【小説】好奇心は泡に消える(後編)
海から上がり、そのまま砂の上に倒れ込んだ。
濡れた顔や髪の毛に砂がべっとり付いた。
海の上に出て、ユメカとクロに引っ張られて、目の前に見えた陸を目指した。
途中で、ユメカとクロは陸に近づくことができなくなったので、そこから1人で向かうことになった。
ユメカは涙目になりながら、わたしを抱きしめた。
「ムツキはわたしの大切な友達よ」
「わたしもよ」
「気が済んだら戻ってこいよ。そのとき、いろんな話を聞かせろよ」
「もちろん。時期陛下に有益な情報を持って帰ってくるわ」
2人と別