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ワクチンを新興国にあげよう

「コロナそろそろ落ち着いてきた、新しい生活戻ってきそうだな」と思った矢先、オミクロン株が現れた。前回のデルタ株と同じ様な広がり方だと、最悪を想定した場合おおよそ12中旬頃に日本でもそこそこ大規模に広がるのではと考えてます。

数ヶ月毎に新しい変異株が発生し、その度に社会が騒然とするというのには多くの人が疲弊しているのではないだろうか。日本では多くに人が既に2回のワクチンを打っている。なのにオミクロン株のような、ワクチンの効果を低下させてしまう変異株が出現した場合、もはや「何のためのワクチンなんだよ!」となるのは当たり前です。しかしこれが現実なのかもしれません、すなわち先進国の国民がいくらワクチンを打ったところで、新興国のワクチン接種率が上がらなければ新たな変異株が常に生まれ、世界へ波及する。

じゃ、どうすれば変異株の出現を止め、本当の意味での「ポスト・コロナ」がやってくるのか。それは多分全ての国でワクチン接種率が70%以上ぐらいに到達するまでしか無理なのではと思います。ちょうど前日日本政府が外国人の入国制限を敷き、ついさっき1ヶ月間の来日便全ての予約停止を発表しました。このような「鎖国政策」を敷くことで確かにウイルスの侵入を遅らせるという意味では有効かもしれません(今回の判断を評価する国民の声は大きいと思いますが、同時に科学的エヴィデンスが欠如する中での対策としてはどうなのかとう批判もあります)。しかしこんな方法を長期的に使える国はどこにもないでしょう。

何故か、単純です。世界は繋がっているからです。それは社会的、経済的、政治的意味において繋がっているということです。例えば、日本に外国人が訪れないことによって、外国人と仕事をしている産業には大きな影響を与えます。経済的にみても、グロバリゼーションが進む今の世界で一国の自給自足は不可能です。日本の社会を動かす上でも多くの外国人エッセンシャルワーカーが必要です(例えば実習生制度、この制度自体大きな問題を抱えていますが)。

変異種が生じる度に「鎖国」し、大量のワクチンを確保して、自国民の免疫力を確保したところで、新たな変異種に対する免疫をそのワクチンでは十分に確保する事が出来なかれば、何の意味も無いのです。

今すべきは、全世界のワクチン接種を促進することでしょう。COVAXとか、特に重要な取り組みであると感じています。それが進まない限り、ポスト・コロナはいつまでも訪れない。

コロナ…終わって欲しい。頼むから。

写真:大隈講堂内

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