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アベノミクスによる景気拡大は2018年10月で終了と内閣が認定。って、一体どうやって認定してるの?

こんにちは。谷口です。

今日は日経の記事を材料に書いていきます。

まずはこちら

「景気後退、政府が認定へ 回復は18年10月まで 戦後最長ならず」

こちらは日経新聞が2020年7月23日に報じたものです。一時は戦後最長となる見通しだった景気拡大局面がここにきて一転しました。

2018年10月には景気後退していたということで、個人的には「なんで今になって?」と思ってしまったのでnoteを書くことにしました。


ということでこのnoteでは、

1、そもそも景気の認定は一体誰がどのように判断するか?
2、なぜ認定までに時間がかかるのか?

を書いていきます。

1、そもそも景気の認定は一体誰がどのように判断するか?

過去の景気基準日付については、内閣府のHPに掲載されています。

ちなみに景気基準日付は景気の山・谷を表しているものです。

内閣府・景気基準日付はこちら

スクリーンショット 2020-07-24 15.56.31

HPからスクショで一部分を抜粋しました。

これまでの景気拡張期の戦後最長は第14循環の73ヶ月です。

それまでの景気拡張期が第6循環の57ヶ月「いざなぎ景気」と呼ばれていたことから、第14循環は「いざなみ景気」とも呼ばれました。


ではこの循環期間はどのように認定されているのでしょうか?

日本では、内閣府の景気動向指数研究会が景気基準日付を判定します。

そして基準にしているのは、内閣府が毎月発表している景気動向指数(CI)という指標です。
※景気動向指数は、生産、雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって、 景気の現状把握及び将来予測に資するために作成された指標である。(内閣府より引用)

従来はDI(ディフュージョン・インデックス)を中心とした公表形態だったが、2008年4月以降CI(コンポジット・インデックス)を中心とした公表形態に移行しました。
※CIとDIの違いはこちらからご確認ください

CIを見る場合、CI一致指数と景気の転換点は概ね一致するとの見方より、CI一致指数の動きから判断をします。

ただしこのCI一致指数を正式な数値とするには、なんと1年以上かかるみたいです。これは、CI発表後の不規則な動きや統計の改定などを考慮して作り直すからとのこと。

ということで2点目ですね。


2、なぜ認定までに時間がかかるのか?

さきほど述べたように、CI一致指数を正式に確定させるためには1年以上かかるみたいです。

つまり、今回の2018年10月から景気後退が認定されるということは、2019年10月くらいから「ん?」という感じになってくるわけです。

さらに、CI一致指数は単月だけで景気転換の判断をしません。

5ヶ月以上続いた場合に景気が転換したと判断されます。

つまり、1年+5ヶ月(17ヶ月)は最低でもかかるということですね。

2018年10月から17ヶ月となると、2020年3月です。

ということで、2020年3月あたりからおそらく内閣府では、「2018年10月からすでに景気後退しているっぽいですね〜」なんて会話がされていたのでしょう(実際政府は3月26日、いまの景気の説明で「回復」という言葉を使うのをやめました)。

ただコロナの対応などもありましたから、落ち着いてこのタイミングになったのでしょうか?

いずれにしても、景気後退期間に行った消費増税は「悪法極まりない」と個人的に思いますので、撤回の是非を考えてみてはいかがでしょうか?

今日のnoteは以上です。最後までありがとうございました。




今日も最後までお読み頂きありがとうございました!また皆さんのお役に立つ記事を書き続けられるよう心掛けます!