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死霊術を勉強してきました

改めて文字にするとすごいパワーワードだ。

先々週土曜日、古代ギリシャ研究家・藤村シシンさんのNHK講座「死霊術」を受講してきました。

古代ギリシャナイトにお越しの皆様はおわかりかと思いますが、シシンさんは古代ギリシャ人かよと言うくらい古代ギリシャを知り尽くしているすんごい研究者である。
いや、我々にとっては最早古代ギリシャ人である。

そんなシシンさんはジャンル問わず、古代ギリシャをいろいろな面から分かりやすくご教授してくれます。
魔術を勉強中の私にとっても興味深いお話をしてくれる事がある…それは、

古代魔術だ!!

ちょっと前にも話しましたが、私が研究しているグリモワールの魔術は、古代ギリシャや古代エジプトの魔術がアラビア圏に渡り、それがヨーロッパに逆輸入されたもの。
つまり古代ギリシャの魔術が、魔術の元祖!
学ぶしかない!!

死霊術は悪魔召喚の必須科目
私が特に興味のある魔術は悪魔召喚なのですが
(なぜなら悪魔が好きだから!推しを!召喚!したい!!)

悪魔召喚…地獄の底から悪魔を呼び出す魔術は、冥府の淵から死者を呼び出す古代ギリシャの死霊術が元になっている呪術なのです!
という事は!推しの為に!やるしかねぇ!

死霊術も悪魔召喚も大体構成は一緒
魔術世界は古き術を重視するため、古代から根本は変わってなかったりします。
そのため、シシンさんの講座を聞いて「うおー!!悪魔召喚と一緒!一緒だあー!」と感動した箇所がいくつかあったのでそれをメモります。

召喚術を行う前に断食や禁欲をするのが一緒
召喚術や時代によって数日から1カ月と内容や期間に隔たりがありますが、悪魔召喚も死霊術も事前準備が大事!
ちなみに、初期の死霊術ではなかったそう…。

召喚を行う場所と時間が大体一緒
死霊術では墓場など。悪魔召喚では廃教会や地下道など、もう少しバリエーションが増えますが、暗くてジメジメしてお化けが出そうなところでやるのが王道!
時間帯はもちろん夜!ただし悪魔は昼に使役できるモノもおり、いつのまにか24時間体制に。
働き者だね。

まずは神様にお願いするのが一緒
死霊術では黒い動物の贄を冥府の神々に捧げ、死霊を導いてくれるようお願いします。
ギリシャ神話世界では、冥府から死者は出る事が出来ず、面会するにも冥府の神ハデスの許可がいるんですね。

悪魔召喚でもまずは神様にお願い!
キリスト教世界なので唯一神にお願いするのですが、何を願うのかと言うと。
「これから悪魔がすんなり現れて私に悪さをせず力を貸すようお守りください」
と神の加護を願います。
ちなみに、悪魔召喚でも鳥とかネズミとか贄を用意するケースがありますが、これは神様へではなく悪魔へのお土産です。

お願いの後は死霊や悪魔を脅すのが一緒
これ、1番おんなじなのにびっくりしたんですよね…初期は無かったらしいです。
講師のシシンさんいわく
「すんなり出てこなかったんでしょうね、だんだん"早く出てこねぇと二度と墓参りこねぇからな!"などと脅して霊を呼ぶようになりました。」
との事。

この流れを踏襲しているのか、悪魔召喚では悪魔にカツアゲをします。
「今すぐオレの願いを叶えねぇと神様に言いつけて酷い目に合わすからな!!」と脅して悪魔を出します。

悪魔召喚師的に死霊術講座は大変勉強になった
結論として、なんとなく受け入れていた儀式の手順が、「これはこう言う理由で行うようになったんだよ!」と明確になったので。原点である死霊術を学べて良かったなと思いました!

紀元後の魔術師は古くから口移し筆写しで伝わってきた魔術書を参考にするのですが、なんとなくわけもわからないまま術式を丸写ししちゃうこともしばしば。
古代魔術を勉強して、その儀式の意図がわかれば魔術書への理解も深まりますね。

そんな魔術の勉強にもなるシシンさんの講座、とても面白くレアな知識が学べるのでおススメです!
衣食住や科学など、他の分野の古代ギリシャの講座も盛りだくさんですよ。



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