書きかけのボディコピー

コピーに興味ある人~5年目くらいの人に向けて書く、コピーライター16年目くらいの備忘録…

書きかけのボディコピー

コピーに興味ある人~5年目くらいの人に向けて書く、コピーライター16年目くらいの備忘録。自分の広告づくりのこと、他人のつくった広告のこと、打ち合わせでの出来事など。広告とかコピーに関係ないこともブログのように書くことにしました。

最近の記事

ファイナリスト

今年はいろんな賞に応募してみているのですが、 某賞でファイナリストに選出されまして・・・、 それはそれで嬉しいことではありますが 選出案は、全6案くらい提出した中で 「これは無いな、、、でもまぁ出すだけ出してみるか」 みたいな後ろ向きな姿勢で消極的に渋々出した案でして、 そうなると、嬉しい、といえば嬉しいのですが、 嬉しみよりも、あれ、選択眼が・・・!?みたいな 疑念の方が強く残るわけでして、 ただ、「出すだけ出してみるか」精神は 今まで培ってきた「選択眼

    • 良いコピー予想は当たらない

      3/7にグランプリの決まる宣伝会議賞。毎年ファイナリストの中から、これがグランプリだ、と予想するのですが、毎年必ず外れます。 けっこう自信を持って予想するのですが、外れます。あまりに毎年外れるので、自分の本命を敢えて外して、ダメっぽい(といってもファイナリスト)コピーを選んでみたりもするのですが、やっぱり外れる。 最近まで読んでいた脳科学の本にこんなことが書いてありました。 脳は自分が経験したことを元に、新しい事象が正しいか/正しくないか、気持ちいいか/気持ちよくないか

      • せんでいんかいぎしおう、けっか一次

        すっかり忘れていた2/1の一次審査結果発表。 会社に届いた宣伝会議で、出遅れ気味にチェックしました。 そもそも自分がどの課題に応募したかすら完全に記憶の彼方へ去ってしまっておりましたので、アタマから全課題で名前を探してみました。 今年から?、複数通過したら名前の前に数字が出るようになっていました。 これはとっても便利(前まで※だけだった)。 通過率は約1.1%ということで、なかなかの狭き肛門様ですね。 その狭き肛門様をプリッと通過した私のコピーは、 5課題合計1

        • せんでいんかいぎしおう、おつ。

          本日締切でした。皆様、おつでした。 350件、応募いたしました。「件」なんだ、「本」じゃなくて? ツイッターでつぶやいた今年のSDKGの印象を、ちょっと詳しく書いてみようかと思います。 1.書くのが楽しかった これは率直に。「コピーだけ」考えるのがね。その点はSDKGならではだなと改めて思いました。 あと、コピーに責任を持たなくてもいい、というのが想像以上に気楽だった。もしコピーにウソがあったり間違いがあったり誤解が生じそうだ、となっても審査で落とされるだろうから、

          せんでいんかいぎしおう

          久しぶりに応募することにしました。 なるべく時間をつくって、毎日とはいかないまでも、少しでも多く考える時間をつくろうと思います。 新しいSKATを購入して研究しながら、すでに3課題トライしてみました。 SDKG(←長いので略語で)で選ばれるコピーには、普段の仕事で書くコピーとは違う「SDKG基準」みたいなものがあると思っていて、まず第一段階として応募者は、その基準を各自で考察するわけです。 まぁ考察しなくても、なんとなく何か(=選ばれそうな表現)を狙って書きますよね。

          せんでいんかいぎしおう

          SDKG賞

          56回の宣伝会議賞(https://senden.co/)、グランプリが決まりました。 グランプリを受賞したコピー「現金なんて、お金の無駄づかいだ。」、これはぱっと聞いた瞬間「現金」と「お金」という普通は同じ意味で使う言葉が別の意味で使われていて面白いなと思いました。 ちょっと考察してみたいと思います。 コピー工学的に分解すると、 What to say:現金で支払うことは、ポイントが付かないので損だ。 商品がセゾンカードですから、競合である「現金」のデメリットを訴

          あさこーおつ。

          応募した人も、応募しなかった人も、あさこー応募お疲れ様でした。 なんの話やねん、という方、 http://www.asahi-aaa.com/ これですね。 私も応募しなかった人、になりかけていたのですが新人デザイナーと新人フォトグラファーと飲みに行った流れで、あさこー応募することになりました。 応募することになりました、のが、締め切り一週間前。ぎりぎりだったのですが、なんとか3案出せました。どれも良い線いくと思う(思いたい)。 ということで、今回はあさこーを通して思

          ターゲットにだけ届くメディアなど無い

          最近の仕事でよく思うこと、かつ営業やメディアの担当者たちも社内で良く言っていることがあります。 「ターゲットにだけ届く効率の良いメディアなど無い」 クライアントも広告会社も、なにか商品やサービスを広告する場合、まずはターゲットを決めましょう。という事が常識になっていて、クリエイティブブリーフにも必ず「ターゲット」という欄がある。 15年くらい前(それ以上前のことはよく知らない)でも、ターゲット:20代~30代男性 というデモグラはもう通用しないよ、とすでに言われ始めてい

          ターゲットにだけ届くメディアなど無い

          TCC年鑑2017より(2018/01/23)

          オラ、ちょっと反省したゾ。 一つひとつの事例に対してWhatもHowも毎回細かく分解していくと記事が進まないゾ。 オラ、それは本望じゃないゾ。 今回からHowパターンばかり集めていくゾ。 オラのHowパターンコレクション2018SSだゾ。 『ケーキは3時に食べるのが、実はいちばん太りにくい。』 Howパターン:アテンションワードを入れる 「実は」の部分です。Howとしては古典的な手法と言えます。「新発見!」「事実!」「えっ!」とかもこのHowパターン。「マジ!?

          TCC年鑑2017より(2018/01/23)

          TCC年鑑2017より(2018/01/16)

          今回もTCC年鑑2017からのご紹介。さっそくさくっと、どうぞ。 着目するコピーは「お金持ちすぎる方の席はございません。」の方です。 CLは春秋航空。Targetは、下記のInsightを持つ旅行客。 USP:大阪→上海999円。(超激安) Insight:ただの移動に贅沢はいらないんだよね。最安を求める。 =What:(春秋航空には、999円の)安い席があります。 Howパターン=否定を否定する です。 ふつうは「安い席があります」→否定の否定は「安くない席

          TCC年鑑2017より(2018/01/16)

          TCC年鑑2017より(2018/01/04)

          今回も、TCC年鑑2017から代表的な広告を紹介していきます。 まだ広告コピー工学の入り口なので、コピー方程式の中でもHowのパターン抽出をメインにしていこうかと思っています。(時々、Whatに関する考察も交えつつ) CLは日清食品のどん兵衛。Targetは主に若い男性。 What≒USPでかき揚げ(が美味しい。かき揚げのシズル)。 Insightは(Insightって言える程ではないが)美味しいものが食べたい!とかでしょうか。 Howパターン=キーワードでオヤジギ

          TCC年鑑2017より(2018/01/04)

          TCC年鑑2017より(2017/12/27)

          では今回から実際の広告を、広告コピー工学的にバラバラのベラベラに解剖して杉田玄白していこうと思う。 しばらくはTCC年鑑2017から取り上げやすい事例を抜粋していきます。以下はTCC新人賞の広告より。 CLは近畿大学。Targetは受験生。 What=USP∪Insightで、ボディコピーを読んでいただければ、そのまま書かれてあるのでとても分かりやすいと思う。 USP:世界大学ランキングで3位(しかも早稲田、慶応に次ぐ3位) インサイト:学力的に自分は早慶上理や関関

          TCC年鑑2017より(2017/12/27)

          広告コピー方程式

          誰もが知っていることから始めよう。 コピーは、ある商品やブランドをターゲットである消費者に知ってもらったり好意的に受け取ってもらうための広告における紹介文・説明文、である。 うん、知ってる。当然。 相手がいて、伝えたいことがあって、意思を持ってそのことを伝える。この点において、広告コピーは、普段私たちが使っているLINEやメールの文章と何も変わらない。 広告コピーがLINEでお母さんに「お願い!スーパーでカロリーメイト買ってきて!」とメッセージするのと決定的に違うのは

          広告コピー工学[基礎]

          はじめに。コピーを書く場所は、人それぞれである。 会社のパソコンの前、カフェ、レストラン、トイレの中、布団の中。 コピーを生み出す思考プロセスも、人それぞれである。 ・・・いや、そうだろうか。 コピーを生み出す思考プロセスは、そのまま打ち合わせやプレゼンで「なぜこのコピーが良いのか、他のコピーではダメなのか」を説明する際に流用できる。そのため、他人と打ち合わせでコピー案を出し合ったり、プレゼンを聞いたりすれば、その人のコピーを生み出す思考プロセスが大方わかる。 名だ

          広告コピー工学[基礎]

          コピーライター養成講座ノート・番外編

          養成講座で配られたプリントから、これは!と思うキーワード&キラーワードをメモ。きっとなにかのやくにたつから。 ●よいコピーは、 新しい価値を提案する。多様な課題を一行で解決する。時代を利用する。経営の方向を示す。具体的。予算を削減する。 ●広告のプロセス 目的を決める→外部環境を調べる→基本戦略を決める→表現コンセプトつくる ●困ったときのABC アニマル、ビューティ、チルドレン ●コピーライターに重要な資質は ことばでちゃんと(上手に)表現できること、そのこ

          コピーライター養成講座ノート・番外編

          AIが書きかけのボディコピーを書く

          佐藤天彦名人 vs Ponanzaの電王戦(http://denou.jp/)第一局があった。 将棋の名人位は人間の中でいま一番将棋が強い人、という意味を持つ。天彦名人はその上で電王戦に出場するためのトーナメント(叡王戦)でも勝ちまくった人間最強の棋士。対するPonanzaもコンピューター将棋の大会で勝ちまくったコンピューター最強のソフト、将棋指しに特化したAIと言える(はず)。 結果は、Ponanzaの圧勝。名人、手も足も出ずという感じだった。チェスや囲碁に続いて将棋で

          AIが書きかけのボディコピーを書く