kamome

ものを作ったり考えたりするのが好きです。主に読んだ本や観た映画、ドラマの感想など。

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最近の記事

Love is Blind Japan

なんと!Love is Blindの日本版がNetflixで配信された! バチェラーseason4にがっかりしてしまい、もう恋愛リアリティショーは見飽きた感あったが、一応流し見。 しかし、これが意外と良かったのである。 「運命の相手」を見つけるために大事なこと最初のpods内の恋愛の駆け引きのくだりは見ていて気恥ずかしく早送りしてしまったが、その後のバカンス〜同棲の部分は知らず知らずのうちに見入ってしまった。 それは、番組を見ていると「他者とコミュニケーションを取るた

    • 映画感想 君の名前で僕を呼んで

      ずーっと観たかった映画。 観た後、悲しく切ない気持ちになったのは、エリオの恋が終わったからではなく、これを観たゲイの気持ちを勝手に想像してしまったからだろう。 この物語では、理想が描かれている。 自分の両親が、エリオの両親みたいだったら。 自分が初めて好きになった人が、オリヴァーみたいだったら。 自分も、エリオやオリヴァーみたいに女の子とも付き合えたら。 性への興味から付き合った女の子が、マルシアみたいに自分を許してくれたら。 自分の名前で互いを呼び合えるくらい

      • Netflix感想 Love is Blind

        Love is Blind あらすじ「ポッド」と呼ばれる個室の中で、壁を隔て会話のみでデートを重ね、婚約が成立してから初めて対面。ハネムーン、同棲生活、家族との対面を重ねて、出会ってからたった40日後の結婚式でふたりは愛を誓えるのか?という恋愛リアリティショー。 (こういうの好きだね〜・・と呆れられそうだが。全てがリアルとは思わないけど、身につまされる部分はいくつかあって面白いのだ) 見どころ:Reunion 「愛に外見は関係ないのか?を検証する実験番組」と銘打っているが、

        • Indian Matchmaking

          Netflixおすすめ番組。 最近インド料理をよく食べることもあり、現代インド人を知りたくなり検索したらヒットした番組。 「Indian Matchmaking」 インドのムンバイを拠点に活動する婚活アドバイザー、シマのもとへ依頼した男女を追いかけるドキュメンタリー。 それぞれが希望を挙げ、シマが依頼者の中から候補者を選び出し、まずは1時間のデートをセッティング。場合により家族も同伴。 双方が好印象を持てば各自コミュニケーションを深め、結婚へ向けての相違を確認していく。 そ

        Love is Blind Japan

          「美しい恋の物語」 読書感想

          日本へ帰国して、嬉しいと思ったことの一つに、「紙の本が読める!」ことが挙げられる。 ま、厳密には海外で購入することもできるのだが、書店には売れ筋の本しか置いていなかったり、関税のため割高だったりする。荷物も増やしたくないのでKindleで購入しタブレットやスマホで読んでいたが、やはり長い小説などは紙のほうがいいと感じていた。 そして、久々に手にした紙の本は「美しい恋の物語」。時代や国を超えていくつかの恋に関する小説が収められているオムニバスである。「ちくま文学の森」という

          「美しい恋の物語」 読書感想

          「すべての女子はメンヘラである」 読書感想-2

          昨日に引き続きメンヘラの感想。 スイスイさんは、結婚して子供も2人いて、それでも元彼のことが忘れられない。「元カレの元カノ史上最高の女」になることが自分の行動の原動力だと断言し、いまだにインスタのストーリーは彼の足跡チェックをするために更新しているそうだ。 おそらく多くの人が「・・・旦那さんいるけど、大丈夫かしら?」と心配すると思うし、実際にそのようなメッセージが寄せられた。その返しもなかなか秀逸だった。もし他人に苦言を呈することが増えている人はぜひ読んでみてほしい。日本

          「すべての女子はメンヘラである」 読書感想-2

          「すべての女子はメンヘラである」 読書感想

          私がスイスイさんを知ったのはnoteのおすすめに出てきたから。 彼女のファッションスタイルががらりと変わるきっかけになったヴィンテージショップ。その店への熱い思いを書き連ねた記事を読んで、心を揺さぶられた。そして、彼女の書籍も読んでみようとkindleで購入したのである。 書籍によると、スイスイさんは20代半ばまで重めのメンヘラで、歴代の彼氏と切った貼ったの激しいメンヘラ喜劇を繰り広げていたとのこと。メンヘラがどのように醸成されるのか、メンヘラの自分を変えるにはどのような

          「すべての女子はメンヘラである」 読書感想

          「I killed Adolf Hitler」 マンガ感想文

          先日、イタリア在住のイラストレーター 、ワダシノブさんがnoteでおすすめしていた「I killed Adolf Hitler」を読んでみたら、とってもよかった。 擬人化された動物たちが可愛らしいイラストにシンプルな線。しかしそう見せかけて色使いは洗練されており、扱うテーマは大人向け、なかなかダーク。 ( ↓紹介していたnote記事が見当たらなかったので、ご本人のnoteのリンクを貼ります) このマンガは世界観が確立されている。読んでいて、久々に「違う世界に没入する」と

          「I killed Adolf Hitler」 マンガ感想文

          気分が落ちた時の対処法

          何故だか、フォローしている方たちが立て続けに「ネガティブな気分になったときどうするか」という記事を上げているので、私もそれに乗っかってみる。 考えてみると私の場合は、落ち込んだ時の状況によって対処方法が違うと気づいたので、参考までに。 理由はわからないがイライラしたり情緒不安定なとき生理前は毎回ではないけどそうなることがある。そういうときは、温かいミルクを飲んでのんびりYoutubeを観る。センスのよい女の子のナイトルーティーンなど。(普通の人の日常がコンテンツになる時代

          気分が落ちた時の対処法

          ポーカー・フェース

          沢木耕太郎の「ポーカー・フェース」読了。 沢木耕太郎は、昨年遅まきながら「深夜特急」を初めて読んでから好きで、たまにエッセイを買って読んでいる。 「深夜特急」は第二巻がたまたま友人宅の本棚に置いてあった。バックパッカーのバイブルとして名高いこの本は一体どんな冒険譚なのか、と手に取ったものの、内容が想像と全く違い驚いたのを覚えている。 20代の沢木氏は、最終到達地のみを決めた長い旅の途中で様々な人たちの人生に触れる。現地の子供たちに親切に宿を案内されるという素朴な体験もあ

          ポーカー・フェース

          ジェネレーションギャップ

          ジェネレーションギャップは、得てして年下が年上に対して感じるもののように感じている。なぜ年上がそれに気づかないかというと、年下の者は気を遣ってわざわざ指摘しないからである。 私の上司にとって、以下の人たちは「楽して大金を手にしたい人」に分類されるらしい。 ・株式投資をする人 ・Youtuber ・起業家 その極端なイメージに呆れてしまった。自分がよく知らないものだから、怪しいと決めてかかっているのだろう。私にはYoutuberや起業家が楽な仕事には思えないし、株式投

          ジェネレーションギャップ

          僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー

          話題の本を読んでみた。 表紙のイラストとタイトルの雰囲気で漫画かと思っていたが、イギリス人の夫を持つ日本人女性が、「ハーフ」である息子が通う中学校での出来事を通してイギリスの階級社会や教育について記したエッセイであった。 以前、「イギリス毒舌日記」という、これまたイギリス人と結婚した日本人女性がカーライルという田舎町での暮らしを切れ味するどく書き綴ったブログを読んでいた時期があったのだが、両者に通じるところがあり興味深かった。 筆者はどうやら経済的に恵まれた家庭で育った

          僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー

          晴れたら空に骨まいて

          先日、久しぶりに国内旅行で海に行った。旅のお供は川内有緒さんの「晴れたら空に骨まいて」。 亡くなった家族の遺骨を散骨して弔った人たちへのインタビューが5組収められている。著者の川内さん自身が、亡くなったお父様の骨を故郷の福井の海に散骨したという経験を持つ。 川内有緒さんの本は私がバングラデシュに住んでいる際に友人に勧められ「バウルの歌を探しに」を読んだのを始めに、「パリで飯を食う」「パリの国連で飯を食う」も読了していた。ご本人のパワフルでオープンな人柄と多彩な友人たちや出

          晴れたら空に骨まいて

          春にして君を離れ

          アガサクリスティの「春にして君を離れ」読了。 演出家の鴻上尚史さんがwebで連載している人生相談コラムで紹介されていた。なかなか考えさせられる物語だった。 主人公はイギリス人の40代女性、ジョーン。てきぱきとした性格で、歳よりも若く見え、いまだ美しさを保っている。夫のロドニーは町の弁護士で、子供3人は皆すでに手を離れている。物語は、結婚しバグダードで暮らす娘が体調を崩し、ジョーンが見舞いに駆けつけた後、ひとりイギリスへ帰路に着くところから始まる。偶然学生時代の友人と再会し

          春にして君を離れ

          The Act of Killing 映画感想

          今更ながら「アクト・オブ・キリング」鑑賞。 1965年、インドネシア大統領スカルノがスハルトのクーデターにより失脚。その際に共産党員狩りと称した大虐殺が行われた、9月30日事件を追った作品。犠牲者は100万人以上言われている。当時虐殺を担ったプレマン(やくざのようなもの)たちは今でも英雄と称えられている。 監督は当初被害者たちに取材を試みたが、彼らがあまり語りたがらないことと、当局から接触を禁止されてしまったため、取材対象を加害者へ変えた。「あの時のことを映画にしませんか?

          The Act of Killing 映画感想

          Paterson 映画感想

          なんてことはない普通(ちょっとシュール寄り)の人たちの、普通の日常の物語。 バスの運転手のパターソンは、秘密のノートに毎日詩を書き留めている。それは彼にとって大事な作業だが、別にいつか詩人になりたいという野望があるわけではない。妻のローラは専業主婦だが夢みがちなアーティストで、家のインテリアを独自のセンスで飾るのに余念がない。そんなパターソンの1週間を淡々となぞった映画。 大きな事件は起こらず声高な主張もないが、ちょっとした感情の揺れ、ちょっとした優しさに耳をすませるような物

          Paterson 映画感想