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クローン病と入院

みなさん、こんにちは。海茶です。

今回は
クローン病と診断されるまで①
クローン病と診断されるまで②
クローン病と診断されるまで③
の続きです。

2021年3月にクローン病と診断され、
ひと月くらい入院していました。

クローン病診断が下ったことで、ようやく本格的な治療が開始されます。

まずは絶食、そしてレミケードの開始です。
このレミケードってのがクソ高い…
診断がでて保険適用させないとえらいことになるので診断を待って治療開始です。

入院中いろいろありましたけど時系列とか分からんので項目ごとにまとめます。

体重減少

一時75kgあった体重は55kgまで低下しました。
(身長176cmです)
ちなみに退院から3年ほどの現在は58kgくらいで安定しています。

入院中は点滴で栄養をとる日々ですが、途中からエレンタールという栄養補給剤を処方されます。
水に溶かして飲むんですが、クソまずい。

点滴はコロコロ転がしてトイレにも連れて行かなあかんし、なんかエラーでピーピーうるさいし。
滴下量の監視機器?みたいなのをつけるんですが、これが突然エラーを起こして大音量で鳴き出します。
夜中とか恐怖です。
同室の方ごめんなさい。

ケツの穴を見られる日々

人が病室に来るたびに肛門を見せることになります。
クローン病による痔瘻の手術後の経過を見るためです。
看護師が来る度に見せます。
医師が来る度に見せます。
一日何回肛門見られただろか。

ウォシュレットの恐怖

正直ケツの穴を見られることはどうでもいい。
肛門周りの手術跡の生傷周辺は清潔に保つように言われたのですが、ウォシュレットを使おうとしたときにその勢いの強さにビビります。
最弱でも凄まじい水流です。
ウォシュレットってこんな強かったっけ…

ピンポイントで肛門に当てる技術と経験が必要です。
少しでもズレると生傷に直撃し即死亡です。
退院してからは手動でやるやつ買ったりしました。
(手動でも痛いよ)

買ったやつとちょっと違うけど、こんなヤツ

熱が引かない

入院前から続く熱は引かず39度を維持します。
解熱鎮痛剤のアセトアミノフェンを1日3回飲んでも引かず、氷枕も必須。
ときどきものすごい汗でベッドがびちゃびちゃになります。
ちなみにロキソニンの方が効果は高いらしいですが、胃へのダメージが大きいからと禁止されます。

睡眠障害

高熱が続き、なかなか寝れません。
夜寝てないのに昼も全然寝れません。
やたら時間が長く感じます。
睡眠導入剤を消灯(22時)前に飲んでも寝れず、その後の深夜1時くらいの点滴交換時に点滴から2回目の睡眠導入剤を投与してもらってやっと数時間寝れる、そんな日々が続きます。

眠眠打破や強強打破を飲んで眠いのに寝れない感じに似てます。
あれ結局ダルくて仕事にならんのよね。

医師に相談すると強い睡眠導入剤に一回変えてみようか提案されます。
試してみるとなんとその日はスッと寝れました。
朝起きて、コレはすごい!と思ったのですが、なんかお尻に違和感が…

漏らしとる…

ホント少しなので、痔瘻の膿を止めるためのナプキンにより決壊は防げてましたが、まさか漏らすとは…

医師によると、普通は無意識でも漏らさないように身体が動くところを強力な薬故にその働きも弱めてしまったらしい…

寝るために漏らすか…
漏らさないために寝ないか…
私は選択を迫られました。

「漏らさない」と心の中で思ったならッ!
その時スデに行動は終わっているんだッ!

寝ないことにしました。

体力と筋力低下

寝たきりが続くとスマホを持っていられないほど体力も筋力も落ちます。
電話してると数分で限界が来て持ってられなくなります。
せめてスマホでメール見ようにも苦しくて無理…。
漫画やゲームしようとスマホやタブレットを出すがやっぱ無理…。
何かやりたくてもやれず、時間だけはある。

元気だったとき、ゆっくりできる時間が欲しくてたまらなかったですが、何もできず時間だけがあるというこの状況が私には凄まじくストレスでした。

乙一さんの小説に「失はれる物語」ってのがあるんですが、事故で触覚だけしか残らなかった患者を主人公した小説があったのですが、改めて恐ろしく感じました。
何も出来ないのに意識だけはあるというのは恐ろしい…。

恐らく、このストレスによって身体に異常が発生します。

声が出ない

正直入院して1番恐怖だったのがコレです。

普通に喋ろうとしてもいつものように声が出ない。
まるで重度の酔っ払いのような喋り方になり、普通に喋れなくなってしまいます。
へべれけ状態です。
自分の意思とは関係なく音は出るけど言葉にならない…。

最初は違和感程度で、看護師さんに声変じゃない?と聞くも、そんなもんですよ。と言われ、医師に相談しても、同じような反応。

しかし、時間が経つにつれ悪化し続け、へべれけ状態に…
その頃になるとようやく検査してもらえます。
口腔外科でも診てもらったが原因不明。
脳の異常も疑われて、脳神経外科にかかり、つまようじみたいなものをあちこちに刺されて反応を見たりしましたし、MRIとかも取るが原因不明。
体の内側が熱くなるなぞの検査もやりました。
CT検査なんですが、造影剤を注入してから実施するCTで身体の中が熱くなる不思議な感覚を味わえる検査ですが、結局原因不明。

こうなると絶望しかありません。
こんな声で仕事なんてとても出来ないし、もう辞めるしかないんかな…、と本気で思いました。

しかし事態は急展開。
なんと退院が決まった瞬間、声が出るように。
若干の違和感が残りますが、いきなり90%回復し、医者も急に回復してるのでビックリしてました。
結局、入院というストレスが原因という結論になりました。
ストレスってヤバいです…

シャワー事件

入院して1週間以上も風呂に入っていなかったため、初シャワーは結構楽しみでした。
しかし、初シャワーにより、心を打ち砕かれる事になろうとは、私は知る由もなかったのです…。

それまで背中を拭いてもらうとかはありましたが、久々にお風呂、初シャワーです。
入院した病院だとナースステーションに入浴スケジュールのホワイトボードがあり、空いてる時間に名前を書いて予約する形でした。
要は早い者勝ちです。

首から点滴するための接続部が首に固定されたままなので、風呂に入る時は看護師さんに止水処理してもらいます。
風呂の度にやらないといけないので結構めんどーです。
しかも毎度浸水してます。

そんなことより、シャワーでついに事件が起こります。
久々なので念入りに頭と身体を洗います。
ここまでは本当に気持ちよかった。

しかし、身体を拭いてパンツを履こうとした時、目眩が…。
目の前が真っ暗になり、倒れます。
そして、そのまま漏らします。
パンツ履きかけで倒れたのでパンツにも床にも汚物が…。
なんとか緊急呼び出しボタンを押して看護師さんを呼びました。

緊急呼び出しボタンがあって本当によかった。

現地は足にパンツが引っかかった全裸男が漏らしたまま倒れているという悲惨な状況です。
看護師の皆様すみません。
アソコ丸出しのまま看護師さんが数人で掃除してくれ、私は再度シャワーで洗って綺麗にするようにと言われました。
そうして初シャワーが終わります。
心配した看護師さんが待機していて、病室までのわずかな距離も車椅子で運ばれます。
もうどうとでもなれ…

食事

恐らく一生忘れないだろう初シャワー以降は、特に目眩なども起こらず、順調に回復していきます。
入院当初より絶食生活を続けていましたが、2週間ちょい経った頃、ついにご飯が出ることに!

と思ったら、ただの汁のみ…

食事ってなんだっけ…

これが少しずつ普通のおかゆに変化していき、
おかゆから徐々に普通のご飯に変化していくそうです。
ちなみにクローン病は食事制限が厳しいため脂質とかを制限した特別メニューになります。
病院の廊下にある食事メニューを見ると、美味しそう…
他の患者は全然違うメニュー。
しかも同じ病室の人がスナック菓子食ってる音が聞こえる…

顎痛い

汁が提供されてから、3日ほど経つと、普通のご飯に切り替わります。
でも何故か固形物食べてると顎が疲れる、むしろ痛い、で途中でギブアップ。

さらに顎が急に外れます。
すげー痛い。泣きそう。
その時たまたまいた医者が来てくれて必死に治してくれた。
全然関係ない専門の方で顎治すなんて10年ぶりとかいってたかな。

入院まとめ

入院はストレス
ストレスで声は出なくなる
人は一瞬で弱体化する
ウォシュレット殺傷力高

では、次回があれば、また。

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