vol.74 『エンタメの自慰行為』

角田陽一郎のメルマガDIVERSE vol.74 2021年6月10日New Moon
『エンタメの自慰行為』

ユニバースUNIVERSE(単一の世界)からダイバースDIVERSE(多元的な世界)へ
多視点(バラエティ)でみると、世界はもっと楽しくなる。
それが角田陽一郎の考えるバラエティ的思考です。まさにいろいろなことをバラエティに多元的に多視点で紐解くメールマガジンです。


■CM■「爽な気分」inspired by【出世のススメ】

おはようございます。今この文書を書いているのは、新月の早朝です。天気は良くて、窓からの日差しはもう眩しいです。今年の夏は、例年にもまして暑さが厳しいそうですね。それでも、雨が続く6月の梅雨の日々よりも、ボクはなんかそんな眩しい陽光の方が好きです。
さて、何を書こう?
朝、起きてまずコーヒーを淹れて、アナログレコードに針を落として、PCを開いて、今キーボードを打ち始めたとこですが、今日はいつもと全く違う心境なのですが、なんとなく文章が書けない気分なのです。
「お、また始まった!」って思ったみなさん、いやいや、いつもの書けないというのとは今回は訳が違うのです。今までの“書けない”ってのは、有り体に言えば、なんていうか鬱気味な気分で書けないってのでした。今日の書けないってのは、ちょっと意味が違うんです。
別に躁気味だから書けないっていうのでもなく(笑)、あえて言えば爽やかって字の“そう”、爽気味ですかね。つまり、ボクが、今の思いをストレートな文章で書くことに、「はて、その文章っておもしろいんだっけ?」っていうような疑念、まあ疑念ってほど、疑ってはいないのですが、ちょっとした想いがよぎっているからなのです。
それは、どういうことかというと、先週末にデヴィッド・バーンのライブ映画『アメリカン・ユートピア』を観たのですが、あまりに素晴らしくて、そしてさらにその週の前半には久々にミュージカルの『レ・ミゼラブル』を観たのですが、その模様はICUC知的好奇心向上委員会という、毎週日曜日に更新しているYouTube動画で喋ってますし、それを毎回、“彩さんが”文字起こししてくださっているので(彩さん、いつもありがとうございます!多謝です)、その文章を読んでいただければありがたいのですが、
動画:角田陽一郎63「レミゼラブルとアメリカンユートピア」ICUC知的好奇心向上委員会
https://youtu.be/PmsqqC8uI8I

文字起こし:ICUC-063_2021.6.6【レミゼラブルとアメリカンユートピア】
https://note.com/nyabi/n/n5f42eb8182b0

今のボクの、爽気味の気分を、彩さんの文字起こしから引用させていただくと、

つまりエンターテイメントというかアートというか、そういうものってやっぱり時代の先行指標であるべきだっていう…、あるべきか、べきっていうとちょっと違うんだけど、そう思った時に、その凄さっていうのをどうアートとして表現するかっていうのがたぶんデヴィッド・バーンの『アメリカン・ユートピア』も、『レ・ミゼラブル』も、凄い。だから人の心を打つんだなーって思って。で、このICUC 知的好奇心向上委員会なんてのは、そういう意味では真逆ですよね。自分がこう思ったってことをダイレクトに言っているというか。まあそういうものも必要なんだろうね…とは、思います。思うんだけど、なんかね、自分のレ・ミゼラブルな世界の中でどうやって行くか?どう…アメリカンかは分かんないけどユートピア、どうロード・トゥ・ノーウェア、あてのない道の上にいる自分としてはどういうことをやりたいかな?と思った…

と話した訳です。これはあくまでICUC知的好奇心向上委員会のことを言っていますが、まさにこのメルマガDIVERSEも同様なことが言える訳です。というか、ボクの活動、角田陽一郎が書いてる執筆作業というのは、つまりあまりにダイレクトに自分がこう思ったっていうことをストレートに書いているだけなんじゃないか、って、なんていうか恥ずかしくなってしまった訳なんです。
なんていうかデヴィッド・バーンのカッコ良さに比べれば、なんてカッコ悪い、とでもいうか(笑)。
つまり、大事なことは、本当にいろんな人が感じいるだろう大切なことは、そんなに直裁に言わなくたって、十分伝わるんだってことを想った訳です。もっと人間を信じてみよう!というか、人間を信じてみたい!とでもいうか。


■DM■「マスを描く」inspired by【天才になる方法】

当然、伝えるためには、その伝える技術が必要な訳です。で、多分ボクにはその技術が無いから、直接的に言葉でメッセージを伝えてきたんだと思う訳です。
まあ、これは、ちょっとだけちょっとだけ謙遜で言ってます。本当の本心は、そういう風に“ダイレクトに伝えない創作作業”の方を今まではむしろ恥ずかしいと想っていたんだと思うのです。

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