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はじめまして。Farmnote新入社員のNiimiです!

改めまして、私は4月から畜産IoT企業の株式会社Farmnateに入社したNiimiという者です。

この記事では、Farmnoteで働くメンバーがどんな人が居るのか、少しでも情報を発信したいと思い、ケーススタディとして4月から入社した私が自身を紹介していきます。おこがましいかと思いますが、私個人としては、畜産業界への就職やFarmnoteに興味がある方の参考になれればと思っています。

※Farmnoteが何をしている会社かというのは、以下のリンクを参照してください。

私は、3月まで大学院の博士後期課程(農学)に所属しており、研究者の卵として、マウスを実験動物に用いて粘膜免疫の基礎研究をしていました。そんな私が何故、Farmnoteへ行き着いたのか....

大学院での研究

皆さん、細菌叢という言葉を聞いたことはありますか?ヨーグルトなどのCMでキーワードとしてよく使われています。細菌叢は体内の粘膜面(鼻腔や腸管などの体外の空気や食物が通過する組織の側面)に多種の微生物が絨毯の様に定着し、形成されているものを示します。その役割は、病原体が粘膜面に接着することの抑制であります。また、細菌が代謝することによって作られる産物は粘膜面の免疫系の調整に関与することが知られています。実は、この細菌叢、お母さんの乳腺(母乳を作る組織)にも形成されており(※マウス実験レベルで実証)、そこで作られている母乳には多種の微生物が存在するんです! 母乳中の微生物は、哺乳した子の腸管に移り、子供の腸管における細菌叢の形成や免疫系の発達に寄与すると考えられています。しかしながら、その実態はまだまだ解らないことだらけです。特に私は、子供の正常な発育を誘導する微生物を明らかにすることを目的として、大学院で、お母さんの乳腺と子供の腸管に存在する細菌叢を解析し、子供の腸内環境(細菌叢形成や免疫系の発達)に関わる母体乳腺由来の微生物を調査していました。

※細菌叢・腸内細菌の説明は下の記事を参照。

※研究の詳細は下の記事を参照。

私がアカデミアの道から出た理由

さて、私が所属していた博士課程(農学)の出身者の多くは、アカデミアの道に進み、大学を主とする研究機関へ所属し、大学教員・研究者としての人生を歩んでいきます。その中で、私が何故、企業への就職を考えたのか。それは、大学で教員をしているイメージが浮かばなかったというのが大きな理由です。大学では、研究費を獲得し、学生を指導しながら研究を進め、論文として成果を公表することが課題であり、仕事です。修了後の道を考えた時に、研究は好きだけれど、大学での教員職が一生を通してやりたい事なのかと自分に問うと、わかりませんでした。研究が好きだからこそ、研究を通して、世の中に活用される物を開発し、活用してくれる誰かに届けたい。それが出来る場所で働きたいと思っていました。この考えから、企業への就職を考えました。その過程で出会ったのが、株式会社Farmnoteです。

 Farmnoteとの出会い

 Farmnoteとのファーストコンタクトは、株式会社リバネスが主宰で開催されたキャリアディスカバリーフォーラム(CDF)でした。当時の私は、自分の研究に興味を持ってくれて、話し合える企業にエントリーしたいと思い、就職活動を行っていました。そして、私と私の研究を売り込みに行った内の一社がFarmnoteです。その会場で社員の方が、研究について、かなり興味を持って聞いてくれたことが嬉しかったのを今でも覚えています。そして、自分の研究や興味が会社を通して畜産にどう活かせるかを考え、話し合えたことが兎に角、楽しかった。

出会ったその日に意気投合?し、社長そして、社員の方々と夕食を囲み、研究だけでなく私自身の話や会社について、何時間も話し合いました。これは、就活をしていた私にとってかなり印象深い出来事でした。かなりの時間、色んな内容を話しましたから 笑

この出会いは私の中に大きな気づきを与えてくれました。それは、「大学の研究を実際に現場(畜産では生産現場)に応用するには何が必要となるのか」ということを私自身が今まで考えたことが無かったという気づきです。

私が大学で行っていた研究は The 基礎研究 で応用を何重にも重ねたら、畜産領域に活かせる可能性があるよ!というものでした。Farmnoteと出会う前の私は、「基礎研究は、そういうものだし、実際に応用されるかも知れないのは何十年と先のこと。自分は論文として公表できれば、それが一つのゴール。その後、誰かが応用研究を行い、その応用研究の参考の一つと成れればLucky!」と思っていました。

CDFでFarmnoteの社員の方と話し合えたことで、今までの私の考え方は危ういもので、現場に応用できるチャンスを逃しているのかも知れない。別な視点(例えば、生産者視点または開発者視点)で研究を見れば、直接的または間接的に短期間で現場へ活用できる大学の研究(応用研究だけでなく基礎研究も。)は沢山あるのかも知れない.....研究と現場を繫ぐにはどうすれば良いのだろう.....と考える様になりました。

この考えが良いのか、悪いのかは私には正直、解らないことです。環境や立場によっては様々な考え方があると思います。ただ、今の私は上述の様に考えています。

入社に至った経緯、実現したいこと

研究が大好きで、特に私が所属していた農学の畜産領域の研究現場と家畜の生産現場を繫ぐ為にはどうすれば良いのかと思っていた過程で、「データ」というものが一つの鍵になるのではないかと思ったことがFarmnoteへの入社を決めた切っ掛けでした。

Farmnoteでは、畜産農家さんから牛の行動データを集め、解析を行っています。一方で、大学の牛を対象とした畜産研究では牛のサンプルを収集し、解析することでサンプルの様々なデータを保有しています。それぞれのデータをリンクし、アプリケーションとして農家さんへ提供することが可能であれば、研究現場と生産現場を繫ぐことができるかもしれない...と考えました。

実際に、どうすれば良いのか?そもそも可能なのか?というのは、まだまだ解らないところではありますが、これからFarmnoteの一員として畜産の在り方、生産、開発などあらゆることを学びながら、畜産の研究現場と生産現場を繫げられる人材として成長していきたいと思っています。

不束者ではございますが、皆さま、どうぞ宜しくお願いします!!

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