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人生を航海している間に住んでみたい場所

あたしは東海地方の田舎町で生まれ育った。

子供のとき、「いつか綺麗で、なんでもある東京で暮らしたい」という夢があった。
今すぐ東京で暮らせる方法はないかと考えて思いついたのが、芸能事務所に入ることだった。
仕事は東京にしかない(当時のあたしはそう思っていた)から、自動で憧れの東京に暮らすことになる。
そう思って、アイドル誌やファンション誌で芸能事務所が主催のオーディションの広告を見つけて、履歴書を送りまくった。
結果は全て書類審査で落ちた。
夢絶たれた、と幼いあたしは落ち込んだが、十数年後にあたしは東京に暮らすという夢叶えてしまった。
あのときのあたしに教えたら、多分びっくりするだろう。

今、住んでいるところは買い物に困らないくらいたくさんのお店やオシャレな飲食店があり、家から少し歩けば大きな公園があり、週末はそこで水鳥や季節の花々を見て癒されている。
良い場所ではあるが、一生ここに住みたいかと聞かれると、はいとは言えない。

子供のとき、唯一の情報源だったテレビは東京の情報しかなく、それを見ていたら東京に住みたいという気持ちができあがっていた。

でも今はネットや本や雑誌などで、色んな場所を知り、東京以外にここに住んでみたい場所がいくつかあらわれた。

どこに住んでみたいか、ここに書いてみようと思う。
ここに書いたら、もしかしたら言霊で住めちゃったりして。

①鎌倉

今年1月に人生初の鎌倉!

鎌倉は去年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台にもなり、有名な観光地。

今年の1月に、アーティスト沖潤子さんの個展を見に鎌倉に行った。
鎌倉駅を出て、左に行けば鶴岡八幡宮があり、右に行けば由比ヶ浜がある。

鳥の囀り、風の匂い、波の音。
近所の公園以上に、強い自然の力を感じた。

ときどき、東京の人の多さに疲れることがある。
一瞬でも良いから、東京から離れたいと思ってしまう。

もしここに暮らせるのなら、ベランダがある2階建ての家に暮らしたい。
朝は鳥に起こしてもらって、ベランダで空や近所の様子を見ながらコーヒーを飲み、午前中は作業部屋に篭って作品を作る。
午後は由比ヶ浜に行き、海をボーッと眺めながらお昼ごはん食べたりお茶を飲んだりしたい。
夜は自然の声を聞きながら晩酌して、日付が変わる前に眠る。

今いる世界から切り離されたような、ゆっくりとした生活をしてみたい。

由比ヶ浜 読書するのもありだな

②大阪

数年前から年に一回、大阪に行っている。
目的は推しに会うため。
推しは関西を拠点に活動しているアイドルだ。
東京でコンサートをすることもあるが、滅多にない。
バラエティ番組に出ることがあるが、その番組が関西でしか見れないことが多々ある。

推しに出会ったのは東京に来て半年後のこと。
憧れの東京に住めたのに、推しのために関西に引っ越そうか悩んだことがある。
でもいつか活動拠点が大阪から東京になることを信じて、今は引越ししたい気持ちを抑えている。
もしお金や働き方が今と違うのなら、東京と大阪の二拠点生活しても良いと思っている。

実をいうと、高校生のとき大阪の大学に進学することを考えていたことがあった。
そのときはV系バンドにハマっていて、当時好きだったバンドの活動拠点が大阪だった。
ライブにたくさん行きたいなら、大阪に暮らした方が良い。
推薦がもらえそうだったので、大阪の大学に行くことを両親に話した。
しかし父が「県内の大学でも学べるのに、家から遠くにある大学に行くメリットがよくわからん。そんなに進学したいなら、俺は学費を払いたくない。自分の金で行け」と言われて、大阪に行くのを諦めた。
でも推しと出会ったことにより、大阪に暮らしてみたい気持ちは再熱している。

もし大阪に暮らせるのなら、交通費や宿泊費がかかることなく、身軽で推しに会うことができるし、推しが出ている関西でしか放送しない番組をリアルタイムで見ることができる。
そして好きな時に京都に行って 、食事や観光を楽しみたい。
書いていたら、ますます大阪に引っ越したくなった。

推しのコンサートはだいたい道頓堀で行われている。推しとグリコに会いに、大阪に行っているといってもいいw

③フランス・パリ

全てのきっかけは3年前に、山内マリコさんの小説「パリ行ったことないの」を読んだことだ。
この小説はパリに行きたいと考える女子大学生、OL、主婦などの女性たちを描いた短編集。
小説を読み終えたとき、頭の片隅に「パリ」という言葉が小さく残った。

それからSNSや雑誌などでパリという言葉を見つけると、その投稿内容や記事を必ずチェックするようになった。
あたしの中の「パリ」は情報を吸収して大きくなっていた。

あたしがイメージするパリはオシャレな都市だと思っていたが、実際のパリを知っていくと、移住してまで暮らしたいとは思わない。

でも、1年だけでも良いからどこか部屋を借りて、窓からパリの街を見ながら朝食を食べたり、カフェでコーヒーを飲みながら読書をしたり、マルシェで食材を買って家で料理を作って食べたりしたい。
あとルーブル美術館に行って、何日もかけて作品を観たい。

今持っているフランスに関する本。最近、フランス語の勉強を始めたばかり。

以上が、今のあたしが暮らしてみたい場所だ。
もし本当に叶うのなら、あたしはこの挙げたなかのどこに暮らすのだろう。
パリに一年ではなく、一生暮らすことになったりして!
まさか、東京、大阪、鎌倉、パリの4拠点生活になったりして……!?
でも幼いときに暮らしたいと思い続けた東京に、今暮らすことができているから、叶う可能性は0ではない。

来月、半年後、一年後、十年後、あたしはどこにいて何をしているのだろう。

そこにたどり着けるように今日も人生を航海していく。

#どこでも住めるとしたら

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最後まで読んでくださりありがとうございます。これからもワクワクドキドキウルウルする作品を作っていきます。作品が良かったら「スキ」を押していただけると、とても嬉しいです。次の更新もお楽しみに^^