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2023/11/24〜26 夫婦喧嘩

卵胞が育たず、つい内診台の上で泣いた私はこのnoteを卵管造影検査のところから3本まとめて、夫に送った。

不妊治療の中で味わう苦い思いを言葉にして昇華することで、自分なりに治療に前向きに取り組んでいることを伝えたかったし、それを労って欲しかった。

けれど、夫とのLINEは以下のような内容になった。
※不妊治療中だったり、心が落ち込んでいたりして、強い刺激が落ち込みに繋がりそうな人は見ないでおくことをお勧めします。

夫との喧嘩の発端となったLINE

私は不妊治療のうまくいかない悲しいきもちにどっぷり浸かっているタイミングだった。
だから当たり前に慰めとか労いをもらえると思ってしまった。

だいたい4ヶ月も前から不妊治療は始まっていて、今更お金の出所をきいてくるってどれだけ当事者意識がないんだ?とも思ってしまった。

とにもかくにも今このタイミングでそんな言い方で私に伝えてくる言葉ではないと強く思って、許せなかった。

しかし、家に帰ると怒っているのは私よりも夫の方だった。
夫は私の分の夕食だけ用意して、行き先も告げずに出て行った(おそらくラーメンでも食べに行ったのだろう)。

もうこうなってしまっては今は何しても悪い方向にしかいかないだろうな、と思い、一時休戦。

寝たら機嫌が良くなるタイプの夫だが、次の日の朝も何も言わずに仕事に行ってしまった。
その日は土曜日だったので、私の友だちが遊びに来ていて、夫が帰ってきたときには友だちがまだいた。
そのおかげで少し和やかな雰囲気になった。

そうして、何も解決しないまま、なんとなく喧嘩は収束したのだった。

その夜、一応私が何が嫌だったのかを伝えて、夫は謝ってくれた。でも「嫌な思いをさせたならそれはごめん」みたいな言い方で、私の悲しさや傷つきを受け止めた上での謝罪には感じられなかった。
それでもこれ以上追求しても仕方ないと思い、モヤモヤしたまま喧嘩は終えることにした。

私は不妊治療の費用を医療費と考えて、家計(普段の生活費)から出していたけれど、夫からしたら不妊治療はイレギュラーにかかるお金で特別費だったのだと思う。
特別なお金なのに、普段の生活費から当たり前のように使っているお金に対する意識の違いに腹が立って仕方がなかったようだ。
でもそれも考え方がすれ違っただけで、私が悪いわけではないので、やっぱり怒りをぶつけられる正当性はないと思った。

LINEを読み返して思うのは、ふたりともにアサーティブなコミュニケーションの姿勢が欠如しているということ。
最初からアグレッシブに自分の主張だけを強く相手に押し付ける。感情的なやりとりに思う。
相手からアグレッシブの先手を打たれると、どうしてもそれに対してアサーティブに返すというのは難しい。それでも夫婦のコミュニケーションをもっと成熟させていかないと、子どもが生まれたときにも悪影響だな、と思う。

ふたりでアサーティブコミュニケーションを学ぶためにカウンセリングを受けていたこともあるが、それの再開の必要性も感じた。

さらに翌日の日曜日。
ふたりでとある飲み会に出向いたのだが、そこで珍しく夫がお酒で失敗をした。簡単に言えば、良からぬところで吐いてしまったのだ。
私は嘔吐恐怖症だったため、サポートしつつも涙が止まらなくなってしまった。
夫は私が嘔吐がいちばん嫌いなのを分かっていたので、ありえないくらい心を込めてずっと謝り倒していた。

夫の嘔吐は故意ではなかったし、そんなに羽目を外した飲み方でもなかったし、その飲み会自体私の関係に付き合ってもらったのだし、そんなに謝られることでもなかったと思う。
それでも誠心誠意謝ってくれているのが伝わって、責める気持ちは湧かなかった。

同時に今回の不妊治療におけるお金の件もこのくらいの温度感で謝ってくれたら、全然違ったのにな、と思った。
それほどに謝れないところにはやっぱり私がどれだけ悲しかったかが手に取るようにはわからないからなんだろうと思う。

でも結果的に大きな貸しを作ったような状態になり、たくさん謝ってもらって、この数日の夫婦喧嘩はさらにやんわりと解決していったように思う。

この件は友だちにも相談したが、「そもそも夫ひとりの稼ぎで満足に妊活や妊娠出産ができないこの国がおかしいよね」という話にもなった。
夫がこんなにもお金に神経質になるのも、元の要因を辿ればそこにあるな、と思った。
この国の状況からこんな悲しすぎる喧嘩が生まれてると、国の偉い人には知ってほしいくらいだな、と思う。

今度、不妊治療にかけるお金をどこから出すのかは改めて話し合いをすることになったが、すっきりしゃっきり解決しなかった喧嘩についての話になった。
読後感もなんとも言い難いもやっと感かもしれない。

でもこのリアルもちゃんと残しておこうと思う。

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