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2023年3月

2023/03/01
自分の中に言葉が溢れて、身動きがとれなくなっている。
人間なんて本当はもっとシンプルなのだから整理整頓すればクリアになるはずなんだけど、その気力と時間がどこかに行ってしまった。
唐突に、久しぶりの友達から春だねと連絡が来た。
そうかもう春なのか。春だね、と連絡をくれる友達が私にいてよかった。

2023/03/03
取引先と飲んだ。今日はプライベートなんでと4回言われた。
仕事でしかみない顔の、プライベートな一面は特別な香りがしてよかった。

2023/03/04
1週間ほとんど朝帰りかベロベロで帰るというのを続けた結果部屋が大荒れになった。
部屋の乱れは精神の乱れ。今週末はさすがに夜を家で過ごすぞ。

2023/03/09
今週も毎晩飲み歩いてしまった。
人生ではじめてバッグごとなくして、お金がないのになぜか家に帰れていた。
でも鍵がなくて家に入れず、玄関外の草の生えてるところで起きたら出社する時間だった。いつまでこんなことをやるつもりだ。
カバンの中身はきちんと全て戻ってきた。東京はいい街かもしれない。

2023/03/10
酒が残って仕方ない。
黒髪にすべきか悩んでいるが、黒髪の顔ではこのまま一生垢抜けられる気がしない。

2023/03/11
自我が強い女だと言われた。芯のある女だとも。
最近自分について考える時間が少なくて何もかもわからなくなってきた。

2023/03/12
IT健保でお寿司を食べにきた。
3300円でありえないくらい美味しいお寿司が食べられた。

くどうれいんをよんだ。虎のたましい人魚の涙。本作を読むとわかるんだけど、なんて美しいタイトルだろう。
洗顔をしながら泣いてしまう時の繊細な気持ちをこんなに感度高く言葉にできるのがすごい。本当にずるい。私だって特別になりたい。
諦めてないからまだ大丈夫だ、とあと何年言えるだろう。いつまで願い続けられるだろう。願わなければ叶わないのに。

2023/03/13
夜窓を開けて寝ても気持ちいいくらいの気候になって嬉しい。
今年から花粉症になった気がする。

2023/03/15
美味しいお蕎麦を食べに連れて行ってもらって、しこたま飲んだ。飲んでしかいない、最近。

2023/03/17
変わったね、と言われることが多くなった。
顔が大人になったね、とも。社会人3年目がスタートしようとしている。2年もまるまる一緒にいる同僚に愛情が湧いてたまらない。
私は同じことを3年以上続けたためしがあまりない。でもそれでも、ずっと愛していたいという気持ちは本物だ。

2023/03/18
大阪に来た。1人で、撮影を名目にやってきた。
1人でいると、考える時間が増える。
仕事がぱつぱつすぎているのに、休まず酒を飲んでいる。ストレスを酒で吹っ飛ばしている。
酒がすきかと言われたら、そんなに好きなわけじゃないと答えるのだけど、誰かと飲む酒は全て私の思いでとなり、お互いをもっと知るトリガーになり、日々自分と闘いゴリゴリ仕事をしている私にとっては誰かとの時間がものすごく大切なものになっていって、人と繋がるっていう簡単なことをもっと簡単にしてくれるのがお酒だったりすることがあるだけ。

2023/03/19
エロスはパーソナリティにあるという話をされた。
誰それのおっぱいだから、乳首だからエロく感じる、と。すごく腑に落ちる話だった。エロスはやはり個人の中に落ちている。
表情、表現、曲線、すべてに個性がある。
でもやっぱり表情や顔にパーソナルな情報が集まりすぎていて、顔が入っていると“エロ“に見えやすかったりするのかな。身体だけを切り取っても個性があり表現のできる人間でありたいな、などと思いました。

2023/03/21
大阪京都の旅行は良かった。撮影旅行ではあったけど1人でいる時間は久しぶりで、自分の中の声がよく聞こえた。自分の中の声は、休みたいと言ってた気がする。

2023/03/22
花粉にやられている。
また朝まで飲んでいたし、いい加減身体が心配です。

2023/03/23
諦められないことは醜いことかもしれない。
盲目になってる時の気持ちよさを久しく味わっていない。

2023/03/26
エゴンシーレ の展示を見に行った。昔、エゴンシーレ の裸体を見せてきて、こんな写真が撮りたいんだ。と打ち合わせされたことがある。
絵から感じる感情やイメージが千差万別だとは思わないけど、正直に言えば当時、こんな絵のようなイメージで写真を撮りたいんだと言われても抽象的でわからなかった。
ポージングや髪型を真似するわけではない、モノとしてのイメージ、概念としての絵画に困惑した。
それはたぶん、裸体の曲線の輝きや、裸の輪郭線の力強さ、自然色ではない色使いとの調和、言葉にしたら違くなるモノとしてのイメージを、初めてコンセプトにした作品撮りだったことがとても印象的だった。

たぶんよのなかは言葉で表せないことの方が多い。
感受性が高いに越したことはない。頭ではわかっていても、芸術や美術のあれそれをどこかわかったふりをしているような気分になるのは私だけではないと思いたい。

2023/03/27
渋谷で食べた角煮が美味しすぎた。同期が9月末で辞めると話を持ちかけてきて、それをずっと、聞いていた。
止める言葉は特になかった。彼は若いけどかなり会社に貢献しているポジションだったから、居なくなったらかなり大きな穴になるだろう。
もう行きたいところまで満足に行った、成長が止まった、会社に嫌気がさした、どんな理由かわからないけど、彼の転職活動の話を聞いていた。社会人3年目とは、そういうことなのかもしれない。
酔いながらピノを食べて、最寄りまでの終電を逃した。月曜。

2023/03/28
年度末の忙しさで年を取る、本当にこれでいいの?

2023/03/29
目黒の美味しい焼き鳥を食べた。店員がみんな坊主で鉢巻きをしていた。
気合いが入って良かった。坊主にはちまきの焼き鳥屋なんてあるんだ。

2023/03/30
私が1番だよ、と言ってくれる存在がわたし以外にいることの幸せは計り知れない。わたしは自分で言ってあげられなくなる時があるから。
もやしナムルを作ってもらった。作ってくれた時点で他のどんな料理よりも美味しかった。

2023/03/31
素敵なお店で赤ワインを飲んだ。
証明が美術館のように天井遠くからテーブルを照らしていて、赤ワインを通った光がテーブルクロスに宝石みたいに綺麗な光を落としていた。
その光を手で掬いながら飲む赤ワインは美味しかった。
渋谷なのに渋谷にいるんじゃないみたいな心地がした、1週間、最近は毎日月曜みたいな緊張感で迎えている。今日は金夜。

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