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なぜ下町スタートアップをやるのか3


キャディは7/1をもって浅草橋のオフィスに移転しました。

今回はこのオフィス移転を通じて垣間見えるキャディのスタンスや考え方、文化について話せればと思います。

ちなみになぜタイトルが3なのかというと

こちらの記事に触発されたものであります。

ベンチャーオフィス事情

渋谷・六本木は高い。なんて言っても高いです。私が前職で渋谷に作ったコワーキングスペースはキャディの今のオフィスの1.5-2倍の坪単価です。

私たちが浅草橋という地を選んだのは、とにかく事業の成長に全てを投下したい、でも製造業をクールにしたいので内装もこだわりたい、日本・世界で戦うために多様な方が働きやすいオフィスにしたい。そして、前のオフィス(浅草駅から徒歩12-3分)よりはアクセスのよいところにしたいという切実な事情。

そして、渋谷や六本木のオフィスではない理由としては渋谷六本木にあるオフィスにはフォークリフトは入らないのです。(蔵前のオフィスには結局フォークリフトは入れませんが(汗))

伝統的な産業においては、製品が安い、品質が良い、ビジネスとして合理的である・魅力的であるということだけでなく、実直・堅実にやっているという見え方も非常に大事です。自分たちがどうしたいかも大事ですが、どう見られるのか、今風に言うとブランディングも事業特性上とても大事にしています。

そして何よりも私たちは下町が好きだ。

採用観点でオフィスの重要性は一定あるかもしれませんが、採用に効く要素・変数は「ミッション・バリュー魅力的か」「採用の戦略・手数」「面接官のアトラクトのレベル」「面接官から楽しんでいることがにじみ出ているか」「廊下ですれ違った社員がちゃんと挨拶するか」など他にもっと大きなものがあります。ちなみに色々な候補者の方からキャディの方々はみんな挨拶してくれて気持ちよいとよく言っていただけます。

(N=2の私とLayerX福島さんの経験だと、オフィスの単価と採用の成功率に関しては相関性はありませんでした)

また、私たちの場合、お客様もサプライパートナー様も全国にいます。そのため、都内何処にいても結局地理的には遠いので地理的な優位性は正直ありません。

従業員の方々の反応はというと、前からいる方や面接を前のオフィスで受けていたりして前のオフィス環境(最後は一人一坪きったほどにギュウギュウ詰めだった)を知っているため、口をそろえてオフィスがキレイになった、広いと、極限まで下がった期待値で新オフィスに入ることできました。彼らが幸せなのは聞くまでもない。

私たちは根っからの「下町スタートアップ」です。「見栄」を張ったオフィスなんかより、モノづくり産業のポテンシャルを解放するというミッション・事業に熱狂し、至誠を貫きながら、卓越した人たちと大胆かつ一丸で為していくことが大好きです。ただし、クールに見せるし、泥臭くもある。

控えめに言ってもこんな最高な文化ないですよね。

オフィスづくりでも製造業に貢献する

実は、キャディの今のオフィスの机、受付にあるロゴ、壁につけているパンチングメタルなど金属加工品のほとんどはキャディのサプライパートナーに発注して製作していただいたものです。

キャディオフィスそのものが実は金属加工品だらけでキャディとサプライパートナー様の製作品なんです。ぜひ一度遊びに来てください。

例えば以下が、パートナーさんに作っていただいた品々。美しい。

メイン会議室(304※)

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執務室や会議室の机の脚部分


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エントランス入ってすぐの壁のパンチングメタルとキャディロゴ

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※会議室の名前は金属の素材の番号で304はSUSというステンレスです。板金加工で一番有名な素材なので全員覚えてください。SUS304です。

因みにですが、金属加工の基礎知識についてはキャディのウェブページにどこよりも分かりやすく書いてあったりします。


「時間」リスクをとる、でも攻める

ari_kouさんの記事の引用です。(そろそろ福島さんに怒られるかも)

唐突ではあるが、スタートアップ企業(に限った話ではないかもしれないが、自分の見えている景色がスタートアップ中心なので)には、それぞれに適正な「速度」というものがあるように思う。既存産業のしくみに新しい技術やメソッドを付け加えたり、ニッチな領域に特化して一点突破を試みる、といった「ハック型」のスタートアップには、素早さが求められる。現在東京におけるスタートアップシーンでは、この「ハック型」スタートアップがかなりの比率を占めているように感じる。ある産業における特定の領域に対する閃きや創意工夫次第で、スピーディに市場を開拓できるという点で、起業に対するハードルが低いことに起因しているのかもしれない。一方、大きな既存産業のあり方そのものを変革させようと試みたり、そもそも新しい産業を生み出そうとするような場合には、素早さよりも粘り強さが求められることが多い。その産業/市場についてマクロ・ミクロ両方の視点で深く理解し、じっくりと時間をかけて産業のしくみに影響を与えていくのである。ちなみに「◯◯型」と対にして呼びたかったが、思いつかなかったので諦めました。ごめんなさい。
(「なぜ下町でスタートアップをやるのか」より)

キャディはここでいう「〇〇型」の会社なのかもしれません。ただ、日本の製造業が力を失っていくこと、町工場が今の構造から抜け出せずに凋落していくことを見過ごすことはできません。また、そんな危機的な状況にある製造業に就職したいという人は全体の数%しかいないという事態です。

だからキャディは大局的には時間のリスクをとりつつも、やると決めたこと最速でやることにしているし、キャディや製造業の見え方にもこだわって製造業に人を呼び込みたいとも考えているんです。

キャディは伝統産業にテクノロジーの力を入れていって産業の仕組みそのものを変えていく、そして業界全体の生産性を上げていく。そのためには単に技術だけでなく、人々の当り前を変えていく、エクセレントでスケールするオペレーションの構造作り、人材を呼び込む、図面の改革やいまだデータ化されていないデータの蓄積など、長く時間を待つことで大きく成長する可能性にかけていると同時にまずは泥臭くてもいいから変えていくこと・実行していくこと・誠意を伝えていくことにもかけています。

率先して動き、仕組に落として、モメンタムを高めて巻き込んで、より大きな構造を変えていく、そんなことを本気でやろうとしています。

そのため、ミッション・バリューへの強い共感も、製造業がかっこいいと思られるようにするマインドも、至誠を貫くことも、大切にしながら働ける文化づくりが何より大事だと思ってます。

そんな会社設計をしていっています。

まとめ

そんなわけでたかがオフィスの選定でと思われるかもしれませんが、オフィスの選定一つとっても会社のスタンス、考え方、文化が現れます。(福島さんも言っているので間違いない。)

そういった意思決定の積み重ねが会社の制度を作り、どんなリスクに耐えうるスタートアップかを確定させます。

これが私たちが「下町でスタートアップ」をやる理由です。

#CEOじゃないけど

注)CEOじゃないので実際にCEOがこんなことを考えているかどうかは知りません。

将軍・若手ともに大募集中

私たちが解こうとしている課題はあまりにも大きく、まだまだ人が足りません。ぜひキャディで一緒に働きましょう!

特に以下のような方が急募中です!

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