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馴染むには

他人とうまくやっていくって、簡単じゃない。だけど、うまくやってくことで、メリットがたくさんあって、なによりやりたいことが早く叶う。そして、誰かと感じる達成感も悪くない。

ネットフィリックスのドラマシリーズ、『ウェンズデー』を観て、人と仲良くなれないウェンズデーが、どうやって人と関わっていくのかが描かれていた。


頭脳明晰(めいせき)で皮肉屋、そしていつも暗い面持ちのウェンズデー・アダムス。ネヴァーモア学園に入学した彼女が、新たな友や敵を作りながら、猟奇殺人の謎を探る。

Netfilixより


『アダムス・ファミリー』という、ちょっと怪しくてダークだけど、おもしろくて目が離せない家族の映画を覚えているだろうか。

『アダムス・ファミリー』の世界観はこう。

丘の上にある洋館に住むアダムス一家。だが、実は彼らは、不幸な事や邪悪な事、忌まわしい物、不気味な物が大好きなお化け一家だった。そんな家族が繰り広げるホラーコメディである。

Wikipediaより


この家族の長女が主役になったのが、今回の『ウェンズデー』。はじまりは、弟が同級生にいじめられてて、仕返しをしたウェンズデーが退学処分になったところから。

ネヴァーモア学園という、全寮制で、両親が卒業して、さらに出会った場所である学校に途中入学する。いろんな能力やルーツを持った人たちが集まった個性あふれる学校。
(人の心を操るセイレーン族や人狼族の子供が通っていて、ウェンズデーは頭が良すぎるのと、少し先に起こることがわかる幻視能力がある。)


ウエンズデーは「学校なんて行きたくない」「誰ともうまくやれない」と言い張る。

その気持ちとは裏腹に、寮の部屋が決まり、ルームメイトがいて、いつの間にか新調された制服があって、明日から受ける授業が決まっていた。もう準備はバッチリ。


ネタバレになってしまうけど、ウェンズデーの学校生活は、想像以上にうまくいく。なぜかというと、仲間ができたから。なぜ人と関わろうとしなかったのに仲間ができたのか。

学校では、絶対にクラブに入らなきゃいけないんだけど、必死に拒否をする。そこで、はちみつクラブに見学に行ってみた。なぜかというと、山の中の小屋での活動であること(学校内ではない)、部員が1人しかいないこと(適当なことを言ってサボれる)。

興味があるとか、もっと上手になりたいクラブに入るものだけど、選ぶ基準もウェンズデーらしい。1人の部員は、ウェンズデーを歓迎して、ハチの扱いやはちみつについて熱く語りだした。


これのクラブを選択したことが成功する。入学したばっかりのウェンズデーの周りで、不思議なことが起こるから。クラブの部員とルームメイトが、勇気と好奇心で一緒に謎の解明に協力してくれることになる。

最初は、不思議なできごとに好奇心でウェンズデーを手伝っていた。だけど、ひとりで事件を解決しようとするウェンズデーに「私も協力したい」って自然と気持ちが向いた。

2人は、危険を承知で知りたいことを探ったり、情報を持っていたり、ウェンズデーにとって欠かせない存在になった。心の距離が近くなったり、わずらわしくなったり、さまざまな経験を共にした。


どうしようもなく惹かれて、謎を解きたい”不思議なできごと”を通して、それぞれが少しずつ自分の範囲を超えた。無難が好きだったけど立ち入り禁止を踏み越えたり、いい子だったのにクラスメイトを誘導して情報を取った。

人を頼ることができないウェンズデーも、仲間の想像以上の働きに、お願いしてもいいのかな、信じてみてもいいのかなって少なからず思ったに違いない。

自分の心地よい範囲から超えてみると、不思議なつながりが芽生える。秘密を共有して、一緒に乗り越えて、同じものを大事にすると、大切な仲間になっているものなんだと、目の当たりにした。


やらなきゃいけないことがあると、協力してもらった方がうまくいく。協力してもらうためには、日頃からの仲を深めていくことが大切だ。相手がなにが好きで、なにが得意なのか。

仲が良くて一緒にいたらわかるような、好きなものや得意なことを知っていることが、いざというときに協力し合える”仲間”になれるのではないだろうか。


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