見出し画像

 頭を殴られたような衝撃を受けた。何度も「気が仰天した」と口にしてしまったが、本当にその言葉通りだったと思う。

 高校時代のクラスメイトの悲報が入った。クラスメイトなので私と同い年の23歳。死因は現時点では知らされていないが、自殺の2文字が頭をよぎる。勝手に決めつけてはいけないので、情報が入る時を待とうと思う。

 その日はいつも以上に寝付けなかった。人の死とはこんなにも人の心に影響を及ぼすものなのか。正直その子と仲が良かったわけではない。顔を合わせたら挨拶をする程度の仲だったし、悲報が入った時、○○さん覚えてる?と問われてもピンとこなかった。その後、卒業アルバムの顔写真が送られてきてあだ名と一緒に思い出す程度だった。

 ちょっとおとなしかったな
 私の友達と仲が良かったな
 歌を歌う子だったな
 芸術肌だったな

 一生懸命記憶をたどっても、この程度。それでも私の心は大きく動いた。
 「死にたい」
と口にすることが多いし実際にそう思ってしまうがその気持ちを少しずつ小さくしていきたいと思う。生まれたら、いつかは必ず訪れる「死」私にはやりたいこと、心ワクワクすることがまだまだたくさんある。だから、彼女の分まで精一杯生きる。それが私なりの手の合わせ方なのかなと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?