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変なシリーズ:「不思議な家と僕がオバケになるまで」第二十四話

【前書き】

皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。

「悪魔と青年が紡ぐお話を、シリーズとして書いたら。」
二十四話です。全然関係ないけど、引っ越しって…大変だね。

少しの間でも、お楽しみ頂けていることを願います。


【不思議な家と僕がオバケになるまで】第二十四話
「赤いじゅうたん」

作:カナモノユウキ


《登場人物》
・きつね 心の悪魔「アコ」と共に過ごしている青年。
・アコ  元夜更かしの悪魔、現在は心の穴を埋める心の悪魔としてきつねに寄り添っている。
・オバケ きつね達が度々見かける方、多分女性。

あ、ちょっと怖いこと思い出した…。
いや、ハッキリはしてないんですけど…〝もしも〟って考えただけで怖いことってありません?


「ねぇアコ、この49階って全体的にこんなに高級的なの?通路の花瓶には赤い薔薇が何本もあるし。どの花瓶も人間の世界でみたら高級そうなものばかりだし、特にこの〝赤いじゅうたん〟…。」
「そうだなぁ~、高級ってどういう感覚か正直よく分かんねーけどよ。人間の世界で言ったら〝高級〟だな!」
「…やっぱりそうだよね、歩いているだけで何か贅沢な気がしてくるもん。」
「お!きつねも分かるようになってきたな!このじゅうたんは確かにスゲーんだぜ!あの2階で入った血の池湯よりも純度の濃い血で千年染めたじゅうたんでな!歩き心地とにかくいいんだ!」
「…それだけ?何かこう…〝喋る〟とか〝生きている〟とかそう言うのじゃないの?あ、あと〝効能〟とか。」

この段階で…僕は大分マヒしてたんだと思いますよ。
だってただの廊下に何か面白いことを求める何て、期待しすぎて居るでしょ?
そりゃ900階以上あるんですから…〝何もない廊下〟だってありますよね…って思ったんですけどね。

好奇心でバカを見るって、ありますよね…。


「何言ってるんだきつね、そんなもんねーよ。〝生きてるじゅうたん〟何て歩きにくいだろ。」
「…確かにそうだね、何かもうイチイチ何か不思議なことがあるって思ってしまっていたよ…恥ずかしい。」
「まぁここは不思議だらけだからな~。あ!でもよ、この〝赤いじゅうたん〟には謎があるんだよ。」
「何?じゅうたん誕生の的な感じ?」
「まぁそうだな、このじゅうたんを染めた場所なんだけどよ。〝人間界に近い場所〟らしいぜ。」
「…それが?近い場所だったら何か不自然だったりするの?」
「地獄です沸いてるとか流れている場所が少ないんだぜ?なんで人間界の近くで染めたんだろうなって話だよ。」
「…え?それってまさか…。」
「でもよ、千年以上前からだぜ?しかもこの広さと長さじゃねーか。…人間の血だとしたら、どんだけ使ったかな。」
「ちょっと…ごめん、分かった。とにかくこのじゅうたんは…凄い…だけでいいや。」
「イシシ!まぁ、今となってはどうでもいい話だったな!」

アコの話が本当だったらって考えたら…ちょっと想像するだけで怖いですよね。
え?何が怖いのかって?
…だって、ねぇ…いや、この話はやめましょう。





続く


【あとがき】

最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。

今ね、引っ越し準備してるんですけど。
要らない物多すぎて、日々断捨離中です。

本当、怠惰だったな…僕。
反省。

では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。

カナモノユウキ


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