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読書感想文:YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 鈴木祐著 パレオな男

最近、大きな環境の変化もあって「じ、時間が全然足りない…どうしたらいいんだ!」状態だったので、手に取りました。

「こういうメソッドを使えば生産性が上がるよー」「こんな時間術があるよー」という小手先の本ではなく、そもそも私たちはなぜ時間をうまく使えないのか、なぜ時間に追われている感覚になってしまうのか、そもそも時間とは何なのかという、考えも及ばなかった根本的なところまで教えてくれる本です。

私たちの時間術に対する誤解

To doリストやカレンダー管理に始まる世に溢れる「時間術」をいくらマスターしても、生産性は大して上がらない。忙しさは変わらない。だって、効率的に短時間に仕事を進めたところで、空いた時間に仕事はまたやってくるものだから。また、いくら効率的に動いても1日24時間であることは変わらない。上限がある。そもそも時間の感覚は人によって違うため、時間術によって合う合わないがある。

大事なことは、時間を管理できているという自己効力感。自分はできるんだ!という感覚。これがあれば、生産性高くいられるし、幸福でいられる。

そして、1分1秒たりとも無駄にしてはいけないという強迫観念を捨てること。

こんな風に理解しました。

これ、まさに自分でした。1分1秒も無駄にできないという癖が、経年変化で変な形になってしまって、歯磨きをする時でもYouTubeをつけてしまったり、暇だなと思ったらスマホを手に取ってしまったり。何となく自覚はあったのですが、きちんと認識できました。

自分の時間感覚を知る

そのためにはまず、自分がどういう時間感覚なのかを知ること。ということで診断やってみました。

なぜ、時間感覚を知った方がいいのかというと、時間を管理するためには、未来を適切に予測し計画すること(=予期すること)が必要だからです。ある作業をするのに見積もりをすることを想像すれば、理解しやすいと思います。そして、未来を予測するのに私たちは何を基準にするのか。それは過去です。過去同じような課題をこなした時、どれくらい時間を使ったか。それは見積もりの参考になります。また過去に対して良い思い出を抱くか、悪い思い出として残しているかも影響します。あまりに美化しすぎていると見積もりを甘くしてしまう一方、またいい思い出を作りたいと行動しやすいかもしれませんが、悪い思い出ばかりだと無駄に見積もってしまったり、また嫌な思いはしたくないと取り掛かるのが遅くなるでしょう。

私は予期が、濃く多い。つまり、未来に起こることと自分を強く結びつけるし、それが多い。そのため、将来のことがあれこれ気になってしまって、不安になりすぎたり、迷いが多かったり、いろいろなルートを考えてしまいがちなため目の前のことに集中できない場合があります。

想起に関しては、否定的で誤りがち。最悪やん(笑)。過去の出来事を否定的に見るから、また同じ失敗はしたくないと挑戦を敬遠したり、取り掛かるまでに時間がかかったりする。うーん、否定できない。そしてタスクの見積もりもうまくできない。とほほ。

試してみたいこと3つ

本書ではいろいろな時間術が紹介されているのですが、全て試すのは難しいし、自分の時間感覚に合ったものを選んだ方が効果が高いということなので、とりあえず以下の3つを試してみたいなと思います。

タイムボクシング

これ予期が薄い人向けなのですが、やってみたいと思いました(笑)
タスクの工数を見積もって、その時間をボックス化し、カレンダーにプロットするというもの。元々はソフトウェア開発の手法のようです。

カレンダーにプロットするときの注意点としては、まず自分のための時間を確保すること。次に人との予定。それから仕事、勉強。短期間だけ仕事、勉強を優先するのはいいけど、ずっとそれだとガス欠になってしまうよと。ここだけ、予期が濃い人向けの時間術であるprecommitmentと少し似ています。

それで空いている時間にそのタスクに取り組む時間を確保する。一旦確保したら、その時間内で頑張る。時間が過ぎたら、予定通り進まなくても切る。翌日以降に調整する。

タイムログ

要は、自分がどういう風に時間を使っているのか、数値化しようということですね。パレオさんのおすすめは、数時間ごとに振り返ってメモするというもの。トイレに行くとか細かいことも記録する。2週間は記録するといいとのこと。そこから自分がどういうことに時間を使っているのか、思っていたよりも時間を使ってしまっているタスクはないか、そんなことを分析して、時間認識の歪みを直していこうというものです。
自分はまたtogglを再開しました。日に日に記録が荒く、記録を忘れがちになっていますが…。

daily metrics

これも予期が薄い人向けらしいですが(笑)。
すごくお手軽な時間術です。締め切りまで、あと何ヶ月とか何週間とかざっくり考えていたのを、全て何日に直すということです。「あと1ヶ月ある」よりも「あと30日ある」と考えた方が、仕事の完遂率が高くなる、的なデータがあるようです。NotionのTodoリストで、締め切りを書いて、残り日数を出してはいたものの、ほぼ見ていなかったので、まずそこを意識的に見てみよう(笑)

一朝一夕には直らないよーとのことなので、地道にやっていきたいと思います。

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