【詩歌の栞:花虹】7/25 蝉時雨を聞きながら
DelReYのチョコレート。我が家では特別の位置づけで、年に一度、バレンタイン特設会場でその年のボックスを購入するのを楽しみにしています(地元に常時扱っている店はありません)。
一粒一粒大事に食べて、チョコレートがなくなった後も箱はきれいなリボンやボタン、ビーズなどの小物入れに活用しております。
先日、棚においてあったDelReYの箱を開けたら・・・
空蝉ごろごろ。
写真です。苦手な方はすみません。
空蝉、などとかっこよく呼ぶまでもなく、蝉の抜け殻です。
上の子「かめくん」を呼んで聞いたところ、「大事なものだから、きれいな箱に入れた」とのこと。
いっぱい集めてすごいだろう、的な、得意気なお顔。
・・・。
うん。そうか。なら仕方ないね。
箱の中だけでなく、この時期、油断すると家の中のあちこちに空蝉が現れます。
今日は、かめくんのお誕生日です。
いつの間にか私よりも背が伸びた子が嬉々として蝉の抜け殻を持ってくるところがなんとなくほほえましいのです。
真夏に生まれた子だから、蝉時雨を聞いて育った子だから、蝉の抜け殻が気になるのかもしれません。
15年前のあの夏、蝉時雨を聞きながら、ほやほやとやわらかくじっとりとぬくい小さな体をおっかなびっくり抱いていた自分。
下の子のさるちゃんも含めて、私、よくがんばったよなあ、こどもたちもそろってよく生きのびたなあ、としみじみ思うのです。
かめくん、お誕生日おめでとう。
どんな時でも何をしていても愛しているよ。
空蝉 花虹
わたしの中で あなたは 夢見た
真っ青な空 まぶしい太陽
まだ見ぬ 愛しいこいびとを
あなたは 旅立ち
がらんどうの わたしに
あなたのうたが ふりそそぐ
愛しい愛しいと呼ぶうたが
あなたのときは 刹那に過ぎて
それでも わたしは ここにいる
あなたのうたを 抱いたまま
わたしを満たす あなたのうた
愛しいこいびと 呼ぶうたに
ひきよせられて
少年たちは 手を伸ばす