一目惚れ 14
○○が倒れたことによって中断していた飛鳥、七瀬、○○が出演するドラマの撮影も再開された。
監督: ハイ、カット~!
飛鳥ちゃん大丈夫?さっきからミス多いけど。
飛鳥: すみません…。
七瀬: 飛鳥、○○くんやろ。
飛鳥: うん…ずっと○○のことが頭から離れなくて。
七瀬: うちも○○のことは心配やけど○○がやるって決めたことやから。
飛鳥: ○○が頑張ってるんだから私も頑張らないと。
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ある日、○○が仕事から帰ると普段見ない靴が玄関に並んでいた。
○○: 誰か来てるのかな。
ガチャ
○○: ただいま。
美月: おかえり、○○。
○○: 姉ちゃんか、でもなんで?
美月: 実は○○にお願いがあって…
○○と一緒に住みたいの。
○○: ん?てことはこっちに戻ってくるの?
美月: えっと~私の家で/// ダメ…かな?
○○母: 残りの時間少しでも○○と一緒にいたいんだって。
○○: …わかった、いいよ。
美月: 本当に!?やったーー‼️
数日後 乃木坂楽屋
美月: ~🎵
梅澤: どうしたの、やま。すごい機嫌いいけど。
美月: ふふ~ん。実は…○○と一緒に住むことになりました‼️
久保: え!?
遠藤: (美月さんと○○が一緒に……)
井上: ○○さんが…ボソッ
飛鳥: ちょっとやま!どういうこと?💢
美月: ○○にお願いしたらOKもらっちゃいました👍️
飛鳥: てことはやまの家に行けば○○に会えるんだね。
遠藤: 私も行きます!
井上: 私も行っていいですか。
梅澤: じゃあまたみんなで行こー。
美月: 私と○○の二人の生活が~😭
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美月の家
ピンポーン
○○: はーい。
ガチャ
○○: 姉ちゃんおかえ…り…
飛鳥: ○○、入るぞ~。
遠藤·井上: お邪魔します。
梅澤: ○○ごめんね。
○○: 姉ちゃんどうなってるの?
美月: ○○と暮らすこと話したらこうなった…
飛鳥: ○○、お腹空いた。
○○: 今ご飯作ってるとこなのでもう少し待っててください。
梅澤: 私も手伝うよ。
○○: そしたら、これ作ってもらえますか。
梅澤: わかった。
美月: あー‼️梅だけ○○と一緒に料理してる‼️私の○○取らないでよね!
○○: 姉ちゃん何言ってるの?梅澤さんは普通に手伝ってくれてるの、誰かさんとは違って。
美月: わ、私だって忙しくない時は料理してるし。
○○: へぇ~、あんなにカップラーメンのストックあったのに。
美月: うぐっ…でも…
○○: あれれ~おかしいな。冷蔵庫の中、お総菜しかなかったんだけどな~。
美月: 梅~😭
○○がいじめてくる!
遠藤: 梅澤さん、山下さん、何してるんですか。
美月: ○○の料理手伝ってるの。
梅澤: あんたは邪魔してただけでしょ。
井上: 私も手伝います!
○○: あれ、飛鳥さんは?
遠藤: さっき奥の部屋に入っていきましたけど…
○○: まずい……姉ちゃん任せた!
美月: ちょっと、○○!?
ガチャ
○○: 遅かった~
飛鳥: ここ○○の部屋だろ。全面私じゃん
○○: えっと~。
飛鳥: ありがとね。
○○: え?
飛鳥: 私なんかのこと推してくれて。
○○: 飛鳥さん……
飛鳥: またライブにも来てよね。
○○: 最期まで全力で推し続けます!
飛鳥: イヒヒ
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1年半後
○○は体調を崩すことが多くなりドラマや映画の出演もめっきり減っていた。そんな中でも乃木坂工事中の収録だけには参加していた。
バナナマン楽屋
設楽: ○○大丈夫か。
○○: 設楽さん、大丈夫です。
日村: きつかったらすぐに言えよ。
○○: 日村さんもありがとうございます。
コンコン
設楽: は~い。
??: ????です。お伝えすることがあって参りました。
設楽: どうぞ~。
??: 失礼します。って○○じゃん。
○○: どうも、飛鳥さん。
飛鳥: まぁちょうどいいか。
○○: ?
飛鳥: 私、次のシングルの活動をもって卒業することを決めました。
○○: ……。
設楽: …そうか、ついに飛鳥ちゃんも卒業か。
日村: もう10年だもんね。
飛鳥: 活動自体は年内で一旦終わって年が明けたら卒コンっていう流れです。
設楽: ○○泣いてる?
○○: ……グスッ
日村: ずっと飛鳥ちゃん一筋だったもんな。
飛鳥: ○○…
○○: …長い間お疲れ様でした。
飛鳥: うん。それじゃ失礼します。
乃木坂楽屋
真夏: 飛鳥、○○とバナナマンのお二人には伝えてきた?
飛鳥: うん、バナナマンさんの楽屋に○○もいたから伝えてきた。
梅澤: ○○はなんて?
飛鳥: 長い間お疲れ様でした、って。でも、泣いてた。
久保: そりゃそうだよ、飛鳥さん単推しだったんだもん。
美月: ○○…
飛鳥: みんなも最後までよろしくね。
12月31日
齋藤飛鳥最後の紅白出演となった。
梅澤: やま、○○は?
美月: 今日は実家に帰って親と一緒に見てるんじゃないかな。
梅澤: ○○泣くんじゃない?
美月: かもね笑、あ!お母さんに○○が泣くとこ撮っといてもらおう。
○○家
○○: 飛鳥さん最後か~
ピコン
○○: ん?なんで撮ってるの笑
○○母: 美月が○○泣くだろうから撮っといてって笑
そして乃木坂の番に
飛鳥: 歌っていいな、乃木坂っていいなって思ってもらえるように頑張ります!
○○: グスッ
紅白終了後
○○: あとどんくらい生きられるんだろうな。
ピンポーン
○○母: は~い
ガチャ
美月: ただいま。
○○母: お疲れ様。後ろの方って。
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美月: ○○ただいま。
○○: お帰り。
美月: ちゃんと紅白見てた?
○○: 見てたよ。
美月: どうだった?
○○: 綺麗だった。飛鳥さんはもちろん乃木坂みんな。
美月: ですって。
ガチャ
??: あ、ありがと///
○○: 飛鳥さん!?
美月: ○○喜ぶだろうと思って呼んじゃいました笑
美月: お母さん、撮っといてくれた?
○○母: 美月のLINEに送っといたわよ。
美月: ほんとだ。飛鳥さんこれ見てください。
飛鳥: ん、これ○○?
美月: さっきの紅白見てた時のです。
○○: ちょっ、飛鳥さん見ないで~😭
飛鳥: ○○泣いてる…
美月: ニヤニヤ
○○: もうやだ……
飛鳥: ○○。
○○: 何ですか、飛鳥さ…
ギュッ
○○: あ、飛鳥…さん…
飛鳥: ○○ありがと。私のことを好きでいてくれて。
○○: うぅ、あずがざ~ん😭
美月: ○○泣きすぎ笑
○○: ずっどあずがざんのごど応援じづづげまずがら~😭
飛鳥: うん。
美月: あ、そうだ飛鳥さん。明日から1ヶ月半くらい休みでしたよね。
飛鳥: そうだけど。
美月: もしよかったら一緒に住みませんか。
○○: いやいや、無理でしょ。姉ちゃんだけならまだしも俺も住んでるんだよ。そんなとこに飛鳥さんが住むわけ…
飛鳥: 住む。
○○: ほら、飛鳥さんも住むって……えーーー‼️
1ヶ月後
PM7:00
○○: ふ~。
美月: ○○大丈夫?
○○: うん、勉強してたらちょっと疲れただけだから。
美月: そしたら私もういくから。何かあったら飛鳥さんに頼るんだよ。
飛鳥さん、○○のことお願いします。
飛鳥: もちろん、任せて。
○○: 飛鳥さん、夜ごはんなに食べます?
飛鳥: う~ん寒いし鍋とか?
○○: 分かりました。そしたら食材買って作りましょ。
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飛鳥: ふ~美味しかった~
○○: 良かったです。
飛鳥: ○○本当に料理上手だよね。
○○: 結構自炊は好きなので。
飛鳥: ○○に作ってもらった分私は食器洗おうかな。
○○: 僕も一緒にやります。
飛鳥: いいの、○○は座ってて。
○○: …分かりました。ありがとうございます。
飛鳥: ん。
数分後
飛鳥: 終わったよ。
○○: ありがとうございました。
飛鳥: 何見てるの?
○○: 10周年のバスラです。
飛鳥: ○○泣いてたんでしょ?
○○: なんで知ってるんですか!?
飛鳥: 松村に聞いた。
○○: あ~松村さんすぐ言うからな。
飛鳥: イヒヒ
○○: またライブ行きたかったな。ボソッ
飛鳥: なんでもう行けないみたいな言い方するの?
○○: そんな言い方しました?
飛鳥: ……○○。
○○: なんですか。
飛鳥: 死なないよね。
○○: 死にますよ、いずれは。
飛鳥: そうじゃない。まだ、死なないよね。
○○: ……分かりません。ただ、残された時間はもうあと少しです。日に日に悪くなっていくのを感じてますし、なにもしてないのにどっと疲れが出たり。
飛鳥: ○○……
○○: 飛鳥さん。もしかしたら飛鳥さんの卒コン行けないかもしれないです、その時はすみません。
次回 最終話、齋藤飛鳥卒業コンサート
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