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第95回アカデミー賞最優秀作品賞は『トップガン マーヴェリック』に行くべき論

まもなく決定する今期アカデミー賞の作品賞最有力は、相変わらず『エブ・エブ』であるが、個人的には『トップガン マーヴェリック』に行くべきであると考えている。映画芸術科学アカデミーの会員たちの投票で決定する訳だから、投票権のない素人が何をか言わんや、であるが、決定前に私見を記しておきたい(大袈裟かな) (笑)。
内容、評価については、もはや何らの付言不必要だろう(日本公開時の個人的レビューは、以下を参照されたい。
https://filmarks.com/movies/75103/reviews/136023129 
文句なしの超娯楽大作。興行成績については同作公式サイトが誠に詳しい。
https://topgunmovie.jp/news/
それによると、日本では初日からの3日間で動員74万7,192人、興行収入11億5,756万4,620円を記録したとのことで、6月26日までの公開31日間で興収67億円を突破し、1986年に公開された前作の最終興行収入を上回った。その後、7月30日までの公開65日間で興収は100億円を突破し、2023年2月19日時点で135億7000万円に達して、文字通りの大ヒット。これは本国アメリカでも当然同様で、Box Office Mojo によると、全米興行収入$718,732,821、全世界では$1,493,491,858という脅威的な数字になっている。それでも歴代5位、全世界では11位らしいので、上には上があるのだが、今期世界トップが同作であることは間違いない。
例年、米アカデミー賞がヒット作に与えられるわけではないこと重々承知している。しかし、本作にあってめざましかったのは、普段映画館に映画を観に行く習慣が全くない人たちが映画館にわざわざ足を運んだということである。しかも3年前から続く世界的パンデミックの最中、日本だけでなく、世界中同じ現象が起こっているようだ(公式サイトによる)。
配信が一般的になり、外出自体が自粛されていた現況下、かくも多くが、わざわざ暗い密閉空間である映画館に殺到した。その一点で、今期は、気取ることなく素直にトム・クルーズ36年ぶりの続編作品である本作に、感謝と敬意を表し、作品賞を授与して欲しい。映画という1ジャンルの魅力をこれほどまでに世界中の人に体感させた作品が、これまであったろうか。60年以上映画をみつづけてきたが、本作のように誰もが話題にした作品を知らない。受賞となれば、誰もが納得するはずである。
ここ数日、配信やスターチャンネル、wowowでの放映解禁となり、テレビ画面を通して再鑑賞しながら、本作はやはり映画館の大画面で観るべきもの、との印象を新たにした。みんな興奮したでしょ、大いに楽しんだでしょ。映画本来が持つ魅力溢れた一本でしたよね。だから、今年のアカデミー賞作品賞は、『トップガン マーヴェリック』に行くべきなんです。日本時間13日午前の授賞式の結果を深い関心をもって待ちたいと思う。

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