共同創業の不和の原因、 8 割が "ヒマだから" 説

こんにちは、アウトドアギアのソーシャルコマース「EXPLAZA」を運営する株式会社エクスプラザの内田です。今日は共同創業の不和、8 割が "ヒマだから" だと思う理由 というテーマで書いていきます。

「共同創業は絶対に揉める」というのは VC や起業家の先輩方からよく聞く言葉としてあります。 また、自分の観測範囲でも、「共同創業でサービスが出来る前に解散」したケースはよく見ます(3/3 で弊社以外離散してる…)。

とはいえ揉め事の種になりそうなのはゼロではないし、知人で起業した人で揉め事が起きてるとかはよく聞きます。前職の頃に PJ チーム単位で揉めるケースとかは結構見ていました。

それらを見ていると "ヒマだから" 揉めごとに発展するんじゃないかと感じる事が多かったので、その理由を今日は書いてみようと思います。もちろん弊社も過去にですが揉め事のタネはありました。自戒を込めてまとめられればと思っています。

メンバー限定記事では、実際に揉めがちなテーマを実体験・観測ベースで書いてみようと思います。  EXPLAZA メンバーシップについては ↓ をご覧ください。売上は全て EXPLAZA の事業投資に使います!

大前提として、「揉めてる」と「議論する」は 話し合い中に頭にチラつくのがエゴかステークホルダーかで分けています。

  • 揉めてる : チームでビジネスのゴールに向かうための話し合いではなく、エゴが頭にちらつきながら話し合いをしている

  • 議論する : チームでビジネスのゴールに向かうための話し合い。お客さま等ステークホルダーが頭にちらつきながら話し合いをしている

この区別を前提にすると「揉めてる状態」とは、お客さま等ステークホルダーの事を第一に事業成長に邁進できていない状態 の事を指します。本来顧客の Issue を解決することがスタートアップの 1st Priority なのに、メンバーの気持ちがエゴに向いている状態です。エゴを押し通しても事業は成長しないので、熱量の行きどころがもったいない状態です。

で、問題はどうやったら 「揉めてる」状態を回避できるのか という事になりますが、 8 割くらいのケースで「原因は "ヒマだから"。 もっと自分の責任範囲の仕事を、自分自身に厳しく課せば、相手と協力して 2 人 3 脚で事業推進をするのにな。」 という事を感じます(というか過去に自分自身に対して感じました… 😇 )。

実体験・周囲の話ベースで揉める理由としてよく聞くのは以下の辺りかなと思います。

  • 「あいつのが働いてない」

  • 「給与・報酬面の待遇が合わない」

  • 「仕事・施策が成功しなそう」

  • 「あいつの責任なのに」

  • 「スピード感が出ない」

どれも事業が適切に成長していくための重要な事業課題かと感じます。別にスタートアップの時期だから起こることではなく、組織のサイズに関係なく事業成長において発生する課題です。

なので、事業課題として健全に議論して解決するのが最短 なはずなのですが、共同創業の場合のみ「揉める原因」とされています。 恐らくですが、数字やチームなど目を向ける大きなテーマがないので、たまったストレスや行き場の無い関心が何故か共同創業者に向くのかなと思います。

以前もやっとした時にこれに気づき 事業成長に気持ちがフルに向いてないなんて、なんて自分は "ヒマ" なんだ という風に思いました。そっからは全ての課題を健全な事業課題として扱っているので、一定のメンタル状態でチームの生産性を高める議論を行う事ができるようになりました。

試しに「あいつのが働いてない」というテーマで「揉めずに事業課題として議論すべき内容」を考えてみます。本当に相手が働いてなかった場合でも「揉めること」が解決のための必須手段になるパターンは遭遇も聞いたこともありません。

相手が「やることが無いからあんま働いてない」という場合、責任の分解の仕方や目標設定の仕方が間違っているはずです。なので事業推進のボトルネックとして、解決されて然るべき課題となります。

相手が「やる気がないから働いてない」という場合は、恐らくスタートアップ創業に向いてないので、然るべきタイミングで辞めるべきだと思います。これも事業推進のボトルネックとしてロジカルに解決が行われるべきです。

「おれと同じくらい働け!」揉めている時点で、事業成長を第一に考えられていない ココロが "ヒマ" な状態 になっているんじゃないかなと感じています。仲間内での共同創業であろうが、事業推進を第一に考えていれば「解決のための議論をする」か「些細な問題なので今は放置する」のいずれかのアクションに自然になるのかなーと思っています。

揉めそうな時には「あれ、いま自分ヒマなのかも」とベクトルを自分に向けていくだけで、事業もチームも健全に成長いくのではないかなと考えてます、という話でした!

ちなみに共同創業者のいるメリットに関しては、 Umada さんの スタートアップの "共同創業者" を選ぶ技術 に詳しく記載されているので、こちらで説明は避けることとします。下記はその一例。

スタートアップの "共同創業者" を選ぶ技術 by Takaaki Umada

(メンバー限定) EXPLAZA の役割分担の変遷

ここまでで「課題があるなら健全に解決すればいいじゃん」と書いてきましたが、結局「役割ちゃんと分担して、責任所在明確にしましょ」という事に尽きるのかなと思います。そうじゃないと課題を課題と認識して改善することも出来ないからです。

EXPLAZA としても、 創業から 2 年間事業運営をしてきて、色々と課題にぶちあたり、役割の分担がやっと落ち着いたような気がします。変遷と何が課題だったのかを時系列で記載してみたいと思います。

個別具体ケースで汎用性低いかなと思うのでメンバー限定での公開とします。事業競争上、公開しても有利になることはほぼないので限定 って意味もありますが…笑。 ご興味ある方はぜひメンバー参加ください!

こんなことを

  • 【起業の裏側】実績なし創業者が運営するスタートアップのドロドロしたリアルな部分が気になる方

  • 【施策の裏側】サービスリリースや戦略の裏側、実施施策の背景などが気になる方

  • 【事業の裏側】アウトドア業界やポスト資本主義社会での人々のしあわせについて考えてみたい方

こんな目的で運営しているメンバーシップです

  • 事業を通して実現したいことを社内外に公開する PR 的側面

  • 言語化の機会を増やして事業解像度を上げる事業的側面

  • 「余暇時間を楽しむ人を増やす」ための成長原資の確保という経営的側面

では、弊社の役割分担の変遷と課題を記載していきます。ニーズがあるか分からないですが、あんまり他社の体制や役割変遷って分からないので、面白いのかなーと思っています。

(前提)メンバー構成と強み

まず弊社のメンバーと強みはこんな感じです。前職 toC の PM / toB の PM / エンジニアの 3 人がコアメンバーです。

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お酒と映画と読書が大好きで夜も眠れません。たくさん働きます。 プロダクトマネージャー ← 受託開発会社代表(コーディング/セールス/PM)。 fintech / プロダクト / 映画の呟きが多め。 ストーリーあるものが好き。