スリランカ・ニゴンボの魚市場で出会う、生と死とその中間
舗装されていない道を自転車で走ること約30分、ようやく港に着いた。
前を走るバスや車、バイクから出ている白い排ガスを浴び続けたせいで、目がひどく染みる。
道路では、獣のように強い意志を持ち、目的地までまっすぐ駆けていく現地の人々の車やバイクの前では、私の自転車なんて食物連鎖の下位の下位に位置することになる。自転車スレスレを轟音と共に駆け抜けていくので何度も肝が冷える場面はあったが、私が出来るのは「お願いだから轢かないで欲しい」と心の中で祈ること、そして目的地まで自転車の錆び