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2023/11/24 内診台で泣いた日

2日前に卵胞が大きくなっていたので、祝日を挟んで、また卵胞チェックにきた。

正直、今日は卵胞チェックどころの気持ちではなかった。
休職中の職場の上司が心療内科に引率してくださる日だったのだ。
もちろん嫌なことを言われたりするわけではなかったのだが、ものすごく気が重く、ものすごく憂鬱だった。

心療内科への通院は夕方からで本当は日中のうちに卵胞チェックに行かなくてはいけなかったのだが、どうにも気が重くて難しく、結局通院のあと婦人科の閉まるギリギリの時間に滑り込んだのだった。

心療内科への通院の気の重さは、通院が終わったあとも全然晴れなかった。やるべきことはやったし、以前の私なら、こんなことできなかったはずだから、むしろ成長や達成感を感じても良いはずだったが、さっさと日の沈んでしまうこの季節の夕方の空のように重たい心持ちが続いていた。

卵胞が育ってくれていて、人工授精ができることになれば、こんな気持ちもきっとスカッと晴れるはずだ!と要らぬ期待を抱いて、婦人科の門をくぐってしまった。

卵胞チェックの結果は私の思っていた通りだった。
微妙に育ってはいたものの、まだ人工授精をできる段階にはなく、旅行の前の人工授精は難しく、自分たちでタイミングを取れるかどうかも怪しいといったところだった。

これまでこの周期の人工授精のためにした通院は10回を悠に超えている。もしかしたら、20回も超えているかもしれない。こんなにも積み重ねてきても、人工授精はできない。

今日のよわよわな心にはそれがものすごく応えて、内診台の上で涙が溢れた。
内診台を降りて、着替えているときにも涙は溢れ続け、備え付けのティッシュで拭った。
それ用のティッシュではないのだろうけれど、こうしてティッシュを使った女性もきっと私だけではないだろう。

なんとか涙を拭いて、診察を終え、待合室ではまた涙が出てきて、もう止まらなかった。

精神疾患が理由だったが、皮肉なことに休職ができたおかげで、妊活に取り組み始めることができた。
けれど、長く休み続けてしまったのだろう。
復帰しても育休は取れないかもしれないという状況になった。

不妊と仕事の両立はあらゆる面で難しい。
仕事がうまく続けられないのは病気のせいだし、不妊なのも私のせいじゃない。
でもそのどちらとも責任は私に降りかかってくる(ような気がする)。

今日みたいな日はその重さに耐えられなくて、ただただ涙が溢れる。
でも泣きながら、「今日泣いたことnoteに書こう」と思っている自分がいて、なんだか力が抜けてしまった。
早くもこのnoteは私の気持ちを受け止めてくれる場所になっているのかもしれない。

不妊治療を見越して、人工授精をすると45000円が降りる保険にも入っていた。
もし、人工授精がうまく行かなくても、その度に45000円もらえることはこころの支えになるかもしれないと思ってのことだった。
それなのに、45000円はもらえないままに卵胞チェックの2000円を月の1/3くらいの日数払っている。
休職中でお金に余裕がない中で、保険適応になり、リーズナブルになったとはいえ、湯水のように不妊治療にお金を使っていることも真綿で首を絞められるようなじわじわとしたつらさがある。

そんな諸々が重なった日には卵胞が育たなかったことに泣いてしまってもいい。
このnoteを書いているうちにちょうど涙も止まってきた。
夕食前だったけれど、ご褒美にいも恋(川越のご当地お菓子)を買って食べた。

私の不妊治療はまだ続く。

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