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アメリカの金利と日米グロース株

4月5日に発表された3月の米雇用統計は、雇用者数増加は予想より多かったのですが、前年同月比の賃金上昇率は低下しました。

つまり、働く人が増えたことで、求人は満たされて雇用者数が増えたのですが、賃金を上げる必要はなくなりつつあるのだと見ることができます。これはインフレ率の落ち着きを示唆するものと考えます。

結果として、米連邦準備理事会(FRB)が早めに利下げを始めなければならないほど弱い経済ではないこともわかりました。アメリカの長期金利は上昇、ドル円相場もドル高方向に動きました。

金利上昇で短期的に市場心理はグロース株よりもバリュー株を好むかもしれません。これは心理的なもので長期的な傾向にはならないでしょうが、短期的には半導体株などに買われ過ぎの懸念が出るかもしれません。

一方で、日本の半導体関連を含むグロース株は輸出関連が多いので、ドル高円安で上がりやすくなります。日米株式市場は、しばらくは複雑な展開になりそうです。

これからの展開を予想するのは難しいですが、アメリカの金利は少なくとも年前半は高止まりし、ドル円もドル高水準となりそうです。円高にならないのであれば日本からの投資の観点からみると、日米どちらのグロース株も外部環境は良いと言えます。

注意すべきは銘柄別の収益環境ですが、全体としては人工知能の拡大などで追い風が続くとみています。まだまだ経済指標によりブレの大きい市場となると思いますが、長期投資では株式が重要な資産となるでしょう。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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