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米ドル円と日経平均はブレが大きい局面に

当面、米ドル円相場と日経平均株価がぶれやすい状況だとみています。

まず、報道などから日銀が3月19日にもマイナス金利をゼロ金利に変更するとの期待が高まりました。理由の一つが、まもなくまとまる春闘のベースアップ率が高くなりそうとの予想です。

大企業正規社員の給与上昇の背景には、経営者のこれからの事業拡大への自信があるはずです。日銀は、それゆえ給与上昇が持続的であると判断して、マイナス金利をまずゼロ金利にする可能性が高まっています。3月19日でないとしても、4月26日までには金利の正常化が始まるとみます。

日銀の金利引き上げ先送り予想が強かった1月上旬に、円安を期待して日本株を買い付けた一部の株式投資家は、円高で日本株の利益確定売りを出しやすくなります。輸出企業の稼ぐ力は十分でも、円高で当面利益額の目減りが心配されるからです。

一方、1月上旬からアメリカの金利高が続くのではないかとの見方が台頭し、バリュー株としての日本株が買われました。しかし、3月8日に発表された米雇用統計では賃金上昇率は穏やかで、米連邦準備理事会(FRB)の6月ごろからの利下げの可能性が高いとの見方が強まり、指標発表後に長期金利は下落しました。

これから年末に向かって、米金利は低下、日本の長期金利は上昇、米ドル安・円高が進むとみますが、賃金上昇や設備投資の積極化で日本株は上昇傾向を維持するとみています。

いったんブレが大きい局面に入ったとみられますが、日本を含む株式への長期投資のスタンスを変えなくてよいでしょう。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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