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無職の障害者の学校(4)

障害者の職業訓練校に入校を検討する人の多くが、

「ここで訓練すれば、条件の良い障害者雇用を紹介してもらえる」

と思っているみたいですが、職業訓練校では個人別に就職先を斡旋してはくれません。

いうなれば、職業訓練校に障害者雇用求人だけが登録されているハローワークが併設されている、というイメージで、「こんな求人ありますよ」と告知するだけで、後は訓練生個々人で応募するだけです。

障害者職業訓練校で学んでいるからといって特別な忖度はありません。

そして、求人内容ですが、ほとんどが最低賃金時給パートばかりです。

職業訓練校では、履歴書や職務経歴書の書き方の指導や、面接の練習、志望動機などの応酬話法の訓練を学科以外にカリキュラム化されています。

訓練生の多くは、就労経験の無い若い世代なので、まず履歴書・職務経歴書の作成で壁にぶち当たります。それを指導してくれるそうなのですが、私のように就労経験もあり職務経歴書もばっちり書ける人間と、そんな若者が一緒の訓練を受けるものですから、個別対応には期待しないほうがいいでしょう。

だいたい訓練開始から半年くらいで日商簿記3級や、日商PC検定3級程度を取得できた人から就職活動を開始します。履歴書を作成し、内容を指導員に添削してもらい、希望する求人を見つけて応募する。当然書類選考はありますし、中には適性検査や知能検査もあります。SPIレベルの内容もありますのは、求人応募条件に「知的はダメ」「精神はダメ」など書き込めない為でしょう。

就職がすんなり決まるのは、軽度の身体障害の20~30代が多く、障害者雇用の世界でも、中高年の採用はかなり厳しいと思われます。そもそも40代後半以上の訓練生が少ないし、逆に中高年になってWordやExcelを使ったことが無いひとが入校できる可能性は低いのではなかろうかと思います。

精神障害者はあえてクローズ(障害があることを隠す)で一般求人に応募するケースも多いです。

私も、障害者枠で複数社応募しましたが、とある会社では難易度の高いSPIを受けて選考落ち、知名度の高い会社もほとんどが書類選考落ち、大手通信会社の特例子会社も面接まで行きましたが不採用、やはり年齢と精神障害であることが敗因なのでしょう。

ただ、訓練校の若者も、大半はニートだった人が多く、障害者手帳を持っていないような発達障害っぽい人たちが目だち、若くてもコミュ障でオフィスソフトを使えない、そんな人たちをコミュニケーション能力を高めオフィスソフトを使えるようにして企業に送り込む、これが障害者職業訓練校の使命なんじゃないかなぁと思えたりもしました。

(5)では失業給付についてお話します。

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