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今の若者は本当に我慢が出来ないのか?

今の若者は我慢できずにすぐに辞めていく。
5月も過ぎ、新入社員を迎える会社の管理者や人事担当者が口に出し始める言葉です。

確かに新卒で入社をした会社を1か月そこらで辞める人はいます。
ですが、その人たちは本当に管理者や人事担当者が言うように
我慢ができない人、なのでしょうか。

今の若者は働くことの選択肢が溢れています。
正社員に限らず契約社員や派遣社員、アルバイト、パートでの雇用契約。
人によっては就職せずに起業する人もいます。
会社に就職せずにNGOやNPOで働く人もいます。
転職が当たり前の社会です。

一方で、ひと昔前の人はどうでしょうか。
今の管理者や人事担当者が新卒で就職をしていた頃です。

今ほどに選択肢はあったのでしょうか。
そうでは無かったのではないでしょうか。

雇用形態は正社員のみ。
就職をしたら定年まで在籍する。
転職は難しい。
と言われていた時代を過ごしてきているのではないでしょうか。

今の若者は働く選択肢が多い。
昔の若者は働く選択肢が少ない。

昔の若者にしてみれば、働く選択肢が少ないため
就職したら何があってもその会社で働き続けるモチベーションが
高かったと思います。

上司に朝まで飲みに付き合おうが
行きたくないゴルフに付き合おうが
我慢するしかない。

一方で今の若者にしてみれば、働く選択肢が多いため、
上司に朝まで付き合うことも行きたくないゴルフに行くことも
我慢する必要が無い。
辞めてもすぐに別の会社に入社ができますし、しばらくの間は
派遣やアルバイトで生計を立てることもできます。

結果、管理者や人事担当者から見ると
今の若者は我慢ができない、となるわけです。

我慢をする必要が無いですが、
今の若者は自分が本当に我慢するべきことであれば
我慢します。

やりたいことをやるため、行きたい場所に行くため
そのためには今はこれをやらなければならない。
やるためには我慢をしなければいけない。

そのロジックが成立している、自分が納得できるものであれば
今の若者は我慢をすることができます。

我慢ができない、と決めてしまうその前に
歩み寄れる部分があるのではないでしょうか。


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