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【読書日記】4/11 理想と現実。「ふわふわしっぽと小さな金のくつ」

ふわふわしっぽと小さな金のくつ
著者 デュ・ボウズ・ヘイワード (作),マージョリー・フラック (絵),羽島 葉子 (訳)
パルコ出版

※今は、徳間書店から「かあさんうさぎと金のくつ」という題名で出ているようです。

イースター・バニーは、うさぎの中のうさぎ。賢くて、優しく、すばしこいエリートうさぎが選ばれます。
 いなかにすむ平凡な「ふわふわしっぽ」もイースター・バニーになりたいと夢を持っていましたが、お前のようないなか娘には無理、と馬鹿にされていました。
大人になったふわふわしっぽは、結婚して子供を21匹生み・・・忙しくてイースターバニーを目指すのは夢のまた夢、という環境になってしまいます。

 しかし、一匹のイースターバニーが引退して、後任を選ぶ場に、ふわふわしっぽは、21匹の子ウサギを連れて現れます。
 長老は、子ウサギたちがよくしつけられ、朗らかで健康であることを見て、ふわふわしっぽが賢く優しい母親であることを褒めます。
 そして、長老の家事育児ですばしっこく走る訓練が出来なかったのでは?という問いには、子どもたちと鬼ごっこをして21匹をあっという間に捕まえることで認めさせます。
 さらに、子どもたちがいては家を空けられないのでは?という問いに対して、掃除に料理皿洗いに裁縫、と子供たちに家事を仕込んであるから大丈夫と答えるのです。

そして、見事合格。
張り切ってイースターバニーの仕事をし、さらには、とても困難な仕事を任されて無事にその責務を果たし、特別な金のくつを授かるのです。

くたくたに疲れて帰ってきたら、子供達は、しっかり自分の役目を務めているからお家もぴっかぴか。こどもたちはきちんと寝床でぐっすり。
 ふわふわしっぽは、大満足・・・、というお話。

独身の時に思い描く理想の「仕事と家庭の両立」の姿がまさにこれですよね。
仕事もしっかり実績を出して、家では子供たちをきちんとしつけて。

現実は。
二兎を追うものは一兎をも得ず、の見本になりそうな体たらく。
ふわふわしっぽのような工夫と努力が足りないから、と言われればそれまでのこと、なのですが。

同じ本でも、心の持ちようでとらえ方は違うかもしれません。
「ママになっても夢はあきらめない!」のような。
うーん、今は自分のエネルギーが足りていないのか、僻んで見てしまいます。
 昔(奥付1994年)、がんばりやのふわふわしっぽを応援しながら読んでいたのになあ・・・。