた空間でモンスターと対峙する人間の挑戦を描いた作品です。
必要な要素:モンスター、閉ざされた空間、罪

・金の羊毛
例:「スター・ウォーズ」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
内容:主人公が困難を乗り越え、仲間と出会いながら目的(宝、成功)を追求する話です。
必要な要素:旅の道、主人公にかけた部分を補う仲間、報酬

・魔法のランプ
例:「マスク」「ジュマンジ」
内容:主人公の願いが魔法によって叶い、物語を通じて真に大切なものに気づく成長ストーリーです。
必要な要素:願い、魔法を成立させるためのルール、教訓

・難題に直面した平凡な奴
例:「エネミー・オブ・アメリカ」「アルマゲドン」
内容:平凡な主人公が大きな問題に直面し、応援されるストーリーです。
必要の要素:無垢な主人公、突然の出来事、生か死か

・人生の節目
例:「普通の人々」「アメリカン・パイ」
内容:主人公が人生の重要な節目に立ち、変化する話です。
必要な要素:人生の問題、間違った方法で解決しようとする、主人公が変化する

・バディとの友情
例:「タイタニック」「風と共に去りぬ」
内容:主人公とバディの友情(または愛情)を描く話です。
必要な要素:不完全な主人公、片割れの存在、主人公と片割れを引き離す複雑な事情

・なぜやったのか?
例:「シックス・センス」「トータル・リコール」
内容:物語の真の意味が明らかになり、視点が変わるタイプのストーリーです。
必要な要素:探偵、秘密、暗雲(秘密に近づき過ぎた為に起こる危機)

・バカの勝利
例:「星の王子 ニューヨークへ行く」「ブリジット・ジョーンズの日記」
内容:アウトサイダーが勝利し、観客も自分のことのように勝利した快感を味わうことができます。
必要な要素:バカ、権威(バカを批判する者達)、変質(バカが権威に勝利するための変化)

・組織のなかで
例:「ゴッドファーザー」「カッコーの巣の上で」
内容:主人公が組織(家族、企業)内で苦悩する話です。
必要な要素:グループ(組織)、選択、犠牲

・スーパーヒーロー
例:「スパイダーマン」「マトリックス」
内容:超人的な力を持つ主人公が、ありきたりで平凡な状況に置かれるストーリーです。
必要な要素:特別なパワー、宿敵、呪い


*さらに各ジャンルについて知りたい場合は、下記のカクヨムさんのより詳しい要約を読んでいただくか、本書を実際に読んでいただければと思います!


②ビートシート

脚本のテンプレートとして三幕構成が有名なのですが、三幕の間の部分が広く、これだけでは何をしたらいいかわからないという場合を想定して間の部分をより分解したのがBSビートシートです。具体的には下記になります。

【ブレイク・スナイダー・ビート・シート(BS2)】

脚本のタイトル:
ジャンル:
日付:

1 オープニング・イメージ (1):
2 テーマの提示 (5):
3 セットアップ (1~10):
4 きっかけ (12):
5 悩みのとき (12~25):
6 第一ターニング・ポイント (25):
7 サブプロット (30):
8 お楽しみ (30~55):
9 ミッド・ポイント (55):
10 迫り来る悪い奴ら (55~75):
11 すべてを失って (75):
12 心の暗闇 (75~85):
13 第二ターニング・ポイント (85):
14 フィナーレ (85~110):
15 ファイナル・イメージ (110):

SAVE THE CATの法則

*結構要素が多くなってしまうので、漫画に使う場合は、読み切りなど短い話よりも連載の大筋を決める時に参考にするほうがよいのかもしれません。

③ボードで作成する

脚本ボードとは、脚本の構成を考える時に使用するボードのことです。付箋を使い、自由に張り替えて検討できるようにすることで構成検討をしやすくしています。


作成することで下記のメリットがあります。

  • 問題点を発見しやすい

  • 試行錯誤しやすい

  • 最後まで書ける

付箋をたくさん用意するのが大変だったので、私はFigmaで脚本ボードを作成して実際に物語作りに試してみました。(色は登場人物ごとに変えています)

脚本ボードを使わない時よりも「山あり谷ありだけど一貫性がある」そんな作品づくりができたのではないかなと思います。

Figmaデータを公開するので、よければビートシートで物語を作る際に脚本ボードを使用してみてください。

※詳細な作り方は下記の要約を閲覧ください


まとめ

私が「Save the cat の法則」を読んで学んだことは以上になります!漫画に使う上ですこし調整が必要ではありますが、0から制作するよりも考えやすいと思うのでよければ使ってみてください🙌
また、まだまだ書ききれない学べる点は多いので、本書を実際に一度読んでみていただけると嬉しいです。閲覧、ありがとうございました!

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