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【評価・感想】『レッドファクション アルマゲドン』レビュー

『Red Faction Armageddon』は、2011年に発売されたシリーズの四作目です。
Red Faction』『Red Faction 2』『Red Faction Guerrilla』と来た四作目ですが、ストーリー的な繋がりは薄く、ここから遊んでも問題ないです。

あらすじ:前作から半世紀ほど経った火星では、ある出来事によって、人々は地下での生活を余儀なくされていた。そんな中、地底からエイリアンが出現する。主人公はこの事態を対処すべく、エイリアンとの戦いに身を投じる。


エイリアンシューターだ

前作『Red Faction Guerrilla』は、オープンワールドゲーム化を果たし、オープンワールドで、大規模な破壊を楽しむことができる一作でした。

オープンワールドゲームで、そこまで破壊が楽しめるゲームは珍しく、シリーズ的にも、ついに”破壊の楽しさが開花した”と言っても良い作品でした。

だったのですが、今作では再び一本道なシューティングゲーム路線へと戻ってしまいました。

ゲームとしては、PS3/Xbox 360時代に目立った大作志向のシングルプレイゲームになり、ジャンル的には「Call of Duty」や「Gears of War」などによく似たゲームになっています。

個人的には、このシリーズに、必ずしもオープンワールドが必要とは思わないので、この方針転換は「ダメ」とは思わないのですが、エリアのスケールが小さくなってしまった点は、前作の後に遊ぶと少し"しんどい"です。

今作では、主な舞台が地下へと移り、閉鎖的な空間で遊ぶゲームになっています。

これの問題点は、開放的なエリアが用意されていないため、前作のような規模の大きな建造物がほとんど存在しないことであり、これにより、破壊の楽しさが薄れてしまっています。

ストーリーの要所要所で、規模の大きな建造物が登場することもありますが、それ以外は(密集した)小さな小屋くらいのものしかありません。

前作で、デカい建物や橋を破壊して回る楽しさを知ってしまった以上、今作を遊んでいると、どこか物足りなさを感じてしまいます。

オープンワールドゲームではないにしても、開放的なエリアを用意して、もっと破壊を楽しむ方向のゲームにして欲しかったなと思います。

というように、"Guerrilla 2"ではなかった点は残念なのですが、頭を切り替えて遊ぶと、これはこれで面白いです。

実際のところ、今作は対エイリアンのTPSです。
これまでは、主に人間が相手でしたが、今作ではエイリアンが主要な敵となり、ザコからボスまで、様々なエイリアンが登場します。

TPSとしては、迫り来る大量のエイリアンを撃ち倒していくことが楽しいゲームになり、「銃を撃ちまくりたい」という欲求を満たしてくれる良いシューターです。

銃声やヒット感も良く、エイリアンも撃たれ役に徹してくれるので、思う存分撃ちまくることができ、トリガーから指が離れません。

また、前作ほどではないだけで、今作の破壊表現もアクションゲームの中では特に優れているため、視覚的なインパクトも強く、周囲の環境を巻き込んだ大暴れも楽しいです。

“Guerrillaの後継作”だと思って遊ぶと肩透かしを食う可能性が高いですが、派手なエイリアンシューターとして見れば、非常によく出来た一作です。

少し話が逸れますが、今作は破壊だけではなく、破壊したものを修復することができます。

基本的には、ミッションを進めるために使うもので、それが攻略に反映されることはほとんどないのですが、元通りに戻すのが気持ちよく、ひと通り暴れたあと、修復して遊んでいました。

総評

今作は、エイリアン系TPSの良作です。
何よりも、周囲の環境を巻き込んで、無数のエイリアンを撃ち倒していくのが楽しく、"射撃の気持ちよさ"の一点だけで、最後まで遊ぶことができました。

一度でも触れられると終了のボス戦をはじめ、首を傾げたくなる部分も一部あるのですが、どれも致命的な欠点ではなく、全体を通してみれば、堅実なTPSになっています。

ただ、やはり"Guerrilla 2"を遊んでみたかった…。

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