『今昔ばけもの奇譚』五代目晴明と五代目源頼光のバディ誕生!
峰守ひろかず著
ポプラ文庫ピュアフル
ここ数日『陰陽師』のキーワードに引き寄せられて、手にした一冊。
朴訥でお人好しの頼政と理路整然と事を見極める泰親のふたりは、かつて陰陽師として名を馳せた晴明と博雅を彷彿とさせ、そのやり取りも楽しい。
一を聞いて十を悟る泰親に、ふたりに絡む、白拍子の玉藻がまたはすっぱな反面世話好きで、良い塩梅だ。
数々の怪異を解き明かしてゆくのだが、それぞれのエピソードの巻末には、元となった歌や古文書が紹介されていて、改めてそちらを読んでみるのも面白い。
こちらは第二巻。
京の都に舞台を移し、幻と言われる「源氏物語」の『雲隠六帖』をめぐって繰り広げられる奇怪な事件。
なぞの天狗とは誰なのか?
高平太と名乗る少年に憑いていたものとは⁉️
一難去ってまた、一難。行く先ざきで災難に巻き込まれる泰親と頼政だが、別々のエピソードの大元は悲しい因習の犠牲となった者たちの復習だった…?
こちらも、それぞれのの事件の元となった資料が挙げられていて、興味深い。
高平太少年が、後の平家を担う人物だったとは!
峰守氏の作品に共通するのは、巻末に参考文献を細かく挙げているところ。
「興味があったらこれを見よ」と暗黙の示唆を感じる❗
✨️✨️✨️✨️✨️✨️
作者のあとがきにある、朝日カルチャーセンター中之島教室の「怪異学入門」は、是非参加してみたいものである🎵
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?