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なぜお札の絵柄は変わるのか

今朝こんなニュースを見かけました。

なぜわざわざ大量の工数と金額を投じて紙幣のデザインを変えるのかふっと気になり始めたらモヤモヤが止まらずついにはnote『偉人のススメ』を一旦無視して『学校では教えてくれないアレやコレ』シリーズに切り替えたまるやまですw

簡単に概要を、2024年度上期をめどに1万円、5千円、千円の新紙幣(日本銀行券)を発行すると政府より発表がありました。政府・日銀は偽造防止の観点からほぼ20年ごとに紙幣を刷新してきております。ちなみに前回の刷新は2004年。

新紙幣の図柄は新1万円札が日本の経済近代化の功労者である実業家の渋沢栄一

5千円札は近代女子高等教育に尽力した津田塾大学創設者の津田梅子

千円札は日本細菌学の父とされる北里柴三郎

裏面にはそれぞれ東京駅丸の内駅舎、藤の花、葛飾北斎の富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」を採用される予定。

日本円紙幣の製造原価は、日本銀行が国立印刷局から買い上げる価格ということになっています。2016年度の日本銀行の決算書によれば「銀行券製造費」は518億円になっています。 国立印刷局に対する過去のヒアリング結果による試算で、1万円札が25.5円、5000円札が19.5円、1000円札が10.4円程度になる。硬貨に比べれば、紙幣のコストは額面に対して極めて低いものになります。とはいえ500億以上の税金を投じてなぜデザインを変えなければいけないのでしょうか。

コストは低い一方で、1万円を始めとして「日本銀行券」に施された偽造防止技術は、世界トップクラスだと言われています。日本の紙幣の流通量に対する偽札の発生割合を、外貨と比べると、ユーロは216倍、USドルが638倍、ポンドにいたっては1619倍と、日本円では極めて低い水準となっています。

日本円紙幣の印刷には、紙幣を傾けると色が変化して見えるインクや選択しても破けない和紙を使用するなど、高度な偽造防止技術がいくつも施されていることが、こうした結果をもたらす最大の要因だと評価されています。

ちなみに、警察庁によると、最近数年間で、日本国内で発見された偽札は年間数千枚のペースとも言われています。

硬貨に関しても同様に高度な偽造防止の技術が使われています。たとえば、500円玉には世界初の「斜めギザ」の技術が使われている。硬貨の側面の溝を斜めに刻んだものだ。普通に使う分には、特になんの影響もないが、偽造防止という意味では高い効果があるという。ほかにも、髪の毛よりも細い溝や点を刻む「微細加工」もされており、これも最先端の技術が投じられています。

これだけ偽造防止にも力を入れており最先端の技術も集約されているのにかかわらず20年の周期で『偽造防止』のためだけに500億以上の税金を投じて絵柄デザインを変える必要があるのでしょうか・・・謎は深まるばかり。

電子通貨の流通が進み、お財布を持たない人が増えている中で偽造防止のために投じる資産。新札を導入するべきか、偽札を識別する機器を流通されるべきか、500億の税金の使い道を『毎回20年毎に偽造防止の為にデザインを変えているから』と言う理由だけで思考停止してデザイン変更するのはやめてほしいな・・・と感じる今日この頃でした。


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