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時間を生み出す思考法 / やめる時間術(著)尾石晴

・自分の時間を手に入れる3つの力「見える化力」「引き算力」「足し算力」
・時間の財布をもち、使途不明時間をなくす
・パフォーマンスUPには、瞬間目線とつながり目線をもつ

上記内容は、「やめる時間術(著)尾石晴」に書いてある内容です。著者は、「ワーママはる」という名義で、SNSやVoicyでワーキングマザーがどうして賢くしたたかに生き抜いていくかを発信されているインフルエンサーです。

時間術本やライフハック本は、多くありますが、本書は、二人の子供をもつワーキングマザーの実践知として書かれているからこそ、具体的に実践できるノウハウが多くありました。

著者がすごさは、下記のことを、ワンオペ育児のなか実現していると聞くと、子育てをしている親はわかるのではないでしょうか。

- 外資系メーカー勤務(マネージャー職)
- 趣味の読書は年間200〜300冊
- 不妊治療(顕微鏡受精にて妊娠・出産)
- 不動産賃貸業
- ヨガインストラクター
- Voicy / note / Twitter / ブログ運営

私は、子育てについては、妻がかなりの部分をサポートしてくれていますが、それでも、子供が生まれたとき、さらに子供が二人になったタイミングで、自由にできる時間というのがかなり減りました。

そういった自由にできる時間がないなかで、様々なことを実現しているのは、今の自分の状況からはまったく信じられません(笑)。ただ本書にあるように著者も最初からこのようなワンオペ育児のなかでハイパフォーマーだったわけではありません。試行錯誤のなかで、「見える化力」「引き算力」「足し算力」を身に着け、自分の時間を手に入れたとあります。

本書に書いてあるように、世にある時間術本は、「24時間を自分のために使える人」向けな本です。子供がいて、家族がいて、自分のために使える時間がないという人には、本書がぴったりだと思います。

時間の財布をもち、使途不明時間をなくす

本書では、自分の時間を手に入れるために、以下の3つの力を磨く必要があるとあります。

- 「見える化力(今の時間の使い方を俯瞰し、把握する)」
- 「引き算力(やらないことを切り分け、費やしていた時間をやめる)」
- 「足し算力(人生の目的にあわせた時間や行動を再設定)」

はじめに、「時間の財布」に例えて時間の考え方について、説明されています。「財布」というアナロジーがとてもイメージがしやすいです。

お金で考えると、自分の自由に使えるお金を貯めるには、まず「入ってくるお金」と「出ていくお金」を把握する必要があります。まずその両方を把握しなければ、いくら使うことができるのかがわかりません。

時間も、お金と同じように、「毎日24時間という時間を「時間の財布」にはいっている」と考えます。そうすると、自分の自由に使える時間を貯めるには、「財布の時間(24時間)」と「使った時間」を把握することで、いくらが自由に使える時間なのかがわかりません。

1日が終わったときに、「使った時間」が、何に使ったかわからない時間を、「使途不明時間」とし、その時間が多い人は「時間貧乏」という状態になっています。

この状態では、改善しようにも、何を時間として減らすべきかがわからないので、改善することができません。まずは、時間の支出を管理し、使途不明時間をなくすことで、時間を正確にはできるようにすることが大切になります。

使途不明時間をなくす方法として、スマホのスクリーンタイムをチェックすると良いとあります。時間毎に何のアプリを触っていたかがわかるため、自分がスマホを触っている時間などは正確にだせるようになっています。

パフォーマンスUPには、瞬間目線とつながり目線をもつ

次に、時間の使い方の質をあげる方法について、ここもとても大事だなと感じた部分を紹介させてもらいます。

タイムパフォーマンスUPの基本
・大事な仕事はゴールデンタイム
・瞬間目線とつながり目線をもつ

大事な仕事はゴールデンタイムというのは、1日のなかで一番頭の働く時間にすると、生産性が高いという話です。

次に、瞬間目線とつながり目線をもつについてですが、「瞬間目線」というのは、短期の視点での考え方で、「つながり目線」というのは、長期の視点での考え方になります。目先の利益を優先しがちであり、将来の利益を軽視する傾向があります。これはトリガーにのっていた、「現在思考バイアス」に該当する行動経済学の理論のとおりです。

時間の使い方として、短期的なものか、中長期的なものかを判断することで、より質の高い時間が使えるとあります。

本書には、自分の自由な時間を生み出すためのテクニックが多く載っています。そして、それらを扱うための「時間の財布」といった言葉が多く登場するので、単純にテクニックを学ぶだけではなくて、どうすればよい時間を使えるのかの考え方を学ぶことができます。

時間が足りないと思っている人や、キャリアアップなどの将来のために何かしたいと考えている人は、参考になると思いますので、おすすめです。


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