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【読書できない日記】6/22 人間って色々難しい。「鬼平」を極める

「鬼平」を極める 愛蔵版 TV鬼平犯科帳大百科
 発行 フジテレビ出版 発売 扶桑社

昨日、学生時代の妖精コレクションをごそごそと取り出していた時に出てきたのが本書。
みたまんま、TVドラマの「鬼平」のガイドブック。中村吉右衛門さんはじめ役者さんたちのインタビュー、ストーリーの解説、鬼平の味の再現等々。

奥付によると1994年5月出版。
御宿かわせみシリーズの次に剣客商売に夢中になり、鬼平はそのあとに読んだように思います。鬼平は、TVドラマを見た方が先だったかもしれません。
懐かしいです。中村吉右衛門さんはじめ多くの役者さんが鬼籍に入っておられますが・・・。

さて、このところ、あまり本が読めません。
理由は、最近、懇親会や会合などが増えていること。コロナ対策が変化したことにより、かなりの数が復活してきました。ここ数年、オンラインだったり書面のみだったり、懇親会なしだったりだったものが対面&食事つきのような形に戻ってきました。

感染症対策で言えば、急にウィルスの感染力が弱まったわけではないので不安な面も多いですが、とりあえずこの点はおいておきます。

私は、職場、取引先など仕事上の懇親会もそれなりに有意義であると考えています。
対面によるコミュニケーション、いったん直接的な仕事は脇においたうえで飲食をしながら会話をするというのは、お互いの人となりを知るのに良い機会となります。
仕事上の関係であってもお互いに親しみをもって接することで段取りがしやすくなる面もありますし、相手の物の考え方が分かると話の持っていきかた、言葉の選び方なども工夫して円滑にすすめることができるようになると思っているからです。
頻繁に開く必要はないですし、セクハラ・アルハラは断固拒否しますが、ほどほどのお付き合いというのは悪くない、そう思っています。

しかし、その意義を認めたうえで、なのですが、私は懇親会が苦手です。
社交性に欠けた人見知り、黙っていると不機嫌に見えるという仏頂面なので、懇親会に出る際には自分のなけなしの愛想と気働きを総動員してあたらないといけないのです。
だから、予定が入っていると前日から憂鬱だし、帰ってくると人当たりしてどっと疲れが出ます。二時間程度の懇親会より丸二日のデスクワークの方がましです。

そうなると、帰ってきても頭の中にブンブンと蜂がうなっているようで、口当たりの良い短編集とか、気持ちの安らぐ絵本とか、芳醇なことばに酔える詩集とかに助けをもとめることになり、なかなか本を読む余裕がなくなってしまうのです
と、いうわけで、今日も帰ってきてからうだうだとこのガイドブックを眺めておりました。

ちなみに、私は「密偵たちの宴」がドラマでは一番好きです。
江戸屋猫八(二代目)さんの「相模の彦十」、梶芽衣子さんの「おまさ」、蟹江敬三さんの「小房の粂八」ら盗賊上がりの密偵たちが、最近の外道の盗賊たちが多いのに腹を立ててひとつ本格的な「おつとめ」をみせてやろうじゃないか、などと企てるところから始まるお話。小説版とTV版とで多少異なるのですが、どちらも楽しい筋立てになっています。

密偵たちの宴の一場面

「鬼平」と火盗改め、リーダー論、組織論で語る人もいますね。
学生の頃の読み方とはまた、違った目線で読むことが出来ます。
私も「鬼平」のように懐を大きく人に接することが出来ればよいのに、そんなことを思うのです。