第61回宣伝会議賞コピ写④

前回↓

本日は協賛賞前半戦だよー。


「振り返る」って「踏み出す」だ。


ターゲット:転職等、人生を変えようとする人
コンセプト:
向き合えるあなたは強い。

顧客インサイト:
過去を分析し未来に繋げる

詳細分析:
「過去を見つめる」というとなんだか、うしろを向いているイメージ。そこを力強く払拭してくれる気持ちの良いコピー。
「踏み出すためにはまず自分を知らなければならない」というメッセージを「振り返ることは踏み出すこと」と変換するだけで、見違えるほどに前向きさが出る。「踏み出す」という単語から、はじめの一歩は過去の分析であることが明確に伝わり、「そろそろ転職しよっかな」くらいの人が第一ステップとして当該アプリを利用するイメージがつきやすい。
「は」等ではなく「って」にすることで、しみじみとした気付き、軽やかさを演出し、「とりあえず使ってみる」のハードルを下げる。

最後の句点には現状を変える決意と、未来の始点のような希望が宿っている。

今更ながら課題、変わった言い回しだよなで流しちゃったんですが、人生を価値化って可視化とかけてるのか。課題の読み込みが甘いのは猛省。

「正しい」より「しあわせ」な子育てを。


ターゲット:少し神経質なパパママ
手作り離乳食などにこだわる
共働き

コンセプト:
目の前の笑顔と向き合う時間

顧客インサイト:
子どもとの時間が増える
余裕ができた分愛情を注げる

詳細分析:
このコピーでまず想像したのはアカチャンホンポの品数豊富な離乳食コーナー。
平日は働いてお迎えしたら目まぐるしくお風呂夕食寝る準備。休日は溜まった家事をしないといけないし、離乳食のストックも作らなきゃ。

全部子どものためなはずなのに口癖は「早くして」「ちょっと待って」。気付けば子どもは寂しそうな顔。なにしてるんだろう…

そんなご家庭に「もっと大切にするものがあるかも」という気付きを与える。

離乳食、たまには既製品だっていいじゃない。子どもに良いものをと必死になっているあなたを、あの子はどんな顔で見てる?
「正しい」で頭がいっぱいになってしまうはじめてのパパママに「まいっか!」を教えてくれるやわらかいコピー。

しあわせを漢字にしないことで、文字数が多くなり、視覚的に「正しい」より強調できる。

キャスティングを、ギャンブルにしない。


ターゲット:キャスティングをしたい人
あまり大物は使いたくないけど確実に当てたい

コンセプト:
任せてください。

顧客インサイト:
安心して任せられる
確かなノウハウに基づいた的確なキャスティング

詳細分析:
「ギャンブル」という天国か地獄の2択な言葉を使うことで、キャスティングの難しさと素人判断の危うさがバシッと伝わってくる。
「しない。」には暗に、「自己判断ではギャンブルですよ」が含まれており、「適当にバズってるやつ捕まえればいい」くらいの考えの顧客に、「やっぱりプロに任せた方が良いのか?」といった危機感を覚えさせる。

途中の読点にアンニュイさが出ているが、「ギャンブル」という単語の強さから、読点なしだとゴゴンとずっしりドンキホーテに置いてあるような言葉になって、また違う面白さが生まれるのかなと感じた。

この課題に関してはまあ書けなかった。解像度がめちゃ低だった。「キャスティング」という自分から遠いものを遠いままなんとなく処理しようとしていたが、このコピーを見て「身近なものを寄せ集めて組み立てる」練習がいるなと感じた。

このコピーだと「キャスティング→特徴や実績をもとに選ぶ、ミスると大損→競馬や競艇=ギャンブル」といったところだろうか。

生産者と消費者をしっかりつなぐ 『チェーン』でもある。


ターゲット:50代〜上あたりの男性
GDP、地方創生などに関心あり

コンセプト:
つなぐ

顧客インサイト:
生産者がはっきりしており安心安全
国内生産の応援

詳細分析:
ここまで写経して初大喜利系コピー。
「チェーン店」と鎖をかけた「ほ〜」な一言。
かといってライトなだじゃれ感はなくカチッとした構成。若い人向けというよりは、40代後半から50代、塚田農場の客層に合うようなお金に余裕があり美味しいものを好む男性にはまるような言葉だなと感じた。
さらにド偏見でいくと、日経新聞とかを読んでいて社会動向に敏感、「日本を元気にしたい」みたいなことを語るようなタイプ。

塚田農場の生産直結モデルをわかりやすく残りやすい言葉で表しており、安心安全な原料のアピールになっている。おいしさよりは「自分が食べるおかげで生産者が潤い日本経済は回る」という自己肯定感が満たされるようなコピーに感じる。

私は匂わせ含ませが好きなので、この要素を使ってコピーを組み立てると

「塚田農場は、『チェーン』です。
 生産者と消費者をつなぐ 塚田農場」

みたいな構成にしてしまったかなと考えた。
ごちゃごちゃ揉み過ぎないことも大切。

「ちょっと高いけどおいしい居酒屋」という課題だったため、「うまさ」を意識したアプローチに偏ってしまっていたため、消費者と生産者をつなぐという視点はとても勉強になりました。


本日はここまで。

めちゃくちゃ個人的な感想だけど、協賛賞って「クライアントのイメージに1番近かったで賞」 みたいなもんなのかな。それってすごいよなあ

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