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立ち上がるクララ(日本経済)

いまクララが車いすから立ち上がる時が来ています。「アルプスの少女ハイジ」の友達であるクララは、長らく病気だったがすでに立ち上がる程度に回復している日本経済のたとえです。クララはペーターに車いすを壊されたことをきっかけに立ち上がることができました。

日本は労働市場が不況でも調整できない体質なので、一度経済が悪化すると長い間ヒト・モノ・カネの余剰が続いてしまいます。しかし、輸出の好調やコロナ禍からの回復で病気が癒えてきています。

そして、いま、待ち望んでいた設備投資が大きく増え、さらに春闘の結果、多くの人の給与のベースアップが確かになってきました。日経平均株価4万円達成などの心理的な応援もあって、経営者が売上げの成長に自信を取り戻しているのです。日銀のマイナス金利脱却は、日銀が正常な経済への回復に自信を強めたことを意味しています。

日本経済はいま立ち上がりつつあるのですが、まだ歩き始めたとは言えません。まず自ら立ち上がれそうだと確認したところです。歩き始めるために筋肉を取り戻す必要があります。継続的な給与の上昇、金利のある世界に戻ることによる余剰体質からの脱却、パート従業員や高齢者が働く意欲を高める税制改正などが待たれます。

日銀の政策金利は、今年中にプラスになりその後も上昇するとの見方が強まっています。これは円高要因となります。しかし、金利のある正常な世界に戻る中で、為替と株価の関係が薄れていくでしょう。心配し過ぎず、長期の株式投資を続けてよいでしょう。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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