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ついにモブキャラが主人公になる時代がやってきた。

※『フリー・シティ』のネタバレはありません。


こんばんは。
いつもnoteを見てくださってありがとうございます。
前回「自分の人生をゲームする」というテーマでnoteを書きました。

「いいね」の数からするとなかなか響かなかったなぁと反省しております。いつか進路に悩む高校生がこのnoteを見て少しでも悩みが晴れるよう頑張って書き続けます。


前回では伝わりづらかった「自分の人生をゲームする」という意味を今回は映画を用いてお話したいと思います。

「自分の人生をゲームする」という話は、ネタでも、ジョークでも何でもなくて社会問題を取り上げているのです。
この話が映画になったのが『フリー・シティ』です。この映画があまりにも的を射てて、面白いを通り越して何だか恐しい感じがしました。

『フリー・シティ』の主人公はモブキャラ

まずは、予告を見てください。予告を見ただけで超面白くて、映画見たくなってしょうがなくなります。

さすが『ナイト・ミュージアム』の監督が手がけた映画だと思いました。没入感マックスです。
ネタバレにならないようにこの映画を説明すると、「モブキャラが自我を持って、モブキャラから主人公になっちゃう」というお話。
この映画の主人公は「モブキャラ」です。モブキャラとは、

アニメーションやマンガの背景にいる主人公以外のその他大勢の群衆のこと。「モブキャラクター」の略。具体的に偶然居合せた一瞬映るだけの通行人、主人公達に一瞬で倒される軍勢を指す。名前やセリフはなく、背景とほとんど同化しているため、背景キャラと呼ばれることもある。

https://www.oca.ac.jp/glossary/8837/

つまり、背景にいるキャラがモブキャラです。そんなモブキャラが主人公になる映画が結構人気でして。映画.comのランキングでも『花束みたいな恋をした』より上位に入っています。

それは中高生の間で「モブキャラ」が陰口や悪口、自己否定の際に使う言葉としてよく使われるからです。(きっとアメリカでも同じだから全米No.1なのかと。)

「あいつモブキャラだから(どうでもいいから)ほっとけ」
「私はモブキャラなんで、どうでもいいです!」
「モブキャラだから目立ちたくない」

生徒との過去の会話を思い出して書いてみました。

みたいなことを聞いたことがありました。最初は「ん?どういうこと?」と思いましたが、高校生と接するにつれて意味がわかってきました。

「自分はモブキャラ」と考える若者

学校には目には見えない。けど、たしかにそこにあるヒエラルキーがあります。いわゆるスクールカーストです。

https://ch.togetter.com/2015/12/14/31140

みなさんは何軍に所属していましたか??

各クラス・各学年内にカースト制があります。そして、どのカーストに所属するか次第で、学校での振る舞いが大きく変わります。それがキャラです。1軍は全体の10%程度の割合存在しますが、残りの90%は1軍に対してどう振る舞うかが決まってしまい、「私はモブキャラなんだ」と考えている生徒が多くいます。(あくまで総論の話です。)

ほとんどの生徒は、このカーストは3年間、もしくは6年間変わることがないまま、青春時代を過ごします。

教員時代の面談の際には、「目立ちたくない」「嫌われたくない」「極力大人しくしたい」という声がたくさんありました。その軍らしい振る舞いをしないと、「村八分に合うかもしれない。」というプレッシャーがありますから、周りの雰囲気や顔色を伺いながら過ごすしかありません。それが「空気を読む」ってやつです。

「人生の主人公は自分である」と気付いた瞬間

日本社会で生きていくには空気読んで、周りの顔を気にして上手く生きるのもいいかもしれません。ただ1つ気になるのは、「自分の声に耳を傾けていますか?」ということです。私は「自分の人生を生きよう!」と何となく高校生くらいから思っていましたが、明確に自分と他者の切り分けができるようになったのが、『嫌われる勇気』を大学3回生の時に読んだ時でした。こんな一文があり、衝撃を受けました。

あなたは他者の期待を満たすために生きているのではないし、わたしも他者の期待を満たすために生きているのではない。他者の期待など、満たす必要はないのです。

『嫌われる勇気』岸見 一郎/古賀 史健

顔色を伺うことが多かった私にはグサっときた言葉でした。ただ同時にスッキリしたのを今でも覚えています。
「そっか!なるほど!自分の人生は自分のものでしかなく、自分がやったことに対して相手がどう思うかは手のつけようがないことだし、自分が唯一コントロールできるのは自分だけなんだ!」と気づきました。
そこから他人のことが少しずつ気にならなくなり、常に「自分がどうしたいか」を中心に置いて考えられるようになりました。自分がコントロールできることに集中する。まさにアドラーから教わった考えでした。

マインクラフト、荒野行動、フォートナイトにもモブキャラがいます。ただ皆さんがゲームを操作する時は常にどんなキャラでも画面に大きく映るキャラが主人公ですよね。そう、誰もが主人公なんです。

バンクシーに憧れて書いた風刺画

#100日語に上手くなる絵を1年前に描いていた時からずっと頭の中に子どもたちは人生を誰かにコントロールされているイメージがありました。もちろん、親や先生から言われることをやることも大切ですが、自分の心の内側に従って生きているのかな?とモヤモヤしていました。

つまらない毎日の学校に終止符を打とう

「毎日同じことの繰り返しでつまらないなぁ」と文句言う生徒が多い。それは毎日同じ「つまらないこと」をしているからつまんないんです。あなたと同じように、同じことを繰り返している毎日を楽しいと思っているあの人はどうして楽しんでいるのでしょう。ただ残念ながら、その楽しさはその子にしかわかりません。
ただ毎日同じことの繰り返しがつまらないと思っているのであれば、そろそろ終止符を打ちましょう。

「いつもと違う帰り道で帰ったら何があるんだろう」
「少し控えめなあの子はどんな子なんだろう」
「気になっていたお店に寄ってみよう」

心の声に耳を傾けていますか?

心の声に耳を傾けて、いつもと違うことを1つだけ毎日1回やってみましょう。心の声に従い、赴くままに行動してみましょう。きっとちょっとした変化が起きます。

誰もが自分の人生の主人公です。モブキャラだって主人公です。主人公がどうしたらレベルアップできるでしょう?そう、経験値を貯めることです。経験値を貯めるには「行動」が必須です。まずは、いつもと違うことをやってみる。そこから変わります。

そんなことを教えてくれたのが『フリーシティ』という映画でした。「行動してみよう」と言われても、やることが見つからない人は「フリーシティを観る」ということから始めてはどうでしょうか。そして、次の行動は映画を見終わった後にやりたいと思ったことをやってみましょう。


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