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紙象嵌(かみぞうがん)って??? - 紙象嵌という加工を見せてもらうため東北紙業社さんに行ってきました~!【前編】-

お久しぶりですっ、紙谷 刷太郎ですっ!

「なるほどなOKフロート!」の企画がひと段落し、そして、おかげさまで部数限定で販売をスタートした「OKフロートミニポスター」は多くの方にご購入いただき、残りわずかとなっておりますっ!

ありがとうございます~!(感謝、感謝です!!!)
OKフロートミニポスターは引き続き、STORESでご注文受付中です!


(予想以上の大好評のため)
「なるほどなOKフロート!」の企画ですが、更にパワーアップして「今年の秋に展示会を開いてしまおうっ!!!」と準備を進めています~!
詳細が決まり次第、皆さまにご報告させていただきますっ!

「紙 象 嵌」って???

さて、いきなりですが、「紙象嵌(かみぞうがん)」と呼ばれる加工をご存知でしょうか?

おそらくほとんどの方が初めて聞く言葉ではないかと思うのですが~。
(「紙象嵌、知ってるよー」もしくは「紙象嵌を使ったことあるよー」という方はかなりの紙、加工マニアなはずですっ!汗 )

「象嵌」というのは、一つの素材に異質の素材を嵌め込む工芸分野の装飾の技法で、木工工芸品や金属のアクセサリーなんかで目にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか!? 「紙象嵌」はその紙バージョンになり、紙をある形に切り抜いて嵌め込む加工になりますっ!(そんな加工があったとは~!)

この工芸技法「紙象嵌」を得意とされているのが、町工場が集まる墨田区にある、抜き加工(打ち抜き加工)会社の東北紙業社さんですっ!
抜き加工(打ち抜き加工)という加工は、主に金属の型で紙をプレスして型抜きする加工で、身近なものでは、店頭に並ぶPOP(等身大パネルなんかもそうですっ!)がわかりやすいかもしれませんね~。


ということで、今回は東北紙業社さんに「紙象嵌」加工を見せていただくために、見学へ伺ってきました~!

薄紫色の外観!
実は工場内も同じ薄紫で統一されています!

「紙象嵌」加工の手順

  1.  ベースになる素材(今回はディープマット、フリッターという2種類の紙を貼り合わせていただきました)の準備

  2.  象嵌する紙の裏側に糊を塗布

  3.  型抜きするための抜型を事前につくっておきます(今回はテストのため東北紙業社さんがお持ちの型を使用)

  4.  いざ「紙象嵌」加工へっ!

ベースとなる素材に今回選んだのはディープマットという紙のブラック(黒色)とフリッターという紙のホワイト(白色)の2種類の紙で、両面で使用できるよう貼り合わせて、超分厚い紙に仕上げました~。

象嵌する紙の裏面に糊を塗布

次に象嵌する紙の裏側に糊を塗布するのですが、こちらは、仕上げる部数(数量)によって、糊の塗布の仕方はいくつかやり方がありますっ。 今回は「紙象嵌」テストということで少部数の加工になるため、紙に糊を転写する方法を東北紙業社さんにご提案いただきました~。

糊の転写???

そうなんです。わたしも、最初は糊の転写の意味がよく分からなかったのですが、作業を見せていただくと、どういうことか理解ができましたっ!

まずは動画をご覧くださいっ!


「紙象嵌」加工をしていただいたのは、いつもお世話になりまくっている東北紙業社の加藤さんですっ!

動画の中で加藤さんが、ピンクの紙の上にクリームの紙を乗せていますが、このクリームの紙の裏面全体に糊が引かれていて、手で強く押さえつけることで、ピンクの紙に糊が転写されるのですっ!

そして最後にペリペリとクリームの紙を剥がすと糊の転写完了ですっ!
こんな便利な素材があるとは知りませんでした~。

同じくごく少部数の「紙象嵌」加工を行う場合は、スプレー糊でも代用できます~。とにかく象嵌する紙の裏面に糊を引く必要があるのです~。

象嵌する紙は
① OKミューズコットン とき(紙の色)
② ICHIMATSU(イチマツ) サンライズレッド(紙の色)
③ キュリアススキン オレンジ(紙の色)

の3種を選定。 ベースの紙に埋め込んだ時に紙色、紙質に差が出ることを意識して今回選びました~っ!

ストライプのレイド模様が特徴のOKミューズコットンは全部で131色あります!
131色の中から鮮やかなピンク色をした「とき」という色を選びましたっ!
その名の通り、市松の凸凹したパターンが入った紙です。
キュリアススキンはしっとりした手触りと、はっきりした色が特徴の紙ですっ。

使用する型は、猫、ねこ、ネコ!!!

続きまして、型抜きするための金属の抜型がこちらになりますっ!
今回は「紙象嵌」の加工テストなので、東北紙業社さんがお持ちの抜型をお借りしました~。

まねき猫?まねき猫の輪郭部分が刃になります!
一見すると刃に見えませんが、がっつり切れますっ!

画像のまねき猫(手前)と肉球(奥)が、金属の抜型になりますっ。
まねき猫の抜型で説明をすると、まねき猫の輪郭部分が「刃」になっていて紙が、しゅばっと切れますっ!

そして顔(目、鼻、ひげなど)や、小判などの絵柄部分が周囲よりも少し高くなっているのがわかりますよねっ!? この凹凸部分がどのような仕上がりになるのかは、完成してからのお楽しみですっ! 象嵌の型は、まねき猫の他、肉球(小)、肉球(大)、ネコ(横向き)と全て猫がモチーフとなっておりますっ!

いよいよ「紙象嵌」加工に!

これで準備ができたので、いよいよ加工に入りますっ!
「紙象嵌」を行う機械はこちら~っ!!!

すごく小さな機械ですっ!
つくりがシンプルな分、小部数であれば抜き加工以外にも
様々な場面で活躍する機械なのですっ!

「おおっ、これは … !?」
機械に色鮮やかなシール?のようなものがぺたぺたと貼られているので、そちらに目が行ってしまいそうになりますが、

この機械、『手動の小さな抜き加工の機械』になりますっ!
つくりがすごいシンプルなので、小部数であれば抜き加工以外にも様々な場面で活躍する便利な機械なのですっ!

ということで、まずは「紙象嵌」加工の様子をご覧くださいっ。


次回【後編】で引き続き、「紙象嵌」加工の解説と、わたし紙谷が、「紙象嵌」のちょっとしたキャンペーンを考えていますので、その説明をしたいと思いますっ!

本日も紙谷 刷太郎がご案内しましたっ。ありがとうございました~!

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