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映画『52ヘルツのクジラたち』レビュー

 2021年の本屋大賞受賞作の同名原作を、『八日目の蝉』、『連合艦隊司令長官 山本五十六』の成島出監督で映画化。主演の杉咲花が今をときめく志尊淳、宮沢氷魚を相手役に難しい役どころを、2016年に様々な映画賞を受賞した『湯を沸かすほどの熱い愛』(中野量太監督)に勝るとも劣らない熱演である。龍居由佳里が手堅くまとめた脚本は原作のイメージを損なうことなく、原作愛読者も納得の仕上がり。主人公の「魂の番」となる少年役を映画初出演の桑名桃李が好演、町田そのこが描き出した孤独感が説得力豊かに映像化されている。3月1日金曜全国公開予定。

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