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日経平均の調整は半導体が要因

日経平均株価が1カ月程度調整しています。これは、主に半導体関連の株価調整が原因とみています。

地政学リスクによる心理的な影響も多少はあると思いますが、4月に入ってから原油価格は下落しており、中東の地政学リスクが原油価格を上昇させアメリカの景気を悪化させるようにはみえません。

一方で、昨年末以来の日経平均の上下動は、アメリカの半導体関連銘柄の指数であるSOX指数と似た動きをしています。特に4月に入っての調整はタイミングが似ています。

昨年末から、日経平均は原油価格上昇を気にせず上昇してきました。原油価格は地政学リスクよりも昨年末以来の米国景気の回復期待で上昇してきたので、株式市場は気にしていませんでした。イスラエルとイランの紛争は、いまのところ産油国であるサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)を巻き込んだり、日本などへの原油の輸送に支障をきたしたりしていませんし、1バレル100ドルを超える勢いはありません。

一方で、日経平均は世界の半導体関連銘柄のニュースに神経質になっています。日本株だけでなく世界の株式市場が半導体関連企業の決算や今後の見通しに敏感で、台湾の半導体企業が先週発表した今年1-3月の決算が想定通りの内容であったにもかかわらず、その会社が今後の半導体市場の見通しの表現を少し変えただけで株価が大幅に下落する局面もありました。

株式市場は強い期待と不安でブレが大きくなっていますが、日本経済が弱る兆しはありません。今後しばらく、日米の金融政策の変更などの材料に敏感に反応し市場のブレは大きいとみています。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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