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障がい者と仕事の属人性

飯田橋交差点の歩道橋で酔うぶた野郎です。
たまにESを見るとある「属人的になりがちだった仕事をあれやこれやしてスムーズに進むようにした」エピソード。
仕事で属人的ってやっぱりよくないのかなと思います。誰かの代わりがいるという社会で生きていても、誰かが出勤していないので仕事が回らないことがありますね。
外資系企業はポジション採用が多いので、仕事はかなり属人的です。

私の持論として障がい者枠としてマルチタスクの配慮が必要な人は、なるべく仕事が属人的ではない=きちんとしたマニュアルがあるシステマティックな職場が良いと思っています。
私自身もそこまでマルチタスクは得意な方ではないのです。そのことでたまに困ったことになることもあります。それは指示系統が複雑になりやすい、業務が進まなくなりやすいことがあります。

私のような部署のアシスタントをしていると様々な業務のヘルプをすることがあるのですが、○○の仕事を担当しているAさんと□□の仕事を担当しているBさんの指示がそれぞれ同時に来ることがあります。優先順位の付け方が難しくなったり、はたまた自分で労働時間を管理しないと、マルチタスクになりやすいということがあります。
バックオフィスだけではなくフロントオフィスでも、業務を指示する人が多くなると発達障害持ちにとってはかなり大変な環境になってきます。

そしてまた業務が進まないことも多いですね。外資系企業では基本的に休みがとりやすいのですが、誰かの休みの間の引継ぎがうまくいかないと業務が進まないことも多々あります。
○○の案件に関してのメールが分かる人がいなく、海外の本社まで聞いたりすることもありました。
これは発達障害持ちにとっては、外部の人との連絡だとパニックになりやすかったり、誰に聞けばいいか分からなくなり、仕事が進まなくなることにつながりやすいです。

なので、理想としては
シングルレポート前提(上司一人が仕事を割り振ってくれる)
・お互いがお互いの業務内容をある程度知っている環境(Aさんが休みの時、代わりになるBさんがすぐわかる)
・仕事内容のマニュアル、トラブルシューティングがある

等その人の経験やスキルに依存しない環境が発達障害持ち、特にマルチタスクが苦手な方にはいいのかなと思います。
そう考えるとこれは健常者にとっても働きやすい環境なのかなと思います。

ただその人にしかできない仕事(属人的)=悪というのも難しくて、例えば私は翻訳というスキルを図らずも会社で使うようになったのですが、その評価は給与に反映されています(サラリーレビューという年末の給与評価で言われたりした)。つまり「その人にしかできないことがある(属人的な仕事)」=「社内での高い評価」という式もある一定の条件で成り立つのです。

IT系のプログラミングの仕事が近年注目されていますが、それだけではなく、集中力の高さを活かして入力が早いとかミスにすぐ気づくことができるような数字では表せないスキルも、その人にしかできない仕事につながるのかと思います。それはポジティブに才能を活かしている、自分の障がい特性を活かして働けている状態で、とても幸せなことではないでしょうか。

難しいのですが、発達障害持ちにとってはその人にしかできない仕事を、みんなで支えあうというデュアルの仕組みが一番輝けるのかな…
でも贅沢かなと思い締めます。

神楽坂養豚場


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