自分の「やりたいこと」は本当は「誰かのやりたいこと」かもしれない

はじめに

去年の4月に、金融業界からIT業界へ転職しました。
今の会社に転職してから約10カ月が過ぎましたが、最近「自分は何のために今の仕事をしているのか?」と悩むことが増えました。
それは、やりたくもない作業が終えられず残業が続いて疲弊が積み重なったことや、プログラミングができなくて泣きながら仕事をする日々が続いたからです。

これは、最近読んだ椎原崇さんの『うまくいったやり方から捨てなさい』から得たことと自分の経験を結びつけながら、自分を振り返るために書いた自分のためのnoteです(笑)

興味があれば引き続き読んでいただけると有難いです。


転職のきっかけを改めて振り返る


「そもそも自分が転職を決めたきっかけってなんだっけ?」
と思い、当時の自分が書いたnoteの記事と、今の会社に提出した履歴書の志望動機を改めて見てみました。

note記事:

履歴書の志望動機(一部抜粋):

貴社はコミュニケーションや主体性を重視し、コンサルティング力を高め、より「顧客のために」なるシステムを開発して提供することができ、技術力だけでなく人間力も高めることができると思いました。 


自分は自分以外の誰かになろうとしていた?


今の会社は、今考えてみても、上記で振り返った当時の自分が「やりたい」と思ったことが十分に実現できる会社だと思ってます。

それなのに、なぜ自分はこんなに苦しんでいるのか?

椎原崇さんの『うまくいったやり方から捨てなさい』に、こんなことが書かれていました。

自分が興味があり、学びたいこと」「プロとしてやっていきたいこと」を極め、磨き続けることはビジネスにおいて必須だし、自分の人生の喜びに直結することでもあります。

この「スキル」というのは、私が書いたnoteの記事や履歴書の志望動機でいうと「技術力(プログラミングスキル)」や「コミュニケーション能力」、「主体性」、「人間力」があてはまります。

これらのスキル、確かに当時の自分が、将来性に不安を感じ、これからの時代を生きていくために学びたい、身に着けたいと思ったスキルだとは思いますが、これらが

「本当に自分が興味があって、学びたい」と思ったスキルなのか?

という疑問が、今の自分が見たときに浮かんできました。

そして、こんなことも書かれていました。

ただ、人はときどき、「もっとスキルを磨かないと認められない」とか、「もっとスキルを磨かないと愛されない」と思って必死にスキルアップをしようとすることもある。

これを見たとき、プログラミングスキルやコミュニケーション能力は、自分が本当に「学びたい」「身に着けたい」と思ったものではなく、「これからの社会で生きてくために、社会で求められる人材になる」という理想の自分になるための手段でしかないんじゃないか、と思ったのです。

そして、気づいたことがあります。

「自分の価値」を自覚できず、「社会や他人が認めてくれそうな価値」を追い求めていただけだったのではないか

つまり、

自分は、自分以外の誰かになろうとしていたんじゃないか

と。


価値ある自分を認めるということ


「自分に降参する」

これは、椎原さんがいつもコンサルティングの中で言っている言葉だそうです。

この「降参」は、

「自分が思っているダメでどうしようもない自分」と
「自分がダメではないと気づいたら、なんでも達成してしまう偉大な自分」
の両方に対して、「私は私だ」と自覚すること。

つまり、

「ダメな自分を受け入れる」と同時に、「しょぼい自分でいることをあきらめ、羽ばたく自分になってしまえる自分を受け入れる」

それは、

自分以外の人になろうとするのをやめて、自分であることを受け入れ、許すこと。

その感覚こそが、価値ある自分を認めるということだと言っています。

これを見て、改めて、

自分は自分が本当は望んでいない別の自分になろうとしていたから苦しんでいたんだな

と自覚しました。


おわりに

転職する理由は様々あると思いますが、
私の理由を要約すると「社会に通用するスキルを身につけたいと思ったから」。

でも結局、これは社会の価値観であって、自分の価値観ではないと思います。
上記の理由が決して悪いわけでは無いですが、本当に自分が望んだことでなければ、今の私のように悩んだり苦しんだりしてしまうと思います。

でも、今回の転職は失敗だったとは思いません。

それは、転職が「自分が本当にやりたいことについて改めて見つめ直すきっかけ」になったからです。

今の仕事が自分が本当にやりたいことではないと分かった以上、今の会社でどのように過ごすかを考えながら、自分の価値に基づいた働き方を築いていけるように、これからは自分に正直に生きていきたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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