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ちょっと変わった体育の授業

今は、お盆で仏壇のお供えとして、果物をお供えしている。
ちょっとお高めの桃も、ご先祖様のためという名目で出費が正当化される。

「今回の桃デカイね」
息子も気付いたようだ。

右の耳の下に構えてみる。
肘を斜め後ろに下げて、勢いよくプッシュ!
砲丸投げーーー

きょとんとする息子

「ええ?高校でやったでしょー?」
「そんなんやれへん」

夫までもが授業ではやってないと言う。

思い起こせばうちの高校は、体育の授業はちょっと変わっていたかもしれない。

公立だったが、(たぶん)まぁまぁの進学校だった。
なので、勉強の科目が厳しいのは仕方ないとしても、なぜか体育もとても厳しかった。

入学して1学期の体育の授業はなんと「集団行動」であった。
何よそれって感じであった。
ただ整列して歩かされる。
隊列が乱れるとやり直し。
スピードアップしたり、止まって足踏みなど。
「これって、わざわざ着替える必要ある?」
と言う内容を何時間もひたすらやる。

あとで、知った。
先生は日体大出身。
日体大名物だそうだ。

★砲丸投げ
★棒高跳び(背面飛び必須)
★ハードル
★平均台

これって、どこの公立高校でもやるのだろうか?

特に厳しかったのが水泳だった。
プールは、当時の私には深くて足が届かなかった。
一応25mは泳げたのだが、途中でしんどくなったらコースロープにつかまる。
その時の体育教師はブッシュマン。
ペットはキリンだともっぱらの噂。
彼の体型は、マラソンで金メダルを取ってるエチオピア人と同じ。
障子の向こうに立ったら、絶対どちらがどちらか当てられない。
体脂肪ゼロに近い「全身バネ人間」である。
彼は毎日走って通勤していた。
今地図で確認したら、おそらく片道12kmはある。
しかもアップダウンも激しい。

ブッシュマンは、コースロープにつかまる私の顔に向かって、ホースで水をかける。
しかもホースを指で押さえるので、ものすごい勢いで顔にかかる。

「おりゃぁー、何やっとるかー!止まるなー」

友達は平泳ぎのあおり足を指摘され、「止まれーっ!」と言われても、聞こえない。
すると、プールの底を掃除するためのブラシで、泳いでいる友達の頭を押さえるのだ。
溺れかけていた。

今考えたら、完全に体罰、虐待だ。

息子に水泳の授業のことを聞いたが、私の時と全然違う。

今は、
・クロール
・平泳ぎ
・背泳ぎ
・バタフライ
そうそう、普通こういう感じであろう。

私たちは
・クロール50m
・平泳ぎ50m
・背泳ぎ50m
・バタフライ25m
・立ち泳ぎ(両肘を水面にあげて1分間)
・横泳ぎ25m
・潜水12.5m
・ただ浮かぶ1分間

これらができないと、補講であった。

水着もスクール水着ではない、競泳用が指定されていた。

女子は、テストのタイミングに必ずプールに入れるとは限らない。
生徒手帳に親に一筆書いてもらい、見学する。
男の先生でもしっかりと理由を言わされる。
「あれって何や、はっきり言え!」
まだみんな発達途中だし、日にちがはっきりしている子ばかりではない。

友達は2連続テストをスルーしたので、
「そんなん、頑張って何とか止められへんのかー。何か詰めとけ」

今なら完全にセクハラで、大問題である。

こうやって、書いていると、本当に信じられない話が横行していた。

でも、不思議とその先生たちを嫌いではなかったのはなぜなのか?
今、息子が先生に同じことをされたら、すぐ学校に申し出る。

本当に不思議である。

大好きだった高校の思い出。










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