24+| 羊毛日誌 増刊
とにかく読みたいと思った本をどんどん読まないと、このままなんとなく忙しくバタバタと1ヶ月、1年、10年、と経過してあっという間に死期迫る。そのことに気付いてゾッとしたので、コツコツ読むことにしました。
そして適当なタイミングで感想をまとめて出します、こんな風に。増刊号!
1月の読書感想メモ。
① 2024年1月9日火曜日
-
リュドミラ・ウリツカヤ『ソーネチカ』(沼野恭子訳/新潮クレスト・ブックス)読了。
静謐で、きらびやか。ずっと陽射しが眩し過ぎる部屋で過ごすような感覚。そういう物語だった。理解できない人も「そういうもの」としてあるがままに受け入れて、ともに過ごす。派手なアクションは何も起こらない。人生は極彩色の糸が織りなす物語だ。
② 2024年1月10日水曜日
-
羽田圭介『滅私』(新潮社)読了。
ミニマリスト、およびミニマリストのコミュニティの話。ミニマリストはみんな同じ言葉を使って同じ主張をする。たしかに。
ページをめくる度にどんどん話の流れがおかしな方向へ。主人公が坂口安吾の有名な書斎の写真を見るシーンがチラチラ挟まれるのでサブリミナル坂口安吾状態が維持されるんだけど、最後で坂口安吾の伏線回収されてた。
羽田さんの本は『5時過ぎランチ』を読んだことがある。この人の本面白いな、他のも読みます。
③ 2024年1月14日日曜日
-
杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』(新潮文庫nex) 読了。
こんな面白い仕掛けを思いつくのか、狂気の沙汰(褒め言葉)!アナログの、紙の本にできること、可能性はまだまだあるのかもしれない。
アナログの絵も、みんなはスマホやPCのモニタから見てるけど、実物の絵が持つチカラは計り知れないのだ。
④ 2024年1月29日月曜日
-
アナ・マリア・マトゥーテ『小鳥たち マトゥーテ短篇集』(宇野和美訳/東宣出版) 読了。
誰かの日常の中の雑多な記憶、その一部を覗き見するような。遠い昔の思い出話や、さっき起こったばかりの出来事を、ぼんやりと眺める。詩的で、ちょっと不思議な読書体験でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?